E'b vol.169
vol.169 五十にして天命を知る
「何のために生きていますか」そのように尋ねられたとしたら、みなさまならどのように
答えるでしょうか。人生はよく船の航海に例えられますが、目的地を定めることなく出
港したとすれば、どちらに舵を切ればいいのかわかりません。波が立ち船が傾けばその
場の対応に追われるばかりで、乗組員は不安になるでしょう。しかし目指す港があれば
乗組員は迷うことなく、人事を尽くすことができるはずです。「人事を尽くして天命を待
つ」という言葉があります。やれるべきことをやったうえで、心穏やかに結果を受け入
れる。すなわち「運を天に任せる」という心境だと以前の私は理解していました。しか
し大人になってから勉強会で次のように教わったのです。「人事を尽くして天命を待つ」
とは現在置かれた環境で、目の前に事に向き合い努力することで、自分の好きなことや、
得意なことが見えてくるものだということです。
天から授かった尊い命、この世にたったひとつしかない命。ほかの人とは違う、天から
授かった自分の性質や力。それを磨き輝かすことが、真に命を全うすることになるので
はないでしょうか。また、その時々をただおもしろおかしく過ごすことだけに喜びを感
じるよりは、自分に授けられた特性を世のため人のために使うことのほうが、生きてゆ
く上での責任を果たせるような気がします。 月刊『素心』第 45 号「人生の意義」
私はブレスを開業して十年以上に渡り、少々後ろめたい気持ちで経営を続けてきました。
それは弊社に経営理念がなかったからです。しかし五十歳という節目を迎えた昨年、ブ
レスという会社は「何のために存在するのか」その答えをようやく、株式会社ブレスの
「経営理念」としてまとめることができました。【ブレスは、社員の幸福を大切にします。
ブレスは、美容の仕事を通じて社員の人格を高めます。 ブレスは、周囲の方に安心と喜
びを与えます。】この「経営理念」が私の「人生の目的」です。おかげさまで「五十にし
て天命を知る」ことができましたので、今後の限りある人生は「天命に従い人事を尽く
す」生き方を貫いてまいります。