塩田バレエスタジオ Shiota Ballet Studio

規約

2023.03.11 15:05

ある日のレッスン中。

お友達が踊っている間は、他の子には課題を与えて練習しているはずでした。


もう、終わりの頃で、お迎えのお母様も来ていた時間です。レッスンも終わり子供達が集まって座っていたので、見に行ったら、スタジオの藤の椅子の紐を引き千切り、バラバラにして焼きそば〜。

って遊んでいました。


「あーあ!バラバラにしちゃったの?

誰がやったの?」

「ちょっとだけ」

「私もちょっとだけ」

悪そうに口籠る子供たち。

「みんなでやっちゃったんだ。

こういう時は、なんて言うんだっけ?」


ソフトにたしなめました。


「ごめんなさい」

「ごめんなさい」

楽しかったのだろうなー。

それぞれ、謝ってくれたので、椅子は直らなくなってしまったけれど、しょうがないかと許すつもりでした。


でも、一人、謝ってくれません。

「〇〇ちゃんは?なんて言うの?」


謝ってくれません。悪位と思っている様でもない様に見えました。

謝ったら良いというものでもないのですが、このままじゃダメ。後から伺った話ですが、彼女が率先してやっていた様でした。


「これは〇〇ちゃんの踊りに使う椅子だし、

藤でできていて、職人さんがもういないから、直せなくなるんだよ!

壊した事は謝らなきゃ」

少し強めに叱りました。


普通に使って壊れたなら仕方ないけれど、(普通に使っていて壊れたのなら、私の方が謝らなきゃですが)遊びで、修復不可能にしてしまったら、もう、(今の年だったら)ごめんなさい。言えなきゃ。


いつも、スタジオの壁の穴を塞いでも塞いでも空けてしまう子です。

壊れるからやめて!

いつも、そう言ってふさいでいるのですが、

彼女が萎縮せずに、スタジオの物を壊したらいけない事をわかってもらうために、根本的にお家で話し合っていただこうと、厳し目の規約を作り、配布しました。


話し合ってくだされば、小学生なので、理解できるだろうと思いました。


次に来た時に、改めてごめんなさい。

と言ってきたので、


この壁も穴あけたら、大人なら、器物損壊になるんだよ。と言ったら壁を蹴りながら

「ここはいいの。」

返ってきました。


萎縮させないで、壊したらいけない事を理解してもらうことが目的だったので、

「ここも、ここもダメなの。ほらほら、蹴飛ばして壊れたら、そこも、器物破損。」と冗談めかして言って、レッスンを始めました。


子供の頃、近所に

「あっかんでーのおじさん」

と呼ばれる方がいらっしゃいました。

男の子たちは、悪いことをしていると、おじさんに「そんなことしたらあかんでー」とたしなめられるので、「あっかんでーが来た!」って言って、逃げていく事もありましたが、お祭りで率先して、子供神輿を引き回してくださるあっかんでーのおじさんのことが、みんな好きでした。古き良き時代?

そんな事も思い出しながら。


HPの概要の生徒募集要項に、スタジオの備品を故意に壊さない事を入れました。


発想は素晴らしくて、面白い子だけれど、スタジオの物は大切にしてほしいなあ。