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楽色時間

甕を覗く色

2018.05.12 11:09


日本固有の色名の中で僕が好きな色の名前。

別に色が好きなわけではないです。


古来、藍染めの技術というところでは、

日本はかなりのものだったんです。

藍染めに限らず、なんですけれども。


その中でもこの、一見すると怪しげな名前。

甕を覗くってどんな意味?って感じですよね。


そもそも伝統の藍染めというものは、

甕の中に藍の染料(液体)を入れ、その中に生地を浸け、

引き上げて乾かした後にまた浸けて。

その繰り返しで色合いをどんどん濃く、深くしていきます。


この甕覗という色は、

藍の染料が入った甕をさっと1回潜らせただけ。

そんな意味の名前だったりします。

1回だけだからこんなに薄い色なんですね。


にしてもですよ。

『1回だけ甕を潜らせた色』で『甕覗』

このネーミングのセンスがもうたまらんのです。

『覗く』で伝わりそうですよね、雰囲気でなんとなく。


色を知らずにこの名前だけ聞くと、

一体どんな色なのか想像もできないと思いますが、

由来や作業工程を知ることで納得できます。

だから初めてこの色名を知った時は衝撃でした。

てっきり薄暗い色だと思っていたので。




日本古来の色の名前、

それを知れば知るほど、

洒落ていて、響きが綺麗なものが多いです。


先人たちがいかに色にこだわりを持っていたか、

それがビシビシと伝わってきますので、

お時間あれば図書館にでも行ってみて、

色の世界に旅立っていただければと思います。




今どきの若いもんは・・・、

とか言いたくはないと常々思っていましたが、

「甕って何?」って聞かれて唖然としました。


こうやってパソコンで変換するから『甕』にしましたが、

実際に書けと言われたら絶対に書けないので、

今どきの~と言いかけた瞬間に飲み込んで、

そこは優しく「壺の親戚」という説明で終わりました。


たぶん間違ってないはず。