平気で生きること
https://blog.goo.ne.jp/hakuhoda/e/3ddc96a0e153efb61c99631b4b74b4d1 【禅とは平気で生きること 正岡子規『病状六尺』】より
禅とは平気で死ぬことだと思っていたら、平気で生きることであった 正岡子規
一年ほど前から密かに企んでいることがあります。密かになぞと言いながら、ブログなぞに書いたら広言していることになってしまいますが、どういう企てかというと、まず日本地図を用意します。白地図です。その白地図に、今までに行ったことのある県をマーカーで塗りつぶします。「行ったことがある」と言っても、通過しただけというのは除きます。その県のどこでも良いから宿泊しなければ行ったことにならない、という条件を課しました。するといくつかの白い県が地図に残ります。人生58年。未踏の県が9県ありました。昨年の夏のことです。未踏の県の中に長崎県がありました。その長崎へ3月末に訪れる機会がありました。2月初旬に亡くなった恩師の住職の本葬に参列するためでした。
お世話になった方の不幸のついでに不謹慎ですがお許しください。ご容赦いただくために、ただの物見遊山ではなく、前まえからの宿題をすませてきました。平戸へ行ったのです。
なぜ、平戸かというと31歳の弘法大師空海が804年に唐への纜(ともづな)を解いたのが平戸の田浦です。田浦には中国本土の方向を指さした巨大な空海像と「弘法大師渡唐解纜(かいらん)之地」と刻まれた高さ5メートルはある石碑が建っていました。
ちょうど一年前のこのブログで立花隆氏が空海の旅立ちについて書いたエッセイを紹介していますが、行って見たいところだったのです。
眞言宗の宗祖だけではなく、禅宗にもゆかりのある所です。栄西禅師(1141~1225)が2度目の入宋から帰国した時(1191年秋)、着岸したのも平戸・蘆ノ浦です。それを記念した碑の写真を冒頭に載せました。石碑には「日本禅宗発祥之地、富春庵跡」ときざんであります。
その頃の長崎県平戸は、今でいえば成田空港や羽田空港の国際線ロビーみたいなところだったのでしょう。
さて、多くの祖師方が生命をかけて中国からもたらした禅ですが、一言で定義するとどうなるか。何人もによるいくつもの定義があるのでしょうが、その一つが今月の言葉にした正岡子規のことばです。有名なことばなので、既にこの欄で紹介したかと思ったけれど、未だご紹介していない。なぜかというと、冒頭のことばは西村恵信著『禅・あるがままに生きる』(三笠文庫)にある恵信訳であって、原本はもっと長いのです。長いから、街頭の掲示版には書き切れないので、これまでご紹介してこなかった。
原文は次のようになります。
「余は今まで禅宗のいはゆる悟りといふ事を誤解して居た。悟りといふ事は如何なる場合にも平気で死ぬる事かと思つて居たのは間違ひで、悟りといふ事は如何なる場合にも平気で生きて居る事であつた」
長すぎるので恵信訳をご紹介したというわけです。
ところで、わが未踏の県は白地図に幾つ残っているかというと、7県になりました。これをどう塗りつぶしてくか。自ら積極的に塗りつぶしていくのではなくて、機会を見つけてあせらずゆっくりと。なんて言っていると、足腰が弱くなって……。うーん、頃合いが難しい。
https://studyhacker.net/columns/zen-self-narrating?fbclid=IwAR39BmIcAWY1Z58I2YOyZ0ILA-zXNpIJ39Sjp80LSTvEx0EAEJKT_LVdsJY 【欧米では定番「ZEN」のすごさ。脳科学が証明した最高のリラックス術。】より
数十年前から、“あるリラックス術” が欧米のビジネスパーソンのあいだで人気を博していることをご存じですか。それは、東洋の仏教の思想である「禅」をベースにしたもの。
今回は、欧米社会で独自の発展を遂げた「ZEN」について詳しく取り上げます。リラックスしたい人、心の平静を求めている人は、「ZEN」を試してみてはいかがでしょうか?
