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NPO法人 東海つばめ学習会(無料塾)

令和5年3月 東京視察

2023.04.02 03:58

こんにちは理事長の柿本です。

2023年3月25日(土)26日(日)にて、東京視察へ行ってきました。

土曜日は認定NPO法人八王子つばめ塾を訪問し、日曜日は一般社団法人ネオパレットの平野代表理事との交流です。

私と前田理事と大学生3人が参加しました。

東京在住の奥村理事も合流しております。

今回の内容については、それぞれからレポートを提出するというスタイルでやっておりますので、その内容を公開していきたいと思います。




【レポート 理事長 柿本より】

認定NPO法人八王子つばめ塾を訪問しました。

八王子に行くのは2018年3月3日(土)以来なので、ちょうど5年ぶりとなります。

2018年4月1日(日)に私は東海つばめ学習会を始めました。

無料塾を始める1ヶ月に、小宮理事長へご報告に行ったのです。

当時の八王子つばめ塾は設立から5年ちょっと経っていたころで、ちょうど今の東海つばめ学習会と同じくらいの時期です。

その時間の流れが私にとって、とても感慨深い気持ちでした。

今の私の心情と当時の小宮理事長の心情、近しいものがあるのか、あったら良いなと思います。

5年前に小宮理事長へ伝えたことがあります。

「会社員をしながら無料塾をやっているところは全国でもない、みんな圧倒的なマンパワーを用いて運営している、私は会社員でもできる無料塾のモデルをつくりたい、誰でも無料塾を運営できるということを世に広めていきたい」

小宮理事長は、この言葉に衝撃を覚えながらも、嬉しさもあったと、5年が経って教えてくださいました。

私のこの想いは今も変わらず、持ち続けています。

結果的に、東海つばめ学習会を運営する理事や役員は会社員で構成されており、全国でも珍しいNPOだと思っています。

小宮理事長は本業を辞めて、無料塾を始めたそうです。

アルバイトをしながら運営し、その熱量たるや言うまでもありません。

理解者である奥様は「仕事であなたの代わりは誰でもいるが、あなたほど無料塾に情熱を注ぐ人はいない。無料塾であなたの代わりはいない。

だから、やればいい」と背中を押したそうです。

普通なら仕事を辞めて、無料塾を始めるというのは家族から大反対がありそうですが、凄く懐の深い奥様なのだなと感じました。

加えて、小宮理事長を語るにあたって外せないことは、ご自身が貧困家庭のご出身だということです。 そこに、並々ならぬ原動力を感じます。 

利用している子たちに共感することができるのが圧倒的な強みのように感じます。 

私は逆に勉強させてもらえる家庭に生まれ育ち、その有難さを実感していますし、だからこそ勉強なら教えられるかもしれない!という発想からスタートしています。 

一方、小宮さんは「お金がなければ勉強できない」という強烈な経験をされた方です。 

それもあってか、八王子つばめ塾では自前の奨学金制度をつくっておられます。 

 ここで、八王子つばめ塾と東海つばめ学習会の違いについて考察していきます。 

経済的に厳しいご家庭を支援するのが八王子、学習機会に恵まれないご家庭を支援するのが東海です。 

東海は経済的な理由以外にも幅広い子どもたちを受け入れています。 

東京の団体さんは収入証明の提出を求めるというのをよく聞きます。 

八王子では基本的に毎回参加が原則、東海は来れるときだけで問題ないとしています。 

学習意欲があるならコミットしようという発想から来ているそうです。 

私たちは勉強は自発的にするものなので気持ちがあるときに来てもらえればという考えです。 

それに、より多くの人に参加してもらいたいという気持ちもあります。 

 この視察が終わって、小宮理事長へ御礼のメッセージを差し上げたところ、次のようなお返事をいただきました。 

「無料塾の原点は子どもたちのためにです。大人のエゴを打ち破るのです」 

これが本質だなと率直に思いました。 

無料塾というのは、子どものためにをとことん追求できるのです。 

有料塾のように学力向上を目的としておらず、子どもの人生の豊かさや幸福という視点に立って活動ができます。 

私たちはビジネスではなくボランティアなので、サービス業ではありません。 

だからこそ、おもしろいのです。 

教育の究極的な姿ですらないかと感じます。 

「子どもたちのためにを考え続ければ必ずうまくいきます」と小宮理事長は言っておられました。 

これからまた気持ちを新たに、私たちも歩み続けます。 

子どもたちのために追求していきます。




【レポート 理事 奥村】

八王子つばめ塾の視察に参加させていただきました。 

小宮理事長の何故無料塾を立ち上げたかというお話をお聞きして、その熱量に圧倒されました。 

特に、奥さんやお子さんがいらっしゃる状況で会社を辞めて、無料塾の活動+アルバイトで生活をしていこうと決意されたというエピソードはただただすごいと思いました。 

自分にも家族がいるのですが、やりたい事があってもどうしても家族を養っていけるか、、という思いがあり、先に進むのを躊躇してしまいます。 

小宮さんは同じような状況でも先に進もうとされましたし、その際の奥さんの「今の仕事の代わりは他の人でもできるけれど、無料塾というのはほとんどの人にはできない」と後押しされた姿勢も素晴らしいと思いました。 

