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紙辞書のススメ

2023.03.09 06:18

デジタル化が進む時代の中で、デジタルを活用するがゆえに、アナログの良さを感じるときもあります。

単語の意味を調べるとき、紙辞書、電子辞書、辞書アプリ、翻訳アプリ、どれを使うかと問われると、昨今では、アプリを活用する人が大半ではないかと思います。

アプリは、必要なことを、素早く、手軽に、(持ち運びも楽に)知ることができるという点において、とても便利だと思います。

私もお世話になっています。ですが、ここぞというときには、やはり紙辞書に手が伸びるのです。「調べる」というよりは「読む」という感覚でしょうか。


小学2年生の男の子で、ずっと紙辞書を使っている生徒ちゃんがいます。

2年ほど前から、「これ、なんて言ってるのかわかんなーい」と言われることが多々あったので、使い方もあまり教えず(!)、「さあ、調べてみよう」と紙辞書を渡してみました。

(数週間前に、「これってABC順なの?わかりやすい!!」と目を輝かせながら言われたことがあり、「気づいたの?すごいね!」と言いつつ、それすら教えていなかったことに、内心申し訳なく思いました・・・。)

彼は最近、自発的に、しかもものすごく早く調べるようになったので、すごいなと思っています。横から眺めていると、調べている単語の周囲(同じページ内)に、なにか他に面白い単語はないのか?と探している様子もあり、それにも感心しています。おもしろい単語とはいっても、そこは年頃の(?)男の子なので「殺人犯」とか「幽霊」とか、知ってても役に立つのだろうかと疑問に感じる単語も数多くありますが、楽しそうなのがいいなと見守っています。

目的の単語以外の単語を拾って覚える他にも、例文を見ながら、自分で作文をするというところもすごいなと思っています。テキスト内に、お話を作ってみようというページがあるので、それに取り組んでから、自分で作文する楽しさを感じたようなのですが、「実際にあてはめて使ってみる」という、なんとも理想的な使い方をしているので、今後が楽しみでもあります。


デジタルもアナログも活用できる時代なので、どちらかに偏りすぎることなく、「今そのとき!」という目的で使うデジタルか、「他の興味や関心も刺激する」という目的で使うアナログか、上手に使い分けができるとよいなと思っています。

紙辞書が徐々に廃れゆく(ように思える)時代だからこそ、紙の良さにも目を向けたいと思います。


新年度、英英辞典のペーパーバックを持って新天地に向かう生徒ちゃんがいます。

初めて使うときのドキドキ感を、いつまでも覚えていてほしいなと思っています。