徳之島の自然:金見アマン(ヤドカリ)の産卵
みなさん『アマン』って聞いたことありますか?
徳之島では『ヤドカリ』のことを『アマン』と呼びます。
グーグル先生(Google)やウィッキー博士(Wikipedia)に聞いても教えてくれませんね(^_^;)
そうそう、先日書いたSAVE TOKUNOSHIMAのロゴマークにも入ってましたね。
地元の人は、一緒に散策するといろんなことを教えていただけます。
「アマンが『うん〇』したらどうするか知ってる? そのままだと貝の中が『うん〇』まみれだよね・・。実はね・・・・するんだよー。」みたいなアマンの私生活?に関する話や、「昔はもっと砂浜がたくさんあったけど、台風で砂がもっていかれてしまって、今は岩だらけ・・・」みたいな環境に関する話まで盛りだくさん! 話がつきませんー(^o^)
まさに、先日ご紹介した『エコツアーガイド』ですね!
今後、どんどん各地でエコツアーガイドが増えて行くはずなので、楽しみですね!
ということで、今回は、金見地区に生息するアマンの産卵について書きますね。
昨日、速報でご紹介した通り、すでに産卵の時期に入っています。
アマンは、通常、陸地の『アダン』という木の根元付近で生活していますが、産卵は海水にするんですね。
その時期が梅雨明けのこの時期のみ。
しかも産卵する場所が決まっているというから不思議ですね。
動画を撮ってみたので、見てみてください。サイズを小さくしたので少し画質が悪くなってます。
あと、私の声が少し邪魔ですが、多分、行ったら皆さんもそうなりますー。
カリカリ♪という音は、アマンが岩場を歩く時の足音・・・。たまにコロコロ・カツーン♪という音がするのは、アマンが崖から転落する時の音。
電気を消して、耳を澄ますと、ちょっと怖い感じです(^_^;)
(うわー、うわーっと言ってるのが私の声。耳障りですね、ごめんなさい。)
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まさに足の踏み場もない・・・。
ちょうどこの時は、干潮だったので、アマンの皆さんは、潮が満ちてくるのを待っている状態。満ちてくれば、産卵が始まります。満潮時間が深夜だったので、この日は産卵まで見れず、火曜日に出直すことにしました(^o^)
もう少し詳しい話は、この後、いつもの長文で・・・。お時間がある方は読んでみてくださいねー。
アマンは、梅雨明けの大潮に産卵する習性があるんですって。
ちょうど梅雨明け直後の大潮初日が18日だったので、企画課スペシャル探検隊(水曜スペシャル探検隊のパクリ・・・・古い?)が現地に向かいました!
半ズボンにサンダルの隊員がいますねー。アウトー!! 怪我しますからね。長ズボンにスニーカーか長靴がベストですよ。
金見荘さんの前の海岸からスタートします。
すぐに見れると思ったのですが、そうではありません。産卵場所が決まってます。海岸を左の方にしばらく歩く必要があります。
ところどころで何匹かのアマンがお出迎え。期待が膨らみますね。
それから山のほうに耳を澄ますと、カリカリという音があちこちで・・。
そう、アマンたちも、山の中を産卵場所へ移動しているのです。
さて、少しアマンを取り巻く環境について触れておきましょう。
上の写真はアマンがいる海岸付近の防波堤です。3mくらいですかね。
よーく見てください。壁の真ん中あたりで、壁の素材がかわってますよね(地層のようになってます)。
実は、昔の防波堤はこの真ん中あたりまでしかなかったそうです。
何らかの理由で、壁を、高くしたそうなんですが、なぜだかわかりますか?
波の対策? ではないですね。
実は、この真ん中のあたりまで、砂浜だったんですって。砂がその防波堤を超え始めたので壁を高くしたそうですよ。
次の疑問は「何で砂が無くなったの?」ですよね。
これは意外と簡単。台風で砂が持っていかれたからでした~。
ん〜、、、でも何かまだ『もやもや』しませんか??
さっきまで砂が増えるから防波堤を高くした・・・でも今は砂が減った・・・。
そうです、もう一つ疑問がありますよね。「何で砂が増えていたのか??」ですね。
これは結構難しいかも・・・。
さて、答え合わせしましょう。
実は、それも台風だったんです!
なんと台風が沖から砂を巻き上げて海岸線まで運んだんですね。
砂だけではありませんよ。身の丈より大きな岩まで運んできたというから驚きです!
このように台風って『砂や岩を沖に持っていく台風』と『砂や岩を沖から持ってくる台風』があったんですね!勉強になりますね。
最近は、『砂や岩を沖に持っていく台風』が続いているため、砂浜が減り続けているとの説が強いようです。
<休憩>この前、ある方と金見の海岸で『砂が増える現象』について問答をしたことがありました。その人の答えは『青ブダイの糞が砂になったらしい。みんな海水浴の時に青ブダイの糞の上に寝ている・・。』いやぁ~夢のある話ですね~(^_^;)
砂の話はこれくらいにしましょうね。
しばらく進むといよいよアマンの産卵現場到着。ここも昔は砂浜だったそう。岩があるからアマンが目立たないけど、砂浜だったらアマンだらけ感がとんでもなかったでしょうね。
いやー、ほんとに足の踏み場も無いくらい。
ここでちょっと一息、2016年夏アマン・ファッションショーの開催です。
いろいろいますね。
このアマンの皆さん、貝の中に体が納まらなくても問題ないみたいです。結構はみ出している子が多いです。
小さいアマンの中に、ドデカイやつもいますね。ペットボトルと並べてみればその大きさが分かりますね~。結構目立ってます・・。
たまに貝に入っていない子もいますが、引越し中か、誰かが踏んで貝がわれちゃったかですね?
行く人は踏まないように(^o^)
さて、そろそろ終盤です。
確か、魚の仲間に、産卵したらその場で息絶えてしまうものがいますね。
アマンは、そう簡単には死にませんー。産卵終わったらまた山に帰ります。
でも、あの壁を登る際に力尽きる子もいるかもですね。
がんばって帰るんだよー!
ということで我々もプチ宴会して帰路につきました。
火曜日にまたアマンのみんなに会えることを楽しみにしてます。
次は産卵シーンが撮れればいいなぁ(^o^)
最後に、今回、いろいろと教えてくださった元田さん、ありがとうございました!!
それではまた!