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大分のちょっといいとこ見てみたい

麦チョコのような風味? 幻の焼酎 兼八

2018.05.20 11:56

九州人にとってラーメンは豚骨であるように、大分人にとって焼酎は麦である。

小さい頃は家に一升瓶があり、その銘柄は大分を代表する蔵元「二階堂」だった。


大人になり、地元大分で就職をした僕が会社の飲み会でボトルキープを命じられるのも、やはり有名な銘柄であるいいちこや二階堂。

大学時代焼酎を飲むことのなかった自分にとって、麦焼酎の味は社会人の味、仕事の味としてインプットされてしまった。


そんな僕の麦への想いを変えてくれる焼酎についこの間出会った。

名前は兼八。

蔵の創業者の名前を冠したこの酒の風味はとにかく香ばしく、味は美味い。


酒を飲むとき、何をあてにして楽しもうと夢想する。

ハイボールが飲みたいから、燻製がいいな。

日本酒には海鮮の地獄蒸しでいこう。

秋刀魚の塩焼き?麦の水割り一択だろう…。


この酒はロックでいきたい。

度数25度の決して低くないアルコールを強く感じることはない。

むしろ、香ばしくローストされたような麦の香りを存分に味わいたい。


この酒にあては要らない。

スナックも、あたりめも、エイヒレも不要だ。

この酒はこの酒を嗜好するための時間を費やすに値する。


大分の宇佐で生まれたこの酒は、その希少性ゆえ幻の焼酎と呼ばれている。

が、何故か自分の行きつけの別府の酒屋にはアマゾンより3割程度も安く、当たり前の顔をして並んでいる。


暑くなる部屋、虫の声を聞きながら、香ばしい焼酎をロックで飲み交わす。

もちろん、温泉に入った後で、だ。

そんな夜を過ごしに大分に来るのもいいじゃないですか。