あのスティーブ・ジョブズも愛した「禅」
禅とは、宋の時代(5世紀)の中国に渡来した菩提達磨というインド人僧侶が伝えた、ディヤーナという精神統一術のことです。ディヤーナの当て字である「禅那」が略されて禅になりました。日本には鎌倉時代(13世紀)に伝わったとされ、現在でもさまざまな宗派の寺院が修行に禅を取り入れていることは周知のとおり。欧米社会においては、20世紀初頭に日本の仏教学者の鈴木大拙氏が禅の精神を記した本を手がけたこと、1960年代に僧侶の鈴木俊隆氏や弟子丸泰仙氏が布教したことにより、禅が伝わったとされています。
禅の基本は、姿勢を正して座り、精神を集中させるというもの。日本では「座禅」と呼ばれることが一般的ですね。華道や書道、武道など、多くの日本文化にも影響を与えています。“禅を組む” と聞くと、なんとなくオカルティックなものを想像する人もいるかもしれませんが、禅が心身によい影響を及ぼすことは、科学的にも実証されています。
同志社大学大学院脳科学研究科の貫名信行教授によると、瞑想を行なっているとき、ガンマ波と呼ばれる人間の認知活動に関わる脳波の量が増加するそうです。また、瞑想を1日に10時間程度行なうチベット仏教の僧侶たちの大脳を調べると、思考や創造性を担う前頭前野の皮質が厚くなっていることが判明しました。禅とは、自分の脳に刺激を与えて活性化させる行為にほかならないのです。
そんな禅の影響を受けた欧米の著名人は、じつは数多く存在します。Appleの創業者であるスティーブ・ジョブズ氏は、青年時代にインドへ旅行したことを機に仏教に興味を持ち始め、帰国後、当時アメリカで布教活動を行なっていた乙川弘文氏に師事しました。乙川氏に対するジョブズ氏の信頼は厚く、1991年の結婚時の立会人を任せたほど。ジョブズ氏が立ち上げたApple社製品の特徴である「他社製品とは革命的なシステム」「無駄を削ぎ落としたシンプルなデザイン」は、乙川氏の教えである「禅を行なうだけでいい」がベースになっているとさえ言われています。
アメリカで活動する禅僧の秋葉玄吾氏によれば、2005年にアメリカの大学で行われた講演中に発した「Stay hungry, Stay foolish」(飢えつづけろ、愚かであれ)というジョブズ氏の言葉は、古代中国の禅僧・洞山良价が残した「愚の如く、魯の如く、よく相続するを主中の主と名づく」(利益をもとめず、目立たないところで努力せよ)という言葉を意訳したものではないかとのこと。禅の精神が、ジョブズ氏の思想の根底にあったのです。
iPhoneやiPadなど、生前のジョブズ氏が考案した製品により、Appleの利益は大幅にアップしました。彼が、画期的かつ誰もが扱いやすい製品を考案できたのは、「真実は日常のなかにある」という禅の教えが要因だったのかもしれません。
IT企業で取り入れられる「ZEN」
Apple社の発祥地は、アメリカの西海岸に位置するカリフォルア州ですが、同地にはFacebookやIntelなど数々のIT企業の本社が所在します。その中の大半が社員のリラックス用として「ZEN ROOM」を設置していると、デューク大学のビベック・ワドワー教授は語ります。
ワドワー教授いわく、カリフォルニア州にはリベラルな風潮が根づいているため、新しい文化や方法が受け入れられやすいのだそう。多くのIT企業は、インストラクターを呼んで禅の思想をベースにした瞑想法を社員に実行させているようです。これは「マインドフルネス」と呼ばれています。
さらに、カリフォルニア州アナハイム市内のホテルには、木製の床や滝のインテリアが施された巨大な「ZEN ROOM」が設置され、多くの人々が利用しています。マインドフルネス以外にも、企業の会議やパーティーなど、さまざまな用途で使用されているようです。そしてカリフォルニア州だけでなく、アメリカの都市のいたるところに「ZEN ROOM」が設置され、多くのビジネスパーソンが活用しています。禅はもはや、アメリカでは定番のリラックス術となっているのです。
禅は難しいものではない。最初は「セルフ・ナレーティング」から始めるのがおすすめ
