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キリスト教で読む西洋史ー聖女・悪女・聖人・皇帝・市民

神の貧者達1-フランチェスコ召命さる

2018.05.24 04:56

所変わってここは天界「いやーペトロ、パウロちゃんグッジョブ」「あっこれはイエス様」「いやいやドミニコちゃんはなかなかのヒットだよ。特にパウロちゃんに似てるな」「お褒めにあずかって幸いです」「ここはワタシも一肌脱がないと」「何なさるんで?」

「もう一人送るのよ」「えっ!」「ドミニコちゃんはパウロちゃんに似て理屈っぽい。人は理屈のみにて生きるにあらず」「で、召命するのはどの修道士で?」「アッシジのあれ」「あれって、ただの遊び人ですが?」「パウロちゃん、キミにそんなことが言える?」「アウアウ」「あーパウロちゃんのトラウマをー」「えーガブリエル行っていいすか?」

アッシジの毛織物商の息子ジョバンニ、なぜかフランチェスコと呼ばれていた。父がフランス贔屓で母がフランス人だったからのようだ。彼は1198年アッシジの自治獲得の戦いに参加し勝利、街ではカーニバルの王様と呼ばれた。

1202年にペルージャとの戦いで1年間捕虜になってその後病気