離婚の次に考えることは?
弁護士の渡邊未来子と申します。
今回は、離婚の方向で考えてみた時、何から始めるべきかをお話ししたいと思います。
まずは相手に今の気持ちをどう伝えるか、に思い悩むと思いますが、
その前に、伝えた後、今のお住まいに一緒にいられるか想像してみていただけますか。
気まずいだけでなく、相手が逆上して危険な状況になるかもしれません。
お互い経験したことがないような緊張感を持ちますから、
普段通りの気持ちではいられないおそれもあります。
そのことが不安で、本当に話したい内容を話せなくなるかもしれません。
まずは別居を考えて
私は、
夫婦関係自体を見直すくらいの気持ちになった時は、先に別居を考えること
をお勧めしています。
離婚前にそこまではできない、という方もいますが、離婚すれば生活は別になるのですから、
いつかは考えなければならないことです。
離婚することは目的ではなく、お互いに新たな生活を再出発させるためのステップです。
そのステップに踏み出すことに迷いがあるなら、
今の生活を終える離婚をいったん見合わせてもいいと思います。
自分に合った計画を弁護士と相談
新しい生活の本拠をいきなり借りるのではなく、ご実家に一度帰ったり、
家具や家電のそろっているマンスリーマンションやシェアハウスを借りたりする方法もあります。
ご自身の決意の程度や別居までの準備期間、資金に応じて、
ご自身に合った形を選んでください。
別居した後、離婚するまでの間はお互いに扶養義務があり、
婚姻費用という生活費をもらえることもあります。
この段階から弁護士に相談しておくと、しっかりした計画が立てられます。
ただ、急に相手が暴れて危ないという時は、すぐに逃げて警察に行って下さい。
シェルターに避難するという方法もあります。
次回以降は、別居先の目途がついたら、いつ相手に伝えるのか、家を出る前に何をするか、
弁護士を依頼するとしたらいつがいいのか、というお話をさせていただきます。
このコラムを書いたのは・・・弁護士法人ForPEACE渡邊未来子
1974年茨城県生まれ。東京大学教育学部付属高等学校卒業、早稲田大学法学部卒業。最高裁判所司法修習(第53期)。都内企業法務事務所、一般民事事務所勤務のほか東京法務局、東京国税不服審判所での任期付公務員を経て2019年1月、わたしのみらい法律事務所を開設。2022年11月、弁護士法人ForPEACEに参加。弁護士資格のほか、保育士、チャイルドカウンセラー、家族療法カウンセラーの資格を持つ。