SS クロスヘアーズ レビュー
2023.04.02 05:40
今回のレビューは、トランスフォーマー スタジオシリーズ より、
“SSー95 クロスヘアーズ” です。
実写映画第4作、“トランスフォーマー/ロストエイジ” および第五作、“トランスフォーマー/最後の騎士王” に登場したオートボットの
“空挺兵 クロスヘアーズ” が、
スタジオシリーズで発売されました。
ロストエイジから、オプティマス、バンブルビー以外の面子がガラリと入れ変わったオートボット勢。
新レギュラーの3人はハウンド、ドリフト、そして今回のクロスヘアーズと、もともとの出自もバラバラ・・というか、例によってオリジナルの面影もほぼないのですが、普通に出てきて普通にベテラン戦士感を出してましたね。
初代レギュラーもまぁまぁ無頼な感じでしたが、新レギュラーたちはそれ以上に荒っぽいというか。クロスヘアーズなんかは一見クールっぽいのにけっこう口数が多くてしかも言葉が汚い。戦闘になるともちろん過激というようなキャラで、日本語版は吹き替えを担当された手塚秀彰氏の声質も相まってベテランの職業軍人的な雰囲気が強かったです。
100アイテム目前というところでようやくのスタジオシリーズ化は、かなり待たされた感もあります。
正直、僕はロストエイジと最後の騎士王についてはあまりいい印象がなく、このクロスヘアーズと同月発売のホットロッドについては当初スルーするつもりだったのですが、どちらもけっこう評判がいいこと、そしてわりと最近ロストエイジ、最後の騎士王と続けて見返したこともあって結局一月遅れての購入に至った次第です。
高騰したりしてなくてよかった。
それでは、レビューしていきます。
空挺兵 クロスヘアーズ
オプティマスの招集に応じたオートボットの一人。というか彼らはどのタイミングで地球に来たんでしょうかねぇ・・
クロスヘアーズは捻くれ者のガンマン。
墓場の風などの所業のせいでオートボットのなかでもとくに人間に対していい感情を持っておらず、テッサ救出やダイナボットとの共闘にも当初は乗り気でなかった感じですが、最終的には楽しんでいた様子。
あるかなり意味オートボットらしいキャラかと。
ザ☆ヘッドマスターズおよびザ・リバースに登場したターゲットマスターの同名キャラクターが由来ですが、実写版キャラらしく(?)姿形はまったく似ていません。
一応射撃キャラという部分のみ踏襲してますけどね。
ロボットモード
今回は最後の騎士王バージョンということですが、ロストエイジのときとほぼ変わりないのでどちらでもいい気がします(こら)。
空挺兵という肩書きに似つかわしいゴーグルと、ロングコートのようになびく装甲が唯一無二の存在感ですね。
立体化におけるポイントはやはりコートだと思うのですが、今回はビークル時の外装・・いわゆるガワを使ってなかなか上手く再現されているのではないでしょうか。
とくに前側は映画(ロストエイジ)公開時に発売されたAD版は軟質製の専用パーツ、最後の騎士王公開のときのTLK版は軟質製ではなくなりましたがやはり専用パーツだったと思うで、今回ちゃんと(?)ガワで再現しているところに変形トイとしての進化を感じます。
ただ前と後ろの裾が完全に分かれてしまったのは、それこそ評価も分かれるところかもしれませんね。
なお、メインカラーのグリーンは成型色ですが、地味に2色使われています。
ロボットモードだと、部位によって色味が違うのもべつに悪くはないのですが・・
頭部の造形はいつもながら秀逸。
かなり劇中の顔付きに近いと思います。
ゴーグルは着脱ギミックこそないですが、左右非対称のデザインを忠実に再現。
ちなみに後頭部はクリア製ですが目もゴーグルのレンズ部分は普通に塗装で、とくに集光ギミックは活きていません。
そういえばmこういう鼻と口のある顔のトランスフォーマーが多く出てくるようになったのもロストエイジからですね。
初期三部作のオートボットレギュラーたちは全員マスクタイプでしたし。
腕部基部の仕様がちょっと独特で、とくに固定されず、前方向への引き出しが可能になっています。
ただ上腕の形状のせいで肩周りの可動がかなり窮屈。
