リフォームしない選択肢
先日、リフォームコンパス東京表参道店にY様が奥様お一人でお越しくださいました。
築36年のマンションですが、10年ほど前に購入され、
ご夫婦とお子様がお二人いらっしゃるとのお話でした。
暮らしの診断シートからお問合せをいただいておりましたので、
ご計画の内容はある程度わかっておりましたが、改めてお話を伺います。
今回特に希望されていらっしゃるのは、間取り変更の部分でした。
お子様が男女の双子で、中学生になるにあたり、部屋を分けてあげたいということが
そもそものきっかけになっていらっしゃったようです。
風の通りが悪いところについても気になっていらっしゃるそうで、
間取り変更の提案を受けたいというご希望でした。
その一方で、ご主人様は大幅な間取り変更を伴うリフォームに懐疑的でいらっしゃること、
また今後2拠点での生活も念頭に置いているため、できるだけ費用はかけないようにしたい、
というご希望についてもお伺いしました。
間取り変更を含めたリフォームの場合、
どうしても下地を触る範囲が大きくなるため、間取りを変えない計画に比べると
費用が余分にかかってしまいます。
また、詳しくお話をお伺いしている中で、本格的にリフォームをすることについては、
Y様のお話の範囲では、実はメリットがあまりないようにも思われました。
特に2拠点生活で別のお住まいも考えていらっしゃるとのことですから尚のことです。
そこで私の方からは、リフォームによって間取りを変更するのではなく、
市販されている間仕切り家具を上手に利用して、
個々の生活スペースを確保していくことをご提案させていただきました。
Y様の頭の中では、あくまでも「リフォームをしなければ」というお考えがあったのですが、
それを聞いたY様は、なるほどなるほどと深く頷きながら、
とても納得をされた様子を見せられました。
もちろんリフォームで間取りを変更することによって、
家族の暮らし方を変えていくことはできますが、
タイミングやお家に関する全体的なお考えの中で、どういった内容が適切なのかは変わってきます。
そしてリフォームしない、というのもその選択肢の一つとなり得ることもあるのです。
Y様は相談ができてよかったと大変喜んでお帰りになられました。
直接的にお手伝いができる内容ではありませんでしたが、
お役に立てたようでよかったです。
Y様、ご来店いただきありがとうございました。
Kousuke Kitamura