床リフォームの基礎知識⑤ 戸建の床現調(4)段差・敷居の有無
床のリフォームのタイミングはフローリングの場合10~15年と言われる。
しかし、床リフォームは家具を移動するためなかなか理想のタイミングで工事
できないものだ。施工後30年以上経つ例も少なくない。30年以上前の床は、
床下地の施工方法の違いがある、また床を支える根太の間隔が大きいため、
床のたわみが生じていることも多い。まずは床下地の構造を確認する必要がある。
段差・敷居の有無を図面に書き込もう
段差
リフォーム時に要望が多いのがバリアフリー化だ。既存の段差は例え
小さくても図面に書き込 むようにしよう。畳の部屋の段差は畳の厚さに
よって差があるので、必要があれば畳を上げて畳の厚みも測って書き込もう。
気をつけたいのが、過去に増築をしたことがある場合だ。つなげた部分に
段差が生じている場合は構造上段差を解消できないことが多い。
敷居
敷居がある場所や立ち上がりも図面に書きこもう。建具の下にある敷居を
床リフォームの時にどうするのか、確認する必要があるからだ。敷居が
13ミリ以上立ち上がっていれば、12ミリ厚さのフローリング材の重ね張りを
するのに好都合だ。敷居の立ち上がりが少ない時は6ミリや3ミリの薄い
フロアー材を重ね張りするといった具合に仕上げ材を選定するためにも必要な
情報となる。また敷居を取って床を張り替え、バリアフリーにする場合、
建具下のあきが大きくなることにも注意しよう。
床リフォームの失敗談
職人さんの手配を忘れていた!
自分が建築関係の仕事をして最初に受注頂いた床の貼り替えリフォーム
工事のことです。当時は何も分からず、見積もりと工程作成を行い受注
頂いたのですが、職人さんの最終確認を取らないまま受注いただき、
実際工事着手日にはいっても職人さんの段取りが出来ておらず、謝罪に
いきました。もう14年以上前のことですが、忘れられない出来事です。
(某営業マン談)
材料が半分しか届かない!?
新人時代、床材の1ケースの量を間違えたことがあります。通常1坪/ケース
ですが、その床材は0.5坪/ケースで納入された材料が必要量の半分しか
ありませんでした。納期ギリギリとなり、今でも印象に残っています。
(某リフォーム営業マン談)
近年、床のリフォーム時に要望の多いのはバリアフリー化だ。現状によっては
構造上段差を解消出来ない事も発生したりするので、現調の際は段差や敷居を
調べて、しっかりと図面に書き込んでおこう。