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2023.03.15 04:02
「一つのたいまつから何千人の人が火をとっても、火は元のとおりであるように、幸福はいくら分け与えても、滅るということがない。」
『四十二章経』
この度、山門脇に掲示板を設置しました。お寺の前の道路は通学路なので、子ども達が毎日通ります。なので、子ども達にも分かる言葉を伝えていきたいと思います。
最初に貼り出した言葉は、「幸せはいくら分けても減らない」という意味の言葉です。ここで言う「幸せ」とは、心の幸せのことです。何か良いことがあって、その気持ちを誰かと共有すると、相手も一緒に喜んでくれる。家族や仲の良い友達に何か良いことがあると、なんだか自分も嬉しい気持ちになる。そういった経験が皆さんもあると思います。幸せな気持ちは分かち合うほど大きくなっていきます。逆に、分かち合うと減っていくものもあります。それは苦しい気持ちです。嫌な事、不安な事があって、それを一人で抱え込むと、どんどん大きくなっていきます。時には抱えきれなくなることもあるでしょう。しかし、苦しい思いも誰かに話を聞いてもらうだけで楽になることがあります。問題が解決しなくても、気持ちを分かってくれる人がいると少し安心できます。その少しの安心が生きる力になるのです。
幸せも苦しみも分かち合って生きていく。それがお釈迦さまの教えです。