常識はついこの間できた?
大学の時の教授が、
「今しきたりだのなんだのって言ってるけど、
そのほとんどが明治以降に入ってきたものなんだからね。
それが昔からこうだとか、歴史があるとか言ってるのを聞くと可笑しくなっちゃうよね。
君らも、普通はこうだとか言ってるけど、そんなものはついこないだからのことなんだよ」
と言っていたのを時々思い出す。
結婚式やお葬式のしきたりも、昔はなかったし、
地方によっても全然違うし、
着物の着方も明治維新以降武家社会の着方を、庶民がするようになったとのこと。
庶民の着物というのは普段着だから、動きやすいようにもっと崩した着方だったとのこと。
同じ日本でも、北海道と関西とだってしきたりと言うか、
普通はこうだからということが違う。
北海道に来た当時、結婚式や、お葬式や、違うことがたくさんあったし、
お節料理だって、北海道では大みそかに食べ始めるけれど、
大阪では1月1日からだし、戸惑うことも多々あった。
東京出身の友人と話していても桜餅も、月見団子も違う。
自分が、これが普通、これが常識と考えていることは、
他の地域や地方の人には違う。
文化の違いがあるのだから、
考え方も、思うことの構築の仕方も違っているだろう。
いい加減に普通はこう考えるよね、
こういうのが常識だよね。
というのを考え直してみたらどうかと思う。
そういう考え方もあるのかと、一度は受け入れてみる。
そうして、自分に合うか合わないかを考えて、
合うならば参考にしてみたり、取り入れてみたりしてみる。
合わないなら、非難したり、
おかしいよねと言ったりするのをやめて、
そういうこともあるのねと流す。
というのはどうだろう。
まぁ、私自身も気を付けたいことではあるので、
昔からこうだよね、
普通はこうだよね、というのの
昔からはほんの少し前からだし、
私の常識はあの人の常識とは違うかもしれない
ということをわかっていたいと思う。