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いなべ市議会議員 篠原史紀 しのはらふみのり WEB

しっかり観て、じっくり耳を澄ます。(2023.2.27)

2023.03.02 17:06

大学時代、大学近くの浜に座り、波を音を聴きながら、良く座ったものだ。

良い時には身体を忘れ、自分の存在だけとなる。

ちっぽけだが、愛おしい。そんな感覚に包まれ、涙が流れる場合もあった。


しっかり観て、じっくり耳を澄ます。

演劇の中で培われた観察眼は、いずれ、ライターとなった自分には、インタビューに役立った。

話をしていただくには、今の自分が何を言い、相手の心のどこを押せばよいのか?

そのためには、相手をしっかり観ないといけない。

言葉の間にこそ、その方の真意がある。

その真意に対して、自分の真心を注いでみると、相手の態度が変わる場合が多い。

こう書くと、なんとなく、私が表層だけのおつきあいをしているように思われそうだが、そんな時は、真剣勝負のごとく、誠心誠意、相手と向き合わねばいけない。

だから、不誠実な相手、表層でしか話さない相手の姿勢には特に敏感にもなってしまう。

また、こちらも不誠実では、相手に適当にあしらわれる。

ただ、一期一会とわかっていながら、相手の間合いの中に入るのは、仕事とはいえ、かなり失礼なことではあるが・・・。


実は無言で語る人も多い。

そんな無言を特に大切にしたい。

いつの時代からか?いや、人の性なのか?

妙に言葉を発することが正しいような風潮となった。

ある意味、不安な時代なのだと思う。

多くの人が、自分のことを話すのに一生懸命だ。

そういう人を見ると、思わず、大丈夫だからと声をかけたくなる。


言葉で埋め尽くす演劇は簡単だ。

しかし、間や沈黙の多い演劇は、実に難しい。

ただ、やはり、その間や沈黙に言葉以上のメッセージが内包されているものだ。

だからか、沈黙を守れる友にこそ、真の安心を感じるのかもしれない。