 その後、夜眠れないほど無料塾というのは何なのか、やり続ける意味はあるのかといった事をひたすら考え続けたというお話を聞き、それだけ悩んで考えられたからこそ信念が形成されてずっと続ける事ができたのだと思いました。 

無料塾を立ち上げられて10年以上活動を続けて、きっと言葉にできないような苦労もたくさんあったと思いますが、それでも乗り越えてこられたのはそのような信念と、後やっていて楽しいという気持ちがあったからであろうなと僭越ながら思いました。 

 今では色々な方が八王子つばめ塾の理念や活動を見習い、各地で無料塾の活動をされていて、正に「人を残すは一流」を体現されていると感じます。 

自分も子供達の未来の為に、微力ながら無料塾の活動にこれからも貢献していこうと改めて思いました。




【レポート 理事 前田】

2歳の子供がおり、もう少しで次の子が生まれる。

その父親は定職に就いていない(金額も特別多くなく、将来的に不安定な状況)。

その中、無料塾をはじめた。 

その話を聞いたら、なぜ始められたのか、その疑問が隠せない。 

しかし、その疑問は今回お話しを聞かせていただいたことによって解消され、加えて幸せとはという答えにも近づいた気がした。 

 まず、その父親も昔、貧困であったということである。

そのため、貧困の辛さ、大変さが身に染みて理解されているのだと思う。

テニスをやっていたらテニスの辛さ、大変さが分かるように。 

それと同時に、今まで貧困でやってこれたのだから、この先も大丈夫というお金への不安もないと言っていた。 

 無料塾をはじめるきっかけとなったのは東日本大震災だと言っていた。

というよりその時、一部地域で行われていた計画停電に対して、その父親の身内が苦情を言っていたことが辛かったと言っていた。

落胆と同時にこのままではいけない、人々に何かしなくてはという想いが湧き上がってきたそうだ。ここでボランティアをするということを決める。 

そして、自分には何ができるのか、今一度振り返って自分のスキルを確認すると、非常勤ではあるが教員をしていた。ということに着眼したそうだ。 

というか、昔から社会が好きであったため、それを教えたいという欲求もあると言っていた。 

そしてボランティアを探すと、無料塾という言葉を目にする。

それを詳しく見てみると、中学生、高校生に無料で勉強を教えるというものだった。 

まさに当時、自身が困っている時に存在してほしいものそのものだった。 

その時、その父親は言葉では表現できない、雷でうたれたかのような衝撃を感じたと言っていた。 

その存在に感銘を受け、それを始め、今も続けている。 

そしてその生活が幸せだと言っていた。 

誰もが、生きがいだと思えること(仕事)をしたいと思っている。 

その父親はそれをやっていた。 

私たちもそのようなことをしたいので、この一連の出来事のポイントをまとめる。 

・お金への不安がない 

・やりたいことのサービス受け手の気持ちが分かる 

・自分が本当に困っていた時に存在して欲しかったことをしている 

・落胆した(ということは、自分にとっての大切なものが裏切られたと考えることができるので、最初から大変な状況にある人に対して、何かしないといけないという想いがあったのだろう) 

・それが気づきへ変わった 

・昔から興味があったことをしている 

・雷に打たれたかのような衝撃を経験した 以上である。 

つまり、これらの事がいくつかもしくは全部当てはまっていると、その人にとってやりがいのあることになるのかもしれない。 

 また、幸せに感じるというとこについては、自分がやりがいあることをしている時に、「ありがとう」と言えることだと言っていた。

自分が今そのようなことができるのは、あなたがいるから。

だから「ありがとう」。自分が今このことにやりがいを感じれるのは、昔貧困であったから、だから「ありがとう」。 

幸せだと感じられるためには、最後には感謝すること。これが条件なのだと思った。 

その父親も言っていた。 結婚したら幸せになれる。

年収が◯◯万円以上で幸せになれる。そういったものはない。 

というか、今のやっていることに感謝できなければ、その人に幸せは来ないであろうと。 




以上、理事3名からのレポートでした。

インターン生のレポートは個別にアップロードします。

八王子つばめ塾の小宮理事長から1時間ほどお話を聞きました。

本当にありがとうございました。

この後はデニーズに行って、ざっくばらんな意見交換をしました。

阪神つばめ学習会の水上理事と西主将も一緒に参加しております。

東海つばめ学習会からの参加メンバーです。

八王子R&B前にて

一般社団法人ネオパレットの平野代表理事と

新宿のクラウディアツーにて


学びの深い視察となりました。

また引き続き頑張ってまいります。


NPO法人東海つばめ学習会

理事長 柿本知樹