土瓶
おはようございます。
暮らし、味わう。
食を通して豊かなライフスタイルを提案する
セレクトショップ&カフェ テマヒマ
ただいま準備中!
プロデューサー、バイヤーの太田 準です。
ガラ携やスマホが出たことで
腕時計は時間を見るという役割を奪われ
市場規模が小さくなったと言われます。
競合とは同業界内とは限らないという
例としてもよく使われます。
そんな腕時計も、
時間を見る以外にステータスとしての役割
(そこには僕は全く興味がないですが)
やアクセサリーの位置づけで
生き残る道もあったでしょうし、
最近ではスマートウォッチのように
新しい道もあるでしょう。
お茶を入れる土瓶や急須が
使われなくなったり、作られなくなったり
してるとしたら、競合はペットボトルで、
ペットボトルのお茶を飲むようになったため
家でお茶を入れなくなったのでは?
と推察します。
いやお茶を家で入れなくなったのが先で
ペットボトルが出たことで
お茶は飲むようになったが土瓶離れに
さらに拍車をかけたのか?
土瓶の生き残る道は、
違う使い方なのでしょうか?
違う価値の提示なのでしょうか?
ちなみに、土瓶と急須の違いですが、
土瓶の持ち手は別素材で位置は上、
急須は同素材で位置は横。
土瓶はその名の通り陶器、
急須は定め無し。
急須は、急に須いる(もちいる)
という語源で古来中国ではお酒を燗するのに用いられてたとか。
(以上慌ててネットで調べてみました)
さて、お店のOPEN時期も未定な中
ではありますが、テマヒマは
「土瓶好きの会」に入会致しました。
会の目的は、
・古くから日本各地で作られ使われてきた
いろいろな土瓶を見て学ぶ。
・今の暮らしの中で使われる多くの作り手
の土瓶を紹介し普及に努める。
というもの。
協力されてる作り手や配り手の皆様が
そうそうたる顔ぶれで恐縮ですが、末席で
微力ながらお役に立てればと思います。
発起人の一人、南丹で作陶されている
前野直史さんのコメントから抜粋すると、
”陶工の立場から言うならば、(略)
土瓶はまず胴を曳き、蓋を作り、
突き出した注ぎ口や両耳を取り付けて
焼きあがった後にさらに籐や真鍮で
誂えた持ち手を準備してようやく
かたちが仕上がります。(略)
やりがいと楽しみのある仕事であると
感じながら土瓶と向き合っています”
轆轤仕事の器に比べてテマヒマがかかり、
熟練の技が必要なのですね。
窯元さん・作家さんのもとにお邪魔した際に
土瓶でお茶を入れて頂くことがあります。
そのテマヒマかけた時間の豊かなこと
そしてお茶の美味しいこと。
土瓶を奪ったのはペットボトルではなく
時間泥棒なのかもしれません。
ミヒャエル・エンデの名著「モモ」みたい
ですけど。