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Evidence Based Physical Therapy - 理学療法士 倉形裕史のページ

毎回チェックしているブログでエビデンスに関して書かれていたので、共有したいです。

2018.05.23 14:57

こんばんは。夢のまち訪問看護リハビリステーション 都賀の理学療法士の倉形です。

以下に書くことは、私の所属先などとは一切関係のない私の私見であり、文責は全て倉形個人にあります。


初めての方はこちらをどうぞ。いつもこんなことを考えて仕事をしております。




今回は、私がいつもチェックしているブログのうちの一つで非常に共感できる記事があったので、ブログを書いていらっしゃる阿部さゆり先生に許可をとって紹介させて頂きます。


それと、阿部先生がEBPセミナーというのを今年もやられるそうです。私は前回参加して非常に勉強になったので、その辺りも書きたいです。



阿部先生は、私よりも年下です。アメリカの大学でATCのコースを卒業されて、現在はアメリカのATCの大学で教えていらっしゃいます。ざっくりとして情報で申し訳ないです(*_*)。肩書き、年齢、職種には正直あまり関心がなくて、科学とか医療に関しては、『何を根拠にしてモノを言うか?』でしか、その方の発言を評価できないんです。
なので先生のバックグランドにご興味を持たれた方は、先生のブログを覗いてみて下さい。『ほ~、こうやって医学論文って解釈するのね。』と教えてもらえる良記事がたくさんあります。


話は戻って、今回シェアさせて頂く記事は・・・




私は、この記事の中の・・・


・医療界の「正解」は毎日ものすごいスピードでアップデートされています。
 年齢に関係なく、「情報を探す能力」が欠如している臨床家はあっという間には取り
 残されてしまうというのが現状です。 

・EBPは貴方の選択肢を狭めるものでもない。

  のあたりに大変共感を覚えます。

 理学療法士もこの記事に書かれているようなマインドセットで臨床を行うことが『当たり前』になると、私のキャリアゴールの達成が見えてきます。

それと、記事の後半で宣伝(?)されているEBPセミナーに関して。
私も前回出席させて頂きました。感想としては、参加した講習会の中で確実に3本の指には入ります。Evidence Based Practice(EBP)に関して、本当に易しい所から説明して頂けます。でも易しいだけで終わらず、事前に指定される論文をセミナー中にみんなで読んで、レクチャーを受けながら議論するという実践的な所もあります。
もちろん議論に参加できれば素晴らしいでしょうが、仮に難しくても、先生のレクチャーと他の参加者さんと先生の議論を聞いてるだけでも刺激&勉強になります。



やり方としてはEBPTもほぼ同じ流れです。だから、PTじゃない職種が講師だとかは関係なく、PTにも受けて欲しい講習です。私たちは養成校で残念ながらEBPTの考え方は習ってないので、どんなに経験を積んでも、臨床経験だけではEBPTの考え方は身に付きません。だから、自分より年下の方に教わるのは全然普通の事だと思います。



ちなみ、議論に参加するとより面白いです。
実際のセミナーでこんな場面がありました。
たしか、アイシングに関する論文をみんなで読んで議論している時に、


阿部先生「『全ての対象者に対して、一人の検者がテーピングで氷を巻いた』と書かれてます。

     これは良いですね。対象者全員が同程度の強さでテーピングが巻かれており、

     良いデザインと言えそうです。」

  *氷をテーピングで巻いて固定するそうです。その際に、強めに巻いた方が

   患部の冷えが良いそうです。



倉形「先生、ちょっといいですか?この検者は、被検者がどちらのグループに振り分け

   られたかに関して、ブラインドされていたんでしょうか?記載がありません。

   もしこの検者がどちらかの方法が優れているというような仮説をもっていれば、

   意識的、無意識的にテーピングを巻く強さに影響するんではないでしょうか?」

阿部先生「・・・・なるほど。私はそういうネチネチした読み方好きです。う~ん、

     ここは少し議論の余地がありそうですね。では、ここは保留にして他の場所も

     見てみましょう。」

倉形「はい。(心の声:ん?ネチネチって言われた?笑)」

     というような会話がありました。

ネチネチは、『批判的に読めている』という誉め言葉だと勝手に解釈しました笑。
エビデンスといってもガチガチに硬くて、『誰が読んでも同じ結論になる』というものではありません。大枠の評価は一致しても、上記の会話のように見解が別れることもあります。その辺りを議論しながらすり合わせて、患者さんに適応するというのは大変エキサイティングな知的作業だと私は思っています。

しかしながら、こういう様な、『医学論文の質を評価して自分の見解を述べる』というような会話は残念ながら同僚とできたことがありません。もしこういう様な会話がリハビリ室とか、訪問看護ステーションの中で当たり前にされるようになったら、今よりもエビデンスベースドのリハビリが提供できているっていうことになると思います。


という様に、面白いセミナーを行ってらっしゃる方、科学的根拠に基づいた有用な情報発信をしている方は、たくさんいるはずです。私もそうなりたいし。。。

もし皆さんにもおすすめのセミナーやブログがあったら是非教えてください。

今日も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました
  

   理学療法士 倉形裕史