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ただひたすらにひたむきに

2023.03.11 08:13

入試や英検など、実力が試される結果の発表を待つことの多い時期です。結果を待っている生徒ちゃんたちも、そのまわりで見守っている生徒ちゃんたちも、なんだか皆一様に心がざわついているような年度末です。


入試の結果待ちをしている一人に、中学3年生の生徒くんがいます。彼とは小学生の時からのつきあいですが、レッスン中ほぼしゃべらないので、英語が好きなのかどうか、文法を難しいと思っているのかいないのか、時には理解できたのかどうかすら、よくわからない時があります。ですが、様子を見ていると、文法の理解力や、日本語訳の的確さから、キラリと光る語学のセンスを感じ、密かに彼の成長を楽しみに思っています。

彼が英語に向き合う姿からいいなと思うところは、ただひたすらにコツコツと英語の力を重ねているところです。良い結果が出ても自分の力を過大評価することもなく、かといって、過小評価することもなく、ただ黙々と目の前の英語に真摯に向き合っているのです。

(お母さんによると、実は英語が大好きで、将来は英語関係の仕事がしたいとまで考えているそうです。)


グローバル化という時代の流れや言葉が横行するようになり、「英語くらい(できるよね)」とか「英語だったら(できるようになるはず)」という言葉が、以前より聞かれるようになった気がします。

しかし、スポーツや数学にセンスがあるように、語学にもセンスがあります。向き不向きというのでしょうか。ある程度は学習して力を獲得したとしても、突出した力を得るには、センスが必要だと思っています。(ちなみに、私は絵が描けません。)

他の科目と同じように英語学習をがんばっているにも関わらず、一定以上成績が伸びない、どんなにがんばっても壁が突破できない、という状況にもがきながら、「英語は皆ができてあたりまえ」という社会の流れに苦しんでいる人も少なからずいるのではないかと思います。「英語のセンスがない」と切り捨てることはしたくはありませんが、英語以外で持っている素晴らしい力を伸ばすことに目を向けることも、時には必要なのではないかと思います。もしかしたら、相乗効果で、英語が伸びる結果になるかもしれません。


とはいえ、英語という科目は、本人のセンスの有無に関わらず、必修科目でもあり入試科目でもあります。ひとりひとりの英語力を伸ばすということだけではなく、得手不得手関係なく、英語に向き合う生徒ちゃんたちの心の持ち様にも気を配りながら、レッスンしていきたいと常日頃から思っています。