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退屈と惰性と 改

TL アルマダ スタースクリーム レビュー

2023.03.17 09:29

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー19 スタースクリーム(アルマダユニバース)” です。


 “超ロボット生命体 トランスフォーマー マイクロン伝説(トランスフォーマー アルマダ)” に登場したディセプティコンの

“航空参謀 スタースクリーム” が、

レガシーで発売されました。


 それまでのシリーズとはまったく違う世界観を描き、新世代トランスフォマー展開の魁となったマイクロン3部作(海外ではユニクロントリロジー)。

 うん。僕が完全にトランスフォーマーから離れていた時期の作品群ですね。

 日本では最後のギャラクシーフォースのみ直接の繋がりはないのですが、海外では3作品すべて繋がっています。

 3作品ともアニメ制作は日本ですが、いわゆる和製トランスフォーマーとは違って海外での放送も前提で造られていた感じですかね。

 しかし海外的には共通の世界の話なのに、ユニバースは分けるんだなぁ。

 ギャラクシーフォース(トランスフォーマー サイバトロン)に登場したメトロプレックスとオーバーライドはサイバトロンユニバースになっていましたからね。

 今回のスタースクリーム、そして間もなく発売のホットショットはアルマダユニバースです。

 いっそスーパーリンク(たぶんエネルゴンユニバース)も併せてユニクロンユニバースでもよかったんじゃ・・

 さて、世界観を一新したマイクロン伝説(アルマダ)ですが、両軍の司令官であるコンボイ(オプティマスプライム)、メガトロンを筆頭に、登場キャラクターの多くが往年の人気キャラクターをモチーフにしていました。

 ただ、日本と海外とでは名前の違うキャラが以前よりも多くて混乱します。

 たとえば日本ではラチェットと呼ばれるキャラが海外ではレッドアラートだったり、アイアンハイドという名前なのにデストロンだったり(海外名はデモリッシャー)・・

 そんななかで日本と海外で名前が一致しており、さらに見ためや立ち位置がモチーフとなったG1キャラにかなり近い貴重な存在の一人がスタースクリーム。

 今回、アルマダユニバースからでは参戦一番乗りとなりました。

 それでは、レビューしていきます。


航空参謀 スタースクリーム

 俗に言う、アルマダスタースクリーム。

 ディセプティコンの次期リーダー候補の筆頭。

 モデルになっているのはもちろんG1のスタースクリームで、野心家のナンバー2、ジェット機に変形など、特徴の多くを引き継いでいます。

 顔付きもほぼそのままですね。

 ただ、G1のスタスク代わりと卑怯で小物感も強い裏切りの常習犯だったのに対し、こちらのスタスクは武人としての矜恃を持ったキャラクターになっており、メガトロンとの確執もあって一時期オートボットの下に身を寄せていた際に人間の少年たちとの交流を通し、正義の心に目覚めます。

 その後、再びディセプティコンに戻るも、後ろめたさからオートボットとの戦いで手心を加えることもありました。

 最終局面では、打倒ユニクロンのためにはオートボットとディセプティコンが共闘すべきと説くもメガトロンには受け容れられず、しかしユニクロンを倒すためにはメガトロンの力が必要と、あえてその刃を受けます。

 最後に生命を懸けた一撃をユニクロンに放つも届かず、反撃を喰らって消滅。

 その死をオートボットや彼と交流した少年たちは悲しみ、メガトロンも心を動かされ、彼の遺志に従いオートボットとの共闘を選ぶのでした。

 なんだこの扱いのよさは・・主人公か?

 実際人気も高いようで、今回のレガシー版の前にもリメイクされています。

 なおコンボイ・・


ロボットモード

 めっちゃ赤いなぁ。

 ともあれ、頭部デザインはG1スタースクリームをほぼ踏襲。

 背中にウイング、正面にビークルのキャノピーというレイアウトも共通するところですが、ビークルの機首がほぼそのまま前面に配置され、キャノピーの位置も胸部ではなく腹部に近い位置になっているのでカラーリングも相まって全体のイメージは随分変わっています。

 機首のせいでかなり際どいハイレグを着てるようにも見える(笑)。

 過去にジェネレーションズでリメイクされたときはデラックスクラスでしたが、今回はボイジャークラスということで腕部や脚部もしっかりとボリュームがあり、妙に肉感的というか、ある意味セクシーな仕上がりに。

