TL EX コスモス レビュー 2023.03.03 09:19 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー ヴェロシトロンスピーディア500コレクション より、“TL EXー06 オートボット コスモス” です。 “戦え! 超ロボット生命体トランスフォーマー” などに登場したオートボット、ミニボットの “偵察通信員 コスモス” が、レガシーのサブライン、ヴェロシトロンスピーディア500コレクションに登場。 日本ではタカラトミーモール限定で発売されました。 アダムスことコスモス。 アースライズから始まったミニボットをデラックスクラスでリメイクするシリーズの最新アイテムとなります。 クリフ、バンブルに始まりワーパス、ドラッグとパイプス、そして今回のアダムスですか。 レガシーではすでにビーチコンバーが予告されていますし、その後待望のギアーズ、スタジオシリーズでもゴングが来るという噂。 そうなるとあとはチャージャーとパワーグライド、シースプレーか。 コンプも見えてきたな。 ミニボットというと、最初期メンバーはザ・ムービーでほぼリストラされ、彼らに代わって2010から新メンバーが加わるわけですが、トイ的には新メンバーはリストラされたメンバーの流用でした。 ドラッグとパイプスなどがその例で、つまるところ彼らはアニメ劇中では共演していません。 例外は初期から登場していてともに生き延びたバンブルとクリフですね。 クリフはいつの間にかフェードアウトした気もしますが。 一方で、初代アニメ中盤から登場したメンバーはザ・ムービー以降も生き残り、2010でも引き続き登場します。 今回のコスモスのその一人ですが、彼らの同型はアニメには登場していません。 トイオリジナルでは、例によってリカラーアイテムがいろいろ発売されたようですが、アニメ未登場だとおそらく優先順位も低いというか、流用したとしてもあまり需要がない、といった理由もあったんじゃないかなぁ。 なんの話かというと、当初このコスモスはオリジンバンブルビーの流用で再現できないか? といのがハズブロの思惑だったそうです。 オリジンバンブルビーというのは、アニメ第1話に登場したサイバトロンモードのUFOチックなビークルに変形するバンブルのことで、バズワージーバンブルビーシリーズとして海外で店舗限定発売されたもの。日本未発売です。 まぁ、バズワージーの扱いについてはいろいろと思うところもあるのですが、それは今回置くとして、当初そんなふうに流用でコスモスを作ってくれ、と言ってきたハズブロに対し、タカトミ開発側がコスト面で頑張るから新規でやらせてくれと我を通して完成したのが今回のVS版コスモスになります。 本当、よくやってくれたと思いますよ。 同様にオーバーライドも当初はSS ホットロッドの流用で考えられていたところを新規でいったそうですね。 やっぱりそういったこだわりはタカトミのほうが強いんだよな。 ハズブロめ・・ とまぁそんなわけで、完全新規であのアダムス・・もとい、コスモスがリメイクされたことに感謝、感激です。 しかしひょっとしたら日本じゃ発売されないんじゃないか? という不安も払拭されて万々歳。 それでは、久々に前置きが長くなりましたが、個人的・・いや、おそらく8割方のTFファンにとってVSにおける本命アイテム、レビューしていきます。偵察通信員 コスモス 初代アニメ中盤から登場したミニボットの一員。 日本名の由来にもなったアダムスキー型UFO・・いわゆる空飛ぶ円盤に変形し、宇宙空間での探査活動を主な任務としていました。 そのため比較的単独行動が多く、とくに劇中ではミニボットのメンバーというイメージはなかったかも。 登場回ではそんな単独行動のせいもあってか、敵に撃墜される、不時着した先の星で囚われる、謎の宇宙生命対に襲われるなど、だいたい災難に見舞われている印象でした。 可愛いね。ロボットモード メガトロンいわく、“不細工なずんぐりむっくり野郎(英語圏だとハンプティダンプティ)” 。 酷い言われようですが、それも無理はないかもしれない独特な体型が完全再現されています。 まさしくアニメに登場したアダムスそのままです。 