不動産エージェントの選び方
皆さまの長いおつきあいになる不動産エージェントですが、私たちの経験も含めて、不動産エージェントの選び方とその種類等をご説明させて頂き、参考にしていただければと思います。
不動産業者の種類
資格を持つ不動産業者の種類:ブローカー、エージェント
ブローカーは多くの場合エージェントを抱える不動産仲介会社を指します。ブローカーは会社によって様々な特色があります。基本的にはブローカーは下記の3つの業種に分かれます。
・一般住宅不動産(Residential)
・商業不動産(Commercial)
・ビジネス不動産(Business)
さらに上記3つの業種からそれぞれに下記の2つに分かれます。
・メガ ブローカー
・ブティック ブローカー
その他、下記の様な不動産関連業者で運営している会社もあります。
・不動産資産運用会社(Asset Management Company)
・物件マネージメント会社
・不動産投資会社 (Investment Company)
(注)中にはテキサス州のエージェント資格を持たない
不動産関連業者もいるので注意も必要。一般住宅不動産(Residential)について
住宅不動産ではテキサス州の全ての住宅不動産業者が住宅物件を交友するMLS(住宅不動産サーチシステム)は共有しております。その為、米国ではお客様とエージェントひとりが契約を結び物件を探しますので、日本のように複数の住宅不動産業者を通して物件を探すことはありません。その為エージェント選びは慎重に行いたいものです。尚、一般住宅不動産会社が、商業不動産(Commercial)も扱っていると広告していますが、実際には商業不動産業者が扱う不動産サーチシステムや法的書類自体が住宅不動産とは異なります。その為、一般住宅不動産会社は商業不動産の知識が浅い為、一般的には住宅不動産は住宅の売買やリースのみの利用と考えた方が宜しいと思います。
メガ ブローカー
特色:
皆様にとってよく耳にするのは大抵メガ ブローカーとよばれるブローカーが多く、Century21、Re/Max、Keller Williams等がメガ ブローカーにあたります。メガ ブローカーは新人エージェントが多く、フランチャイズ方式を採用してるところも多く全米または海外日本でもよく目にする会社もあります。
メリット:
・多くのエージェントが属してて知名度も高い
・充実した独自の不動産エージェント教育システムを持つ
・社内に関連企業のエスクロー会社が大抵ある
・全米に走る社内ネットワーク
・社内グループやチームが多く助け合うチームワークで対応
・ローン会社の情報が豊富
デメリット:
・ベテランエージェントが少ない
・関連会社エスクローを使わないといけない場合が殆どで費用も比較的高い
・社内ネットワークはクライアントに余り意味がない
・商業不動産やビジネスなど、住宅以外の不動産仲介は極めて弱い
ブティック ブローカー
ここでは更に日系ブローカーと米国系ブローカーの2つに分かれます。
特色:規模を小さくとどめ、地域密着を重視するところが多い。例外はあるが、所属エージェントの大半はベテランエージェント(日系除く)であり、新人エージェントの為の教育システムはあまり充実していない。Morita Group レジデンシャル部門のPIONEER REALTY、コマーシャル部門のWorldwide Commercialは米国系ブティック ブローカーにあたります。
日系 ブティック ブローカー
メリット:
・日本語でのサービス
・日本人エージェントが充実
・地域に定着
・クライアントの社外必要業者選定の自由度
・日本での知名度がある会社もある(日本に本社がある場合)
デメリット:
・新人エージェントにとって教育システムが受けられない場合がある
・ベテランエージェントが少ない
・住宅以外の不動産仲介は極めて弱い
・アメリカ本土内では地域での人脈網が浅く知名度がない
米国系 ブティック ブローカー
メリット:
・地域に密着したサービス
・言語力
・交渉力
・地元のネットワーク
・安心感
・経験を積んだベテランが多い
・攻めのマーケティング
・社内システムのデジタルIT化に強い会社も増えている
・提携エスクロー、タイトル会社、ローン会社の情報が豊富
・社外エスクローで比較的安い会社を知っている(エージェントによる)
・社外必要業者の選定の自由度が高く、豊富な情報網
デメリット:
・商業不動産やビジネスなど、住宅以外の不動産仲介は極めて弱い
・ベテランしか属さない為、エージェント教育システムが殆ど存在しない
・言語力の関係上日本人エージェントが非常に少ない
商業不動産(Commercial)について
商業不動産は主に複数世帯住宅(アパート)、オフィスビル、ショッピングセンター、店舗の売買とリースを行います。商業不動産では住宅不動産で用いるMLS(住宅不動産サーチシステム)は使用しない為、住宅不動産を扱うことはありません。基本的には商業不動産も住宅不動産と同様に、テキサス州の全エージェントが専門の不動産サーチエンジンを共有しているので、共通した物件を取り扱っております。その為、お客様とエージェントひとりが契約を結び物件を探しますので、複数の商業不動産業者を通して物件を探すことはございません。
メガ ブローカー
特色:
よくショッピングセンターやオフィスビル等の物件リースの看板で見る、NAI・ CBRE・JLL等がメガ ブローカーにあたります。
メリット:
・州内外のサービス
・言語力
・交渉力
・安心感
・経験を積んだベテランエージェントが多い
・細かく部署別に分かれていて明確
デメリット:
・エージェントと連絡が取れづらい
・日本人エージェントがあまりいない為、日本語でのサービスが受けにくい
ブティックブローカー
特色:
メリット:
・地域に密着したサービス
・言語力
・交渉力
・経験を積んだベテランが多い
・各エージェントが全ての業務に精通
・テキサス州内全てを網羅
・安心感
・きめ細かいサービスに対応
