アダムとイブの子供達+日本神話で最も古い、あまり知られていない神様達
あまり知っている方はいないかもしれませんが、アダムとイブはヘビ(サタンの化身と言われています)に騙されて知恵の実を食べたことで知恵を身につけ、それがきっかけでエデンを追放されてしまいます。
その後、子供をもうけるのですが、そのうちの長男と次男は知っている人もそれなりにいるでしょう。
カインとアベルです。
何故他の兄弟より有名なのかと言えば、カインは初めて殺人を犯した人物、アベルは殺された人物だからです。
カインはその土地から追い出され放浪の旅に出ることになるのですが、絶対に殺されることがない。彼を殺したら七倍の罰が待っている、と言う祝福とも取れる刻印を施されます。
さて、アダムとイブの子供達の間ではこの2人がメインと言って良いくらい有名ですが、他に3男、3人の女の子供がいます。
3男のセトは簡単に言ってしまえば912年生きた人。です。
旧約聖書にもあまり目立った記載はなく、以前ブログにアップした、三大神なのに目立たない、月詠命を彷彿とさせますね。912年もの間、何をしていたのでしょうか。
ただし、旧約聖書でも長生きな方なのは確かで、以前紹介した、もしかしたら宇宙開闢前より存在しているかもしれない星、メトシェラ(旧約聖書で最も長く、969年生きたということにちなんでその星はメトシェラと名付けられました)に次ぐくらい長生きなことは確かですね。
残りの3人の娘に関しても際立った記載はありません。創世神話なのだから、日本神話のように複雑怪奇にしても良かったのではないかなぁ、と思います。
なぜ複雑怪奇なのか?
実は日本神話おいて、なんと一番最初の神様はイザナギとイザナミでは無いんです。
世界を創造したくらいだから、一番最初の神様っぽいでしょう。創造神ということですからね。
えっ、そうだと思ってた!という人はたくさんいるかと思います。
実は日本神話にはイザナギの命とイザナミの命が生まれる前、上の表のように、世界をうまく作れなかった神様達がこんなにたくさんいるんです。
そして、特に上三柱、造化三神の神様達は誕生してから天地を創造した、とか、世界に活力を与えたとかいう記述はありますが、実際には天地創造したのはイザナギ、イザナミです。正確には何をしたのかよくわからず消えてしまいます。
不思議ですよね?
なんのために顕れ、消えていったのでしょう。
そして、神代七世の神様達はオモダルの命、アヤカシコネの命までは世界創造をしようと頑張るのですが失敗に終わっています。
最終的にイザナギの命とイザナミの命が誕生することで、ついに世界創造が成功するわけです。
(ちなみにイザナギ、イザナミも一番最初は天地創造に失敗してやり直しています。その時に産まれたのがヒルコ神という神様なんですが、失敗作として捨てられてしまいます)
日本神話では、最初っから神様が万能ではなく、失敗を繰り返しているわけですね。
とても面白いことだと思います。