そらなき
2018.05.17 04:04
スナックの色褪せた看板の下
宇宙人と寂しがりの神様が
膝を抱えて隣り合う路地で
少女は歌を待っている
雷鳴を孕んだ風が運ぶ
知らない街の懐かしいにおいのような
初めて読むおとぎ話の
挿絵がだれかに似ているような
テーブルの上で寝たふりをする
昼下がりのオムライスのような
そんなような声で歌う
なんでもないような歌を
ありふれた愛の歌を
二度と、流れない歌を
まだ
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