 オリジナルトイのパッケージイラストの、あのパースの利いた感じに近くなっている気もします。

 なお、ウイングや前腕など、グレーの部分はパッケージ裏の画像では白くなっています。

 アニメおよび日本版のオリジナルトイでは白かったので、当初は白くするつもりだったのかもしれませんが、結果として海外版のオリジナルトイと同じグレーに。

 なお、パッケージ裏の画像では首許や肩の側面などは白くなっていますが、実際は赤い成型色のまま。

 機首根元のダクト状の部分も、黒く塗られてはいません。


 基本デザインはG1を踏襲している頭部ですが、よりメリハリのある顔付きになっています。

 目付きが鋭く、口許は凜々しく引き締まっています。

 かなりのイケメンですよ。

 90年代ロボットアニメのヒーローロボっぽい雰囲気もあります。

 ただ、うちに来たヒトは右目の下側がちゃんと塗装できていないのが残念・・


 背面。

 目立つ肉抜きはなし。

 ウイングの裏はまぁ・・ね。

 そのウイングは2軸可動でけっこう自由に動かせます。


 脛裏にもちゃんと蓋になるパーツがあります。

 その蓋パーツ、左右同じ形状で同じ方向に開くんですよね。

 これは変形時にちゃんと意味があるんですが、なかなか面白い構造でした。またビークルモードのときに触れます。

 また、脛前面のウイングパーツなんですが、

オリジナルトイやユナイテッド版ではロボットモード時に半分ほどが脛の内部に収納される可動ギミックがあったのですが、今回は固定されています。

 ただ、内部の様子を見ると・・

 どうも当初は可動するものだったっぽい?

 青矢印のところ。たぶん軸が通っていると思うので、青丸の位置の黒いパーツの一部をカットすれば動くようになるんじゃないかな?

 誰か試してくれませんか?(こら)


 G1では腕部に装備していたナルビーム砲は、より大型のナルビームキヤノンとなって背部に固定装備。

 今回はジェネレーションズ版を踏襲し、背中側に下ろした状態がデフォルトになっていますが、アニメやオリジナルトイのように肩の上に配置することも可能です。

 なおこの際、背面のパネルパーツも一旦一緒に開き、

キャノンを前に倒したあとでパネルのみあらためて下ろして背面とジョイントします。

 キャノンを前に倒したときの背面はこんな感じになります。

 なお、スタンド対応穴は腰裏にあるので、使用する場合、背面パネルパーツが邪魔になります。

 少し浮かせるしかないですね。


 さらにキャノンは後部のパーツを展開して砲身を延長することが可能。

 本来は相棒のマイクロン、グリッドとの合体によって使用可能になるエヴォリューション技の再現になるのかな?