ここまでお読みになった皆さんは、実際に禅を試してみたくなったかと思います。幸いなことに、なにも禅寺で厳しい修行を行なう必要はありません。禅は、自宅内や庭、晴れた日の公園など、あらゆる場所で気軽に行なえるもの。そもそも、仏教の開祖である釈迦(仏陀)は、大樹の下で瞑想を行なって悟りを開いたと言い伝えられています。
このように、禅には難しいルールはないのですが、空腹時はイライラしやすく満腹時はお腹が圧迫されて苦しくなるため、食事前後は控えたほうが無難でしょう。体に負担をかけないゆったりした服装、集中力がそがれない静かな環境でやれば、よりリラックスしやすくなります。座ったとき、負担がかからないよう、マットや座布団を使うのもおすすめです。
とはいえ、初めて禅を行なう際、完全に無心になるというのは難しいかもしれません。そのようなときは「セルフ・ナレーティング」という手法をとりましょう。
セルフ・ナレーティングとは、禅を行なっている最中、「今は日曜の早朝だ」「時計の針の音が聞こえる」など、自身が置かれている状況を心の中で実況するというもの。これを行なうと、脳内の非認知能力を活性化する部分が刺激され、アイデアが浮かぶようになったり、思いやりの気持ちが強くなったりする効果があると、妙心寺の川上全龍副住職は語ります。普段の生活でストレスがたまりがちの方には、特におすすめです。
*** もともと東洋発祥の思想である禅が、欧米で「ZEN」として取り入れられているというのは、おもしろい話です。世界の最先端を走るアメリカのIT企業ですが、常識にとらわれない自由なアイデアは、ZENが要因かもしれません。
現在、多くの日本企業が魅力的な製品が生み出せず、世界的な影響力が弱まりつつあるといわれています。アメリカのIT企業のように革新的な発想や斬新な製品を生み出すヒントは、案外、日本伝統の禅にあるのかもしれませんね。
(参考) TRANS.Biz|「禅」とは何か?教えの意味や悟りも解説!禅宗の違いも説明 国際留学協会|鈴木大拙 プレジデント・オンライン|スティーブ・ジョブズと禅 プレジデント・オンライン|スティーブ・ジョブズのシンプル思考と禅の思想【2】 中島セイジのビジネスの達人|ビジネスも“愚の如く、魯の如し” ダイヤモンド・オンライン|世界の一流リーダーたちが「禅」に惹かれる理由 終活ねっと|心を落ち着かせるために、座禅を体験してみませんか? ハジコレ|はじめて坐禅をするときの服装&準備するもの ジョン J. レイティ, エリック・ヘイガーマン (2009),『脳を鍛えるには運動しかない! 最新科学でわかった脳細胞の増やし方』, NHK出版. 鈴木俊隆, 松永太郎 (2012),『禅マインド ビギナーズ・マインド』, サンガ. imidas|瞑想の効果を脳科学からみてみる プレジデント・オンライン|発想力をアップさせる「観察瞑想」のやり方
Facebook思わず涙する感動秘話 投稿記事·私は17の時、こんな言葉をどこかで読みました。
確かこうでした。
「来る日も来る日も これが人生最後の日と思って 生きるとしよう。そうすれば、いずれ必ず間違いなくその通りになる日がくるだろう」それは私に強烈な印象を与える言葉でした。
そしてそれから現在に至るまで33年間私は毎朝鏡を見て自分にこう問い掛けています
「もし今日が自分の人生最後の日だとしたら 今日の予定は、本当に私のやりたいことだろうか?」それに対する答えが“NO”の日が幾日も続くとそろそろ何かを変える必要があるなと、
そう悟ります。自分が死と隣り合わせにあることを忘れずに思うこと。
これは私がこれまで人生を左右する重大な選択を迫られた時には常に決断を下す最も大きな手掛かりとなってくれました。
何故ならありとあらゆる物事はほとんど全て…外部からの期待の全て 己のプライドの全て
屈辱や挫折に対する恐怖の全て こういったものは我々が死んだ瞬間に 全て、きれいサッパリ消え去っていくものだからです。
そして後に残されるのは本当に大事なことだけ。
自分もいつかは死ぬ。そのことを思い起こせば 自分が何か失ってしまうんじゃないか
という思考の落とし穴は回避できるしこれは私の知る限り最善の防御策です。
君たちはもう素っ裸なんです。自分の心の赴くままに生きてならない理由など何一つないのです。
スティーブ・ジョブス