デメリット:
・州外には未対応
・日本人エージェントがあまりいない為、日本語でのサービスが受けにくい
ビジネス不動産(Business)について
それぞれの地域に密着したのがビジネスブローカー。テキサス州に限らず米国の全てはこちらのブティック ブローカーになります。経験豊富なエージェントが殆どで対応も早く安心できます。独自のビジネスサーチシステムを使用する為、ビジネス専門のブローカーをオススメします。基本的にはビジネス不動産も商業不動産と住宅不動産と同様に、テキサス州の全エージェントが専門の不動産サーチエンジンを共有しているので、共通した物件を取り扱っております。その為、お客様とエージェントひとりが契約を結び物件を探しますので、複数のビジネス不動産業者を通して物件を探すことはございません。
ブティックブローカー
メリット:
・地域に密着したサービス
・言語力
・交渉力
・経験を積んだベテランエージェントが多い
・各エージェントが全ての業務に精通
・安心感
デメリット:
・州外や地域外には未対応
・日本人エージェントがいない為、日本語でのサービスが受けられない
不動産エージェントのチェックポイント
・テキサス州の公認不動産エージェント資格を保有しているか
・ご自身にあったブローカーに所属しているか
・米国での不動産歴と今までの取引件数
・住宅不動産、商業不動産、ビジネス、物件管理の各種業務を一貫せずに専属で行っているか
米国では不動産業者が全物件をシェアする不動産サーチシステムを使用するため、日本のように複数の住宅不動産業者を通して物件を探すことはありません。お客様とエージェントが専任契約を結び物件を探し始めるのが一般的なマナーとなっています。その為エージェント選びは慎重に行いたいものです。
その他、不動産関連業者について
下記の形態が一般的で、米国系は各業種でしっかり運営している会社が多いです。
・不動産資産運用会社(Asset Management Company)
・物件マネージメント会社(Management Company)
・不動産投資会社 (Investment Company)
注意事項:テキサス州公認不動産エージェント資格を保有せず、州外の不動産売買窓口業務を行う関連業者もございますので、事前にご確認ください。テキサス州不動産協会であるTexas Real Estate Commission(TREC)が発行するテキサス州公認不動産エージェントのみがテキサス州にて不動産の売買仲介や紹介が可能で、各エージェントは個人や会社に関係なく、ウェブサイト、広告、名刺、記事等すべてにテキサス州不動産協会(TREC)のライセンス番号を掲示することを法律で義務付けられています。このTRECライセンス番号の掲示がない場合は不法に業務を行ってる可能性があります。TRECライセンス番号がない広告等を発見された場合はこちらからTREC苦情相談係りまでご連絡頂けます。尚、テキサス州でのライセンスの有無は下記よりご覧いただけます。
↓ (Name or License Numberの欄にLast Nameをタイプしてご確認ください)
Texas Real Estate Commission(TREC)
・不動産資産運用会社(Asset Management Company)
特色:
米国不動産投資の運用のシュミレーションを物件ごとにポートフォリオで管理している会社です。CAPレートだけでなく、しっかりとした内容で物権ごとに把握できます。テキサス州公認不動産エージェントが所属し、さらに商業物件を扱っているCommercial Brokerを抱えている米国系の資産運用会社をお勧めします。商業物件専門のエージェントの全てではありませんが、細かい不動産投資運用のシュミレーションをしっかり出してくれるエージェントもいますので、資産運用会社が必ずしも必要ではありませんが、多く商業物件を資産として持たれてる投資家は資産運用会社をアドバイザーとして利用されてる方も多々います。独自の金融商品を展開している資産運用会社も多いです。
(注)テキサス州公認不動産エージェントライセンスを持たない、日本やテキサス州外の提携会社の窓口に当たる中間業者もおります。テキサス州でのライセンスの有無は下記よりご覧いただけます。
↓ (Name or License Numberの欄にLast Nameをタイプしてご確認ください)
Texas Real Estate Commission(TREC)
・物件マネージメント会社(Management Company)
特色:
購入物件のマネジメントを専門としてる会社です。物件ご購入後の投資運用において管理会社が要となりますので、こちらは現地テキサスで業者等のお取引長年実績がある管理会社がいいでしょう。テキサス州のみならず、気候、地形など様々な要因により、地域によって物件の管理内容が異なりますので、管理物件のこのような事情をしっかり把握している管理会社をお勧めします。その為、別途費用は掛かりますが、日英のスピーカーに管理会社との対応等を任せるのが得策と思います。
・不動産投資会社 (Investment Company)
特色:
不動産資産運用会社と同じ業務提供をする場合もございます。米国の不動産税法を使用し、キャピタルゲイン税の納付を先延ばしする1031エクスチェンジを利用して独自の商品を展開してる会社も多いです。きちんとした不動産投資会社であれば非常に良い投資になることも考えられます。米国系ではテキサス州公認不動産エージェントが運営している場合が多いです。
(注)日系の投資会社には、テキサス州公認不動産エージェントライセンスを持たない、日本やテキサス州外の提携会社の窓口に当たる中間業者もおります。テキサス州でのライセンスの有無は下記よりご覧いただけます。
↓ (Name or License Numberの欄にLast Nameをタイプしてご確認ください)
Texas Real Estate Commission(TREC)