 キャノンを前に倒し、さらに機首のカナード翼も開いた状態であらためて正面から。

 このほうがよりオリジナルの雰囲気に近いようですね。


 さて、ここからちょっと構造面について気になったところをいくつか挙げていきます。

 まず腕部付け根ですが、横方向の可動は画像のように肩の上端が軸になります。

 キャノンを前に倒したときの干渉を避けるためですね。

 角度によっては若干違和感が出ます。


 上腕は変形時に外側にスライドさせるのですが、その軸が細い金属ピンのみでロボットモードではとくに固定もされないのでややプラプラします。

 で、触っているうちに外側にスライドしてしまいがち。


 腰は一見して回らなそうですが、本体と機種は独立しているのでちゃんと可動します。

 ただ実際には前面の機首と背面のパネルパーツとに挟まれるので回る範囲は限定されます。


 以降は不具合ということではないのですが、ちょっと雑な部分が散見されたので共有。

 まず前腕の目立つ部分にゲート痕があり、あまり綺麗に処理されていないまま塗装されているのが残念、というね。

 まぁこれはもう、残っていたゲートをカットしたあとにマーカーでリタッチしたのでさほど気にならないのですが。

 塗装絡みではもう一点。

 左のウイングの裏側に思いっきり塗料が飛んでます。

 ここまで飛んでるのに当たったことはなかなかないですね・・

 そしてゲート絡みでももう一つ。

 右脚の爪先なんですが、最初変形させるときに爪先の収納が異様に硬かったんですよ。

 ぐいっと押し込んだら収納できたんですが、そのあとに気付きました。この部分にけっこう大きくゲートが残っていたことに・・

 画像はもうカットしたあとですが、2、3㎜残ってたかな。

 それと気付かず無理矢理押し込んだもんだから・・

 はい、白化してしまいました。

 まぁほとんど目立たない位置だからいいけど。

 僕自身の確認不足でもあるし。


 それにしても、ちょっと仕上げが雑な個体に当たってしまったなぁ、という感じです。

 ここまで重なるのも珍しい。

 致命的なものがないだけマシですが。モノ自体の出来はいいだけに残念ですね。


付属武器

ウイングブレード

 メイン武器ですね。

 本来は左のウイングが変形した剣なのですが、今回は完全に別個の武器として付属。

 ならもうちょっと剣らしい形にしてもよかったのではないかなぁ。

 まぁ、オリジナル再現なんだろうけど。

 グレーの単色成型で塗装もないのでちょっと寂しい感じもあります。


スターセイバー

 本来は航空防衛部隊 エアディフェンスマイクロンチームのマッハ(ジェットストーム)、ジェッター(ランウェイ)、社とラー(ソナー)の3人が合体することで誕生する宇宙最強の剣。

 スタースクリームのほかホットショット、メガトロンも使用しています。

 今回は3体のマイクロンへの分離変形は再現されず、一体成型の武器パーツとして付属。

 それはまぁやむなしとしても、さすがに小さいよ・・

 ウイングブレードより小さいじゃないか。

 造形的には表裏ともに一応細かく再現されているようですが。

 こっちが裏側です。

 なおスターセイバーのこの扱いでお察しいただけるかもしれませんが、今回相棒のマイクロン、グリッドは付属していません。

 まぁ、ジェレレーションズ版でも付属してませんでしたけどね。

 ギャラクシーフォースのフォースチップもだけど、メインギミックが再現されないというのはどうなのかなぁ・・


ビークルモード

 SFジェット機にトランスフォーム。

 非常に綺麗にまとまった、格好いいジェット機ですが、唯一主翼下の腕部の配置がおざなりだなぁ・・と思ったら、オリジナル再現なんですね。

 頭部が完全に収納されずに後頭部が見えているのも同様。

 そのへんを歓迎するか、リメイクなんだからすっきりアレンジしてほしかったと思うかは人それぞれでしょうね。

 僕はどちらかというと後者かなぁ。アニメ見てないからね。

 後ろ側がちょっともっさりした感もありますね。

 もうちょっと脚部がコンパクトになっていたらスマートだったんだけど・・

 なお、ランディングギア等の展開ギミックはなし。

 ジェネレーションズ版にはあったんですけどね。

 変形は、ボイジャークラスとしてはかなりシンプル。

 しかしゆえにかっちりと安定感があります。


 先に触れた脛裏のカバーパーツですが、こんな感じでジョイントされ、メインスラスターを形成します。

 なかなか技アリな構成ですね。


 武器はそれぞれ主翼の裏などにマウント可能。

 もちろんナルビームキャノンの展開も可能です。

 こうなるとアーマードバルキリーっぽいな。


比較画像

 オリジナルトイは持っていないので、先のリメイクであるジェネレーションズ(TG)版と。ロボットモードで。

 TG版はデラックスクラスなので一回り以上小さいのと、細部のデザインがちょっと派手めにアレンジされています。

 あと、カラーはアニメ版デザイン基準。

 ウイングブレードがクリアパーツ製で2本付いているのも特徴的ですね。

 ナルビームキャノンのデフォルトの位置や前方向にも展開できること、先にも言いましたがマイクロンが付属しないことなど今回のレガシー版との共通点もあります。


ビークルモードでも。

 基本的なデザインは共通ですが、やはりTG版のほうが線が多い感じ。

 あと、腕部をたたむ向きが違いますね。

 ウイングブレードも、版では折りたたんだ状態で翼の裏に収納できるようになっています。


 G1版・・SS スタースクリーム(新破壊大帝)と。ロボットモードで。

 左から右へ、まさしく新時代に合わせてアップデートされた感じがします。

 でもちゃんとスタースクリームってわかるもんなぁ。

 同じマイクロン伝説登場キャラでも、とりあえず名前だけ借りましたという感じのものも多いなか、やはりメインを張るスタスク、メガトロン、そしてコンボイ(オプティマス)あたりはデザイン面でも外せない要素があるんでしょうね。


