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鷹のぼせの独り言

前頭葉を鍛える

2014.06.21 01:34

年を取ってくると若い時ほどアイデアが出なくなってくると言われます。もちろん加齢に伴う問題もあるのでしょうが、社会で働いてきた壮年者はそれまでの社会生活で培ってきた知識や経験の積み重ねもあるはずで、そう簡単に脳が「老けこむ」ことはないと思うのです。それでは何がクリエイティブな能力を引き下げる原因となっているのでしょうか?  

面倒臭さに耐える力

社会である程度経験を積み部下が増えてくると、仕事の内容も自ずと変化してきます。若い時は些細な雑用も率先して取り組んでいても、立場が上がると部下に回す雑用も増えてくると思います。これは決して悪いことではありませんし、むしろ仕事を振り分けていかないと自分のするべき仕事にも悪い影響が出てきます。もちろん雑用は面倒臭いものです。しかし「面倒臭さを避けよう、楽をしよう」と考え過ぎると自分自身の脳の硬直化につながる恐れが生じます。思考系の中枢である前頭葉は疲れてくると、感情系が優位に立ってきます。すると「面倒なことはしたくない、楽をしたい」と潜在的な意識が働くようになり、より原始的な欲求に従って行動するようになります。こんな状態が繰り返されて前頭葉の体力が低下すると、やれば出来るのにやらない、人から命令されなければ動かない、というような感情系の要求に従ってダラダラ過ごす人になってしまいます。これは決して壮年者だけの問題ではなく、若い人たちにも当てはまる問題だと思います。   ではどのように対応していけば良いのでしょうか? ひとつは雑用をこなすことだと思います。何も仕事に拘る必要はなく、机の整理整頓、家の中の雑事など身の回りの小さなことでかまいません。小さな雑用を毎日積極的に片付けていくと、その程度のことなら面倒だとは感じなくなってきます。またイライラ感も抑えやすくなります。これは感情系に対して前頭葉の思考系の支配が強くなってきたことを意味しています。そうなれば、もう少し困難な問題に取り組むこととし、徐々に脳の体力を高めていくと無理なく問題解決能力の高い人になることが出来ます。 これは言い換えると、何でも一通り自分でこなす自己完結力を備えることにつながります。全部自分でやるということは、自分でやってこなかったことを学べるというメリットがあります。  

家事は理想的な脳トレ

私は日常の家事のことは一切妻に任せています。しかしこれはあまり良いことではないようです。家事をテキパキと片付けることが出来る人は、間違いなく前頭葉機能が高いと思われます。特に料理などに取り組むと良いかもしれません。料理はとにかく段取りが必要になります。一品のみでなく数品を同時進行で手際よく作るには、頭のなかで段取りがきちんと整理されてなければなりません。さらに作りながら器材の後片付けも同時に進めるとなると、脳と眼と手をフルに活用する必要があります。定年退職後に家事を習慣に取り入れるのは、とても良いことだと思います。仕事で脳を使う機会はいつかなくなりますが、家事は一生無くなりません。家事は脳機能を維持し高めるための良いトレーニングだと思います。  

脳トレの必要性

しかしこういった習慣は何も定年を迎えた人にのみ有用というわけでなく、すべての年代にとって大切なことではないかと思うのです。人生、それぞれの年代・ステージにおいて様々なことが生じます。順風満帆に過ごせる時もあれば、大きな困難にぶつかって前に進めなくなる時が誰にもあるものだと思います。何かがきっかけでそれまで走ってきたレールを失ったり、目標をなくしたりして自分をどの方向へ進ませればよいか分からなくなる時期もあるでしょう。しかし、立ち止まった時に何もしない人になってはいけません。脳機能が低下し、次に動き出すことが難しくなってきます。そういう時のためにも大切なのが、脳にとって良い習慣を身につけておくことです。朝一定の時間に起きて、脳のウォーミングアップをし、時間の制約がある生活を送る。その上で家事や雑用、小さな仕事を積極的にこなし、前頭葉の体力が低下しないように維持していくことが大切です。そうすれば次の目標が見つかった時に、またスムーズに動き出すことが出来ます。脳の働きを安定させる生活の基盤を持っていることが大切なのではないでしょうか?  今、仕事で頑張っている人々の中には、組織の中でいい思いをしている人と、そうでない人が必ず混在しています。ならば、職場に「居心地の良さ」など求めず、コツコツと自分の仕事に打ち込んでチャンスを掴むことに注力したほうがいいと思います。実際私もそのように心がけています。そのためにも日頃の脳トレの積み重ねが大切なのでしょう。運やチャンスを掴める人ほど、このことをよく分かっているのではないでしょうか。  


以上 keittaey 鷹のぼせ、でした。