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KAMI NO MEGUMI

そうだ、風の話しをしようか

2023.03.19 16:11


「 波が時そのものなら

     波に向かおう

     波起こす風に

     頬を打たせて

     天空に目を据えてやる 」


21年前、風を受けながら直さんが仰った


風を追い

風を受け

風の声を聴く


風が往く所へ行き

風に吹かれて

風を知る


風に問い

また、問う


あれから21年が経った


そうして、

風は答えを運んできた


優しく頬を撫でる

その風が運んできたんだ


愛を



真っさらな紙の中に在る

ほんの一瞬 吹く風

その風を感じるために、

紙と共に、旅に出、

紙と共に、岬に立ち、

紙と共に、夜明けを、陽が昇るのを待つ




紙の上にしるされています。

直さんの染め描く紙の上に。

その紙の中にいて、私たちはその風を感じることができる。

その愛とひとつになることができる。



誰の人生にも風が吹いている


風って、そういうものだろう