 ビークルモードでも。

 ロボットモード以上にイメージが変わっていますが、これもまぁ新時代のスタスクだと言われれば妙に納得してしまうところがあります。

 アニメイテッド版と。ロボットモードで。

 これもまた別の世界線の同一人物(?)ですが、やはり機首やウイングの配置に共通点がありますね。


 ビークルモードでも。

 アニメイテッド版のビークルは小鳥みたいで可愛くて好きなんですよね。

 アニメイテッドユニバースもレガシーに参戦することになりましたたが、プロール以降、はたして誰がやってくるのか・・


以下、画像

 可動性はまぁ標準的だと思いますが、サイズ感も相まってハッタリの利いたポーズジングが可能。

 自立も安定します。

 膝は深く曲げられるので、立て膝も綺麗に決まりますね。

 ただ立たせておくだけでも様になる。


 ナルビームキャノン発射。

 展開状態の砲身先端には5㎜穴があるので、大型のエフェクトパーツを取り付けることができます。


 スタンドを使って。

 当然ですが、空中戦が似合いますね。

 手首はロール可動はできませんが変形時収納の関係もあって多少スナップを利かせることができるので、しなやかに剣を持つことができます。

 頭部も大きく上を向かせることができるので、前傾姿勢での突撃イメージもばっちり。

 スターセイバーの威力、とくと味わえ!

 いや小さいしなぁ・・


 ビークルモードでも。

 ビークルモードでは底面にスタンド用3㎜穴があるので飛行イメージでディスプレイ可能。

 機首の裏側にも5㎜穴があるのでスターセイバーを取り付けみたり。

 ナルビームキャノンは定位置でエフェクトを付けるとジェット噴射イメージもいけますね。


 既視感・・

 どこかのアブルホールみたいだ(笑)。

 もちろん、いつもの(?)ガウォーク形態にもできますよ。


 破壊大帝コスプレ。

 きっとこのスタスクさんはこんなことで有頂天になったりしないだろうけどね。

 でもむしろG1の彼よりも似合うのがなんとも・・


 以上、“TL アルマダ スタースクリーム” でした。

 スタースクリームの名に甘んじるのはある意味もったいない(?)、高貴な武人イメージも強いアルマダ スタースクリーム。

 いまだ高い人気を誇るキャラクターのようで、レガシーにおいてユニバースを代表する一番手に選ばれたのも頷けます。

 ボイジャークラスとして比較的シンプルな構造ですが、そのぶんボリューミーで数あるスタスクトイのなかでもおそらくもっともセクシー(笑)。

 ファンの期待を裏切らない、漢の魅力たっぷりの立体化になったと思います。

 ビークルモードへの変形もやはりシンプルですが、そのなかでもワンポイントで面白い工程が組み込まれているのは新鮮でした。

 一方、付属品については少々物足りなく思うのが正直なところ。

 相棒のマイクロンがスルーされているのは、ポイントブランクにちゃんとターゲットマスターが付属しただけになんでこっちは・・と思ってしまいます。

 スターセイバーもかなりコンパクトで迫力に欠けますね。宇宙最強の剣のはずなんですけどね。

 ここへ来てマイクロマスター、バトルマスター両クラスの廃止が痛い・・

 とくにマイクロンのオミットはフォースチップの件と同様、オリジナルのメインギミックを完全に無視したかたちになるので、寂しく思うファンも多いと思います。

 あと、このアルマダ スタスクに限ったことではないですが、品質面でのムラが、ここ最近また増えてきている感じがします。

 ゲート処理や塗装の不味さが目立つかなぁ。

 自分が当たらなかったので完全に忘れてましたが、TL EX オーバーライドでは股関節が癒着して動かないという症例がけっこう多かったようです。なんであんなとこ固まっちゃうのか・・

 幸い僕はそのほか破損や組み間違いなど致命的なものにはしばらく当たっていませんが、このアルマダ スタスクでは細かい粗が重なったのでね・・

 せっかくモノはよいものでも、品質・・というか組み立て時のトラブルですかね。そういうところでケチが付くと本当にもったいないですよね。

 組み立て作業員の質が下がっているのか、検品が甘くなっているのか、その両方か。

 もちろん問題ないもののほうが多いとは思うんですけども。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。