背中のガワとの干渉もあって、そのままではほぼ上がりません。
真横に水平まで上げたい場合は、一旦背中のガワを開き、本体戸川の間に上腕の突起部分を入れ込むようにすると一応上げることはできます。
ただその場合はガワが後ろに伸びた状態になりますが。まぁ臨機応変ですね。
前側のコートの裾は脇腹の位置で外向きに開くことができ、真ん中辺りでも折ることができるので脚部の可動の妨げにはなりません。
なお、腰は回転できません。
スタジオシリーズでも久々ですね。
背面。
ガワの処理はかなり割り切ったものになっています。
腰から下はほぼ見えない・・おかげで脛裏の肉抜きが隠れてくれますけど。
まぁ、縦向きにたたまれたガワがコートの裾のように見えることは見えますが、ルーフはもう少しどうにかならなかったかなぁ・・
その上のディティールは、ムキムキの背筋みたいでちょっと面白いんですが。
背面はほぼ一塊のガワで構成されていて、うなじ辺りからゴソッと開くことができます。
こうなるとコートというよりマントみたいですね。
しかし本体の薄さよ・・
ガワを開いた内側は完全な張りぼてです。
前側のコートの裾はここの軸でもわずかですが左右それぞれ動かすことができるようになっています。
腰裏にスタンド穴もありますね。
使用の際はもちろんガワが邪魔になります(笑)。
付属武器
ハンドガン
同形状のものが2丁付属。
銃口は開口されています。
手での保持以外に、後ろ側のコートの裾(背中のガワ)にマウントできます。
このまま変形も可能です。
というか、説明書では変形手順に組み込まれています。
ビークルモード
グリーンのシボレー・C7コルベット・スティングレイにトランスフォーム。
こちらもロストエイジのときからとくに変わっていないはず。
ゼネラル・モーターズ(GM)の正規ライセンスを取得しており、その再現度はさずが(だと思う)。
車高も低く、全体にシャープな造形になっています。
フロントのスティングレイのマークも、ちゃんと塗装されていますね。
ただ、ボンネットからルーフ、リア、そして後部側面のストライプの黒は塗装ですが、メインのグリーンは成型色なので、若干プラ感は強めかも。
ロボットのときにはいいかと思ったグリーンの2色使いも、ビークルだとボンネットとドアで急に色味が変わったりしてしまってるのがちょっと・・ねぇ。
そして、リアウインドウにこっそり覗くロボットの頭。
先に言ったように、武器は収納したまま変形可能。
逆に変形させてからの収納はちょっと難しいかな。
ビークルの表面に武器を取り付けることはできません。
スタジオシリーズだと案外珍しいパターン。
変形はロングコートをぐるんとまくり上げるような大胆なガワの移動が特徴。
ただこのあとの手順ですが、説明書の矢印だとこのままガワを折り返すかのように思えるのですが、実際はリアウイングの位置を視点に180度回転させるものになります。
まぁ、だいたいわかりますよね。
中台紙の簡易ディスプレイベースの背景はメガトロン率いるディセプティコンたちを迎え撃ったゴーストタウンですね。
ここでクロスヘアーズはドリフトとの連携でオンスオートを倒しています。
それにしても、最後の騎士王のディセプティコン勢は咬ませ犬がほとんどでしたね。
あの、いかにもヤバイ連中が出てきた? みたいな釈放シーンなんだったんだ・・
比較画像
ロストエイジ公開時に発売されたAD版と。ロボットモードで。
劇中再現度を比較するのが酷というもの。
ただAD版は特徴的なコートの裾の再現に軟質パーツを使うなど、なかなか考えられたものになっていると思います。
付属武器も今回のSS版と基本的に同じデザインのハンドガンが一つ、それよりも小振りな銃が2つと、なかなか豪華でした。
ビークルモードでも。
若干のマイナーチェンジはされているようですが基本的には同じ車種ということですが、形状の違いはそれ以前の再現度の差という気もします。
AD版もライセンスはとっていたはずですが、当時はあまり車体を薄くできなかったようで、実車とはけっこう雰囲気の違うものになっています。
やはり進化していますね。