腕部のイエロー部分は塗装での再現になっていて、脚部などの成型色とはけっこう色味が違いますし、前腕内側の大きな空間には蓋もなく、内部ディティールもないなど、なるほどコスト面でかなり厳しかったんだろうことは想像に難くないのですが、そんな状況でもこれだけのものを完成させてくれて・・開発陣の努力とこだわりには頭が下がります。 一応ミニボットなので、一般的なデラックスクラスよりも気持ち小柄にできるという部分でも助かっているのかもしれませんね。 でも高さに対しての横幅とか、しっかりずんぐりむっくりなボリューム感はありますし、先の前腕内側以外には目に付く空間というか肉抜きもないんですよね。 バケツ型の頭部、顔付きもアニメのデザインをばっちり再現。 どことなくクマみたいで可愛らしい。 特徴的な胸部のデザインも塗装で再現されています。 背面。 変形パターンの変更でガワの一部をたたんで背中に配置するのですが、それがバックパックのようで新鮮。 可愛いらしさのなかにほんんとちょっと見える格好よさというか。 なお、スタンド対応穴は定番の腰裏ではなく、背中にあります。 3㎜と5㎜が縦に並んでいるので、お好みでという感じですね。 構造面で少し気になるのは、腕部基部や、 踵のジョイント部など、 柔らかめのプラパーツをけっこう強引にはめ込んで固定する箇所が多いところ。 すでに一方が変形しかけたりしているので、いずれプラプラになってしまうかもしれません・・付属品チェッカーフラッグ 今回コスモスはレースの審判役ということで、チェッカーフラッグが付属。 市松模様がプリントされているのは片面だけです。 持ち手を変えることでライフルにもなります。 銃口部は3㎜軸になっているので、各種エフェクトパーツの取り付けが可能。 フラッグ部だけを取り外して持つことも可能です。ビークルモード アダムスキー型UFO(未確認飛行物体)にトランスフォーム。 この形態ではトランスフォーマーならではならではの謎理論で巨大化し、内部に仲間を乗り込ませることが可能でした。 まぁ、それでもあまり大きなものは乗せられないようで、 劇中でもスパイク(人間)やバンブル(ミニボット)が乗っていたくらいかも。 こちらのフォルムもアニメデザインにかなり近く、オリジナルトイとは少し雰囲気が違います。 変形時の基本的なパーツは一はオリジナルトイと共通なのですが、腕部は背面を軸にくるっと180度回転させたり、腰部も前方にスライドさせたりと一捻り・・というか両モードでのプロポーション再現のために工夫してあって面白いです。 オリジナルトイでは底面にコロが付いていて転がし遊びができましたが、残念ながら今回はコロがありません・・ 付属品は、説明書では後部(背面)に取り付けるように書かれていますが、 その場合スタンドが使えないので、側面に取り付けるほうがいいかも。 スタンド対応穴はロボットモードと共用で、底面にはないんですよね。比較画像 まずはオリジナルトイと。ロボットモードで。 オリジナルトイはアニメの雰囲気とはけっこう違うものですが、これはこれで可愛いですね。 しかし、まさか40年近く経ってここまでアニメデザインに忠実なリメイクがされるとは・・ オリジナルトイは当時日本で一般販売はされず、ロボットポイントとの交換による通信販売でした。 ワーパスと一緒に買ったはずなんだけど、ワーパスどっかいっちゃったなぁ・・ ビークルモードでも。 基本的なデザインは一緒ですが、上部構造物の高さが違って、やはり今回のVS版のほうがアニメの雰囲気には近いです。 むしろ今回のもののほうがデフォルメされてる感じで面白い。 過去リメイクのヘケヘケ版(右)、アドベンチャー版(左)と。ロボットモードで。 やはりミニボットということで過去リメイクではレジェンドクラス以下の小サイズで再現されることが多かったコスモス。 ヘケヘケ版はミニボットスパイチームとしてワーパス、ウィーリーとのセットで発売されています。 アドベンチャー版は、海外ではコンバイナーウォーズで発売されたものが日本ではアドベンチャーシリーズに組み込まれたもの。 どちらもオリジナルのデザインをベースとしながらもかなりアレンジされていますね。 とくにアドベンチャー版のロボットモードはかなりスタイリッシュになっています。 ビークルモードでも。 やはりヘケヘケ版、アドベンチャー版ともにアダムスキー型という基本は踏襲しつつ、かなりアレンジされています。 WFC版バンブルビーと。ロボットモードで。 