どれぐらいの力と刺激量で筋肉は緩むのか?
ちょっと専門的になりますが、動画は面白い結果です。(^_^)
どれぐらいの力と刺激量、刺激時間で筋肉が緩むのか?
というのは一つのテーマです。
筋肉が緩むための条件が揃うと軽い刺激であっても緩みます。
短時間でも緩みます。
そんなことは生理学的にあり得ない。
と思うかもわかりませんが実際に起こります。
この検査法は上腕二頭筋の筋力検査法ですが、やや外転するような動きで抵抗を加えています。
上腕二頭筋の中央から内側の圧痛が確認できたので、やや外転する方向に力をかけると力が抜けてしまいます。
上腕二頭筋の内側を使わせることで筋力検査を行っているということです。
圧痛を調べるということは、筋力が正常でないところを調べるのと同じです。
つまり圧痛部位=筋力低下部位ということです。
ここで考察して欲しいことがあります。
圧痛がある場所は筋肉が収縮していると考えるのが普通の考えですが、実際には弛緩しています。
収縮側ではなく弛緩側です。
弛緩側に刺激を与えるから興奮して収縮するから見かけ上緩んだように見える訳です。
殆どの術者のイメージは収縮している側に刺激を与えたから弛緩したと考えるのが普通ですが、収縮している側に刺激したら余計興奮して収縮するはずです。
弛緩側に刺激を与えると弛緩していた筋肉が収縮している収縮している拮抗筋が弛緩します。
それで正常になるのです。
バランスが大事というのはこういうことが身体の中で起こっているからです。
この場合で言えば、上腕二頭筋の内側が弛緩側で外側が収縮側です。
この関係を殆どの術者が誤っています。
だから治せないとも言える。
術者の意図的な角度の違いで筋力が出たりでなかったりする。
だから筋力検査法はいかさまだ!
みたいに言う人がいます。
確かにこの動画を見て貰うとわかるように術者が肘関節伸展外転方向に力をかけた場合、同じ上腕二頭筋の検査でも力が抜けているのがわかります。
しかし、逆に肘関節伸展内転方向に力をかけると力が入ります。
この検査ではそれを患者さんにワザと自覚してもらうように行っているので、かなり正確におこなっていると思います。
筋力検査だけではなく、刺激した後には圧痛も確認して、圧痛が緩んでいるのを確認してもらっていますのでダブルチェックですね。
筋力が向上すると圧痛も消失します。
しかも刺激は1回か2回軽く撫でるだけです。
本当は、なでなくても意識しただけでも正常化されます。
筋肉は情報によって変化します。
情報というと脳の問題と勘違いしている人が多いです。
だから痛みが側座核の問題なんていう馬鹿な説明が成り立ったりします。
側座核の血流が慢性痛のある人で落ちているというのと慢性痛が側座核から来ているというのは全く意味が違います。
なぜそういう関連をしてしまうのか?
科学的根拠に頼りすぎているからこういう説明が成り立ってしまうのでしょう。
そんな理論だけで人間の身体は治せません。
そんなことで納得してしまうなんて臨床の現場を知らなさすぎる。
情報はイメージであり、意識です。
それは心から起こります。
そうしてみようという思いは身体全体からくるものであり、脳だけの問題ではありません。
脳はそれを反映しているだけなので原因はそうしようと思わないことにあると考えた方が自然です。
一つのことを思っても人によって思い方が違います。
それが情報の違いです。
常日頃から大事なことは情報であって刺激の量や質は大きな要素ではないと私は言っていますが、この動画はそれを証明していると思います。
術者である私が思い(情報)を患者の上腕二頭筋に送ります。
それを患者自身の脳が受け取り処理して筋肉が弛緩したり収縮したりする訳です。
それで治療がなりたちます。
大事なことは情報であって刺激量や刺激の質ではないということです。
もしそれが間違いなら、これだけでの刺激で圧痛がなくなったり筋力が上がったりするでしょうか?
そこをよく考えてもらわなければ臨床は成り立ちません。
緊張したところに刺激をしても正常になる場合とそうでない場合があります。
明日はそれを動画でご覧頂きます。
土曜日の午前中の朝にこれを動画に撮ってみようと思ったので忙しいなかで動画提供を同意してもらった5~6人ぐらいの方に協力してもらいました。
同じ結果がでています。