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Baby教室シオ

提案『レッジョ エミリア教育法』

2023.04.10 00:00

皆さんは『レッジョ エミリア教育法』 または『レッジョ エミリア アプローチ』という言葉をご存知でしょうか。イタリアのレッジョで生まれた前衛的教育法として注目を集めています。

子供が100人いれば100通りの考えや表現方法があるというもので、子供が主体的に活動しそれぞれの活動や個性を引き出すことを主とした教育方法で、アートやドキュメンテーションを取り入れています。自ら考えて行動する力や自ら学習する力を養うという上では同じイタリア発祥のモンテッソーリ教育と似ていますが、モンテッソーリ教育と異なるのはグループ単位で時間を決めず長期に渡り、子供同士が意見を出し合い製作活動を行う子供尊重形の教育なので私もできればそのような活動ができたらいいなと考えていますが、現状は難しいのでこのような教育方法もあるという事を今回はお伝えしていきます。


私がこの教育法を知る事になったのはかれこれ7、8年前でしょうか、海外に住んでいる友人のお孫さんが受けているという話を伺ったことでした。そこから一体どういうものかを調べる日々に突入したのですが、私が子供なら絶対に参加してみたいと思えるものでした。カナダ在住のお孫さんは森に葉っぱや木の実、枝に石ころ何でもいいので目に入ったものを片っ端らからバケツに放り込んで持ち帰ることから始めるのだとか。そして少人数の単位で何をするのか、何を作るのなどの話し合いを子供達だけで決めて制作に入る場合もあれば、先に話し合いをして材料を探しに行くこともあるそうです。

日本の教育だと森や林、公園に行って拾ってきたものを観察して終わってしまう事もあれば、先生主導で自然物で一斉に何かを作る教育や一般的に先生が決めたものを子供達が一斉に作るといったことが一般的でしょう。そう考えるとやはり受身的発想の教育になってしまいます。私もレッスン内で同様のことをしていますので、記事を書いていて心苦しくなり本当は子供の自主性を重んじる取組みができれば素晴らしいことなのだと口惜しく思っています。


またこの教育法には造形美術の専門家が配置されているのが特徴でもあります。子供の自主性を重んじる教育法ですから専門家は子供たちの活動を見守り、もう一つの特徴である子供達の様子を写真や動画文書で記録することを行うのだそうです。そしてその記録は保護者に伝達されると同時に、子供たち自身が行動の振り返りとして活用し次回の取組みに反映するのだとか。

先生たちが一つのテーマをお題として子供たちに伝えたら、そこから先は子供達が自主的に考えられるように環境を整えていくのだそうです。「線」「曲線」「丸」「赤」などシンプルなお題に沿って自由な発想で思考を巡らしていきます。その言葉の持つ意味とは何か、どのようなものか、どのような種類があるのかなど身の回りにそのテーマのお題が存在するのかを自主的に探して発見し、多種多様な形で存在している事に気付き、それを表現する力や仲間に伝える力を身につけていく教育法です。


子供は生まれながらにして自分で考えて行動を取ることができる能力を授かり、実際に自分自身の身体を使い動かし方を理解して乳児期を過ごします。そして育てられていく環境の中でより思考を深くし行動し育つか、はたまた親の指示に従い育つのか、親の指示を受けるが自分の考えで行動するのかなど子供が思考する環境は千差万別で、また自分自身の考えたことを第三者に伝えるということが得意不得意なども育てられた環境に深く関係していることも環境に左右されます。

しかし日本の教育にはまだまだ子供たちが自分自身の力で考え行動する環境は整ってはいません。今まさに整えようと環境が変わり始めたというところではないでしょうか。しかし全ての日本教育を否定するものではなく、日本人が海外から入ってきたものを日本人らしさに置き換えて作り上げてきた礎を変えることなく取り入れることができたら素晴らしい日本独自の教育になるのではないかと考えます。

まだまだ私も勉強中で今回はこんな教育法がありますよという程度のご案内になりましたが、しっかりと学んだ上で機会がありましたらより深く掘り下げ家庭で実践できるような記事にできたらと考えています。

さて来週月曜日2023年4月17日も新しい教育法『STEAM教育法を』をご案内する予定です。お楽しみに。