当初流用されそうだったオリジンバンブルビーのさらに流用基であるバンブルビー。 当然まったくの別物です。 というか、仮にオリジンバンブルビーからも流用されていたとしても相当無理があったと思うんだが・・ なにをどうしていけると思ったんだろうな、ハズは。 まぁ、過去にはまったく違う型で○○です! と言い張るリメイクもありましたけども、今はもうそう言うのは許されないくらい、まともに作ったものの完成度、再現度が高くなってますからねぇ。 ビークルモードでも。 もちろんこちらも別物。 でもどっちも可愛い。 WFC バンブルビー レビュー 以下、画像 ずんぐりむっくりな体型ですが、普通にWFC水準の可動性はクリア。 足首の内側スイング幅が少し狭いですが、それ以外はとくに気になるところはありません。 なお、以下の画像ではほとんど腰を回してません(忘れてた)が、ちゃんと一回転できますからね。 頭部もボールジョイントで柔軟に可動します。 欲を言うと手首ロールが欲しかったですが。 腰サイドアーマーが可動するので水平開脚も可能。 ご覧の通り、四股も踏めます。 スタンドを使って。あんまり跳んだり跳ねたりというイメージはないですが。 アニメ劇中では武器は持たず、拳に固定装備している3連装砲で攻撃していました。 今回ももちろん造形はされていますが、3㎜軸はないのでエフェクトパーツ類は取り付けられません。 真ん中の一つだけでも3㎜軸欲しかったかなぁ。 添乗員アダムス。 輸送係という役割も考えると言いオプションかも(笑)。 チェッカーアダムス。 本来業務に戻って。 立て膝もなんとかいけます。 踵のジョイントを外せば爪先が伸ばせますからね。 走るアダムス! 顎が上がって苦しそう・・ だからなんでみんなビークルモードで走らないのか?(笑) ビークルモードでも。 前面左右に機銃(?)を装備。 こちらは3㎜軸になっているのでエフェクトパーツを取り付けられます。 真・チェッカーアダムス! マリオカートのジュゲムポジションということなので、これが正しい姿かもしれない(笑)。 攻撃用ドローンを操るアダムス。 単独での攻撃能力の低さを数でカバーだ。 ちょっとオレ変形も。多脚戦車モード 天面に5㎜穴があれば完璧だったけど・・モブロボモード 折り込んだガワが口、5㎜穴が目で顔みたいに見えたので。 カバっぽい(笑)。 いつものように単独で宇宙探索をしていたアダムス。 そこに現れたのはアストロトレインだ! 撃墜されたアダムスは土星の衛星であるタイタンに不時着。 気を失った彼はタイタン人(?)に神として祭り上げられてしまう。 うろ覚え再現スカイゴッド。 連絡を絶ったアダムスを助けに向かうのが、オメガスプリームに乗ったマイスターとパーセプターという、なかなか珍しいコンビだったなぁ。 2010になってからは、同じ宇宙担当のスカイリンクスと行動を共にすることもありました。 サイズ感もいい感じ。 久々に出してみたけど、やっぱスカイリンクスいいわ。 以上、“TL EX コスモス” でした。 当初、適当なリデコで済ませようとしたハズブロに反抗(?)したタカトミの勇気ある行動で過去一のアダムスが誕生した・・ いや本当、よくぞ頑張ってくれました。 そして、ちゃんと日本でも発売してくれてありがとう。 まぁ、ハズブロ側でもこのコスモスとオーバライドについてはタカトミの功績をけっこう宣伝してくれていたし、それで日本で発売しないとかだったらさすがにキレる人も大勢いたでしょうね。 ともかくよかった。 まぁ、コスト面での厳しさをいろいろと感じる出来映えなのは確かなんですが、それを甘受できるロボット、ビークル両モードの再現度。 変形も一捻りあって楽しいですし、思ったよりもしっかり動くし、バカっぽい・・もとい、カバっぽいロボットにもできるし(笑)。 なんでUFOがスピードレース? というところにも、チェッカーという役どころが加わって、さらに美味しいキャラ付けがされたと思います。 しかし、WFC以降のミニボットリメイクには外れがないなぁ。 今のところビーチコンバーは確定ですが、ギアーズとブローンも出るということだし。 ギアーズが出ればスワーブも出る。ブローンが出ればアウトバックも出る。 今後も楽しみですね。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。