おススメ掛軸関連本
本日は佐河太心が推薦する 表装のオススメ本のお話です
技術は、ひたすら制作することにより少しずつ上達はしていきますが
知識のほうは、同じ会社、同じ親方では偏りもでて、客観的な知識の習得は以外と難しいものです。
そんな時に、とても役にたつのが、表装に関する書籍です、これは表装のことが文字や図にしてまとめてありますので、知らないことはもとより自分が行ってきた、作業や考え方にも色々あることがわかり、知識の幅を広げるよい機会となります。
ただ、表装を中心とした本はあまり数が少ないという現実もあります・・・
しかしその中でも参考にさせて頂いてる本が「表具問答」という本です。
こちらは湯山さんという表具師さんが、質問形式で様々な角度から表装を解説している、本当にわかりやすい本です。
昭和50年が初版ですので約38年前の本です、私は基本的に技術のほうは掛軸に特化することで、より掛軸を深く追求できると考えておりますが、掛軸だけが表具ではありません
当然、襖や屏風、額、巻物といったものも通常は一緒に考えなくてはいけません、しかし、掛軸に特化してるため、掛け軸以外の制作数は圧倒的に足りません、襖にいたっては、表装訓練校で習って以来ほとんど作ってないのではないかと、言ってしまってもいいくらいです・・・
ですので、たまに襖やってと言われますが、さすがに襖は無理と断っております・・そんなわけで、この本は巻物や屏風を作る際にも、親分や先生に教えていただいた事を復習するため、また別の考え知識を得る為にとても助かっております。
足りない技術を知識で補える素晴らしい本だと個人的に思っております。
この本はなかなか手に入りづらく、当店でも1冊しか原本がありません読み返していくとどんどんボロボロになってしまいすので、もう1冊欲しかったのですが、古本屋に行ってもなかなか見つかりませんでした。
見つからない、表具問答をすすめても、おい!!見れないよ~となりますので、比較的手に入りやすく、表装の勉強になる本をもう一冊、それは、岡本吉隆さんの「表具「和の文化的遺伝子」です。
この本は、はっきりいって、情報量がすごいです、掛軸だけでなく、屏風や巻物、襖といった表具全般を網羅しております、さらに、浅く広くではなく、広く深くな内容になっております。
表装をやっている方でなくても、1度ご覧になられるといいと思います