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知育玩具とは?

2018.05.22 03:25

Bandeボードゲーム会では、(ドイツ)ボードゲームとともに知育玩具のコーナーを設けます。


巷にも知育玩具と呼ばれるものは、沢山出回っています。では、本来の意味で「知育玩具」として機能できる玩具とは、どんなものを指すのでしょうか?考えてみられたことはありますか?


数概念がわかるように音声で数を読み上げる玩具、ひらがなに自然と親しめるようにひらがなを書いた積み木という名の正方形の木製タイル…そういった「何かを教えこもうとする玩具」は知育玩具ではないです。


本物の知育玩具のひとつ、文字は書かれていないが、積み上げる過程でバランス調整を自ずと取る必要がある、「とても精巧で性能の良い積み木」を例に取りましょう。積み上げる過程で、上手く行くときもあれば崩れてしまうこともあります。それを繰り返す中で、最終的に積木がうまくなるという状態は、

・重心と外力(中心がズレた積み方をしない、左右からの力をできるだけ与え無いように積む等の工夫)

・一支点から等間隔に積むときのバランス(左右の力は等分であり数や重量などで同じようにするための、数や重量・形状などの様々な概念)

・図形的美的感覚(線対称、点対称などの幾何学的美しさ・黄金比の造形のしやすさや美しさ・比率造形による美しさ)

など、様々なことを知った状態になるのです。


積木を積み、様々な積み方をして遊んでいくうちに、釣り合いの状態や形を視覚的に知り、さらには、支点からの距離が左右で等しくないつり合いも存在することを知ります。こういったことは正しいバランス(整った基尺・精巧な作りの物)で作られている積み木でしかできないものです。また、そういった積木遊びをしていると、親が一々教えなくとも視覚的・体感的・感覚的に、自ら知っていくことができます。


驚くべきことですが、理科の実験で科学実験用の天秤を使うようになる年齢の小学生で「つりあった時の重さが同じ」ということはわかっている子でも、「仮に支点から分銅側の皿と測りたいもの側の皿の距離が違う状況で釣り合った場合、重さは等しくない」ということが理解できない子が意外といるのです。


さて、先の「精巧な積木を積むことで知ることができる様々なこと」を、文字が書かれている積木という名の木製タイルを積んで学べるでしょうか?…残念ながら、積木遊びでたのしく学べるはずの沢山の事柄のうち、学べない事柄がかなりあるということがお分かりいただけると思います。


結果的に「本物の知育玩具」は、先の「何かを教えようとする玩具」とは比較にならないほど、様々な事柄を日々の遊びの中で伝えてくれる、子どもにとっては欠かせないものなのです。知育玩具とは、精巧で美しさを備え、子どもが主体的に遊び触れるだけで、様々なことを自然と身に着けていくことができる玩具、といえるでしょう。


Bandeボードゲーム会では本物の知育玩具のみを、知育玩具コーナーに置きます。ボードゲームの合間に、ぜひ手に取って触れて遊んでみてください。大人の方もご遠慮なく!