三代目❤夢小説 『NAOTO編3』
友人「じゃあ陽翔、先生にさよならして」
直人と友人の真ん中で、陽翔がニコっと笑って言った。
「マリアせんせ♬さようなら➰🐻」
まりあ「はい!陽翔くん、さようなら」
直人「お邪魔しました」
まりあ「え⁉︎直人さん、園内を見学されないんですか?」
直人「雰囲気だけ見たかったので…ありがとうございます」
まりあ「…そうですか。ゆっくりご案内も出来ずにすみません」
直人「また改めて、入園を希望している者から見学申し込みさせていただきます」
まりあ「はい!是非お待ちしております!よろしくお伝え下さい」
真っ直ぐに目を見て、笑顔を絶やさずに応対するまりあに、直人は好印象を持った。
なによりも園児のほとんどが生き生きしていて、保育士も常に笑顔で接している。
これなら安心して隆臣を預けることができそうだ。
1日のスケジュールなどが詳しく書かれたパンフレットを受け取った。
直人が軽く会釈をして立ち去ろうとすると、まりあの隣にいた女性の保育士が小さく囁いた。
「まりあ先生、サインお願いしてみれば?」
まりあは、かぁーっと赤くなり小さく答えた。
「え?…絶対ダメですよ」
すると、少し離れた場所にいたあの男性保育士がつかつかと近寄ってきて周りに聞こえるように注意をした。
「先生方!公私混同しないで下さい」
ビクッと反応したまりあが、碧先生と呼ばれる保育士を見て言った。
「…申し訳ありません」
「私こそ、余計なこと言ってすみません…」
同僚の保育士から笑顔が消えた。
直人が場の空気を読んだ。
「サインですか?構いませんよ」
何か書くものがあれば?…と無言でジェスチャーした。
まりあ「そんな…とんでもありません‼︎」
直人「え⁉︎…」
まりあ「どーぞ、行ってください。足止めして…失礼しました」
まりあは深くお辞儀をした。
「本当に失礼しました」
碧と呼ばれた保育士も直人に頭を下げた。
「直人、行こうか?」
友人に促され、歩き始めた。
歩きながらも気になって、何度か振り返った。
まりあはいつまでも門扉の前に佇み、
直人達の後ろ姿を見送っていた。