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5月第2土曜日はフェアトレードデイ。エシカルフェスタにお邪魔しました

2018.05.12 09:50

毎年5月第2土曜日は世界中でフェアトレードをアピールする日、そして5月は世界フェアトレード月間です。今年は本日5月12日、聖心女子大学で開かれているエシカルフェスタにお邪魔して参りました。


お忙しい中、東京都の消費生活対策審議会の委員であり、これまでにも幾度となくエシカル消費の重要性を各所で訴えてこられた一般社団法人エシカル協会の代表理事、末吉里花さんもお話をしてくださいました。フェアトレードタウンの名古屋などの取り組みを目指して、今東京都では世田谷区が先進的に取り組もうと精力的に動かれている民間団体があることなど伺いました。東京都の事業や消費生活基本計画の中に「エシカル」の言葉が入って来たことは大変大きな一歩であることは間違いありません。次は、これをどう実際の消費行動につなげていくか、という段階に進むことが重要です。



子供達と一緒にブースを回り、いろいろお話も伺いながら、素敵な体験をたくさんさせていただきました。

どれも素晴らしかったのですが、子供達が特に心奪われたのがorganits×AKIプロジェクトという、オーガニックコットンを使った服とアーティストのAKIさんのブースでした。

AKIさんはスペインやギリシャの博物館で作品を発表、日本スペイン交流親善名誉作家を受賞されているアーティストですが、2010年に若干23歳にして、知的障害のある大学ゲスト講師として日本で初めて武蔵野美術大学の教壇に立ったそうです。

AKIさんのお父様曰く、4歳から絵を描き始めたAKIさんは、7歳になるまでは言葉を話すことをしなかったそうです。見ることと絵を描くことがコミュニケーションの中心だったAKIさんの創作活動は進歩し続け、今では国内外から「観る人を試す」「絶妙な色彩センス」と賞賛を受けています。


その場で、娘に動物の絵を描いてくれました。orgabitsプロジェクトのハンカチも、キリンや恐竜のハンカチがとっても可愛くて私も心奪われました。



AKIさんが描いている絵は何なのかを当てるクイズにも参加しました。

この才能が世界に認められていること、そしてこのように素晴らしい作品が商品として購買できるということが本当に素晴らしいと思いました。


ホールでは、消費者庁の岡村和美長官と末吉代表のトークセッションが行われていました。消費者庁として行政が取り組めること、またこれから取り組もうとしていること、課題や展望なども伺うことができ、大変実りある時間でした。



消費者の意識に働きかけるために行政も一緒になって様々な啓発を行ってゆく必要性を岡村長官は説かれていました。

ただ、行政だけでも進まない。事業者や民間団体だけが進めようとしても難しい。

大切なのは業種や立場を超えたパートナーシップであり、連携である。という言葉が印象的でした。


フェアトレードラベルのついたものを意識して購入していくことが児童労働防止につながる、と言われても、実際に1枚数千円するTシャツと1枚500円のTシャツが、見た目には同じほどの品質をもって目の前に現れたら、消費者はどちらを選びやすいか。

出店しているブースの中にいた大学の研究生の方からは、「自分もこの活動をしていますが、実際には高くてあまり買い続けられないんです」という言葉もありました。

無理なく、楽しく続けることがエシカル消費では重要です。

値段が高いのは、消費数が伸びないということも理由の一つであると岡村長官は言います。買うということが、その商品を作っている企業を応援するということであり、その企業に雇用されている人の生活を支えるということにもつながるということを消費者が知り、自らの消費行動に僅かなりとも意識の変革をもたらしてくれることを期待しているというお話を聞きながら、非常に難しさも孕んでいるからこそ一人一人や行政が何ができるのか、さらに考えていきたいと感じました。


また、行政はしっかりとこのフェアトレードラベルという認証のレベルについてはチェックをしていかなければならない。類似品や粗悪品が混じってしまっては本来の目的とはかけ離れたものになってしまう、というところが、消費生活の内容に関わる施策を施していくにあたり、気をつけなければいけない点です。


消費者庁の長官が、ポジティブなアクションとして、エシカルを学ぶ場、体験する場、啓発する場やシンポジウムなどがが増えている、ぜひこれを支援していきたい、と力強くおっしゃっている姿を見て、また心新たに自分も取り組んで行きたいと強く思った1日でした。


最後に、ずっと探していた名刺入れを素敵なブースで発見しました。バナナから作った紙製品です。長く長く、使っていけるようにしたいです。

末吉さん、お忙しい中、本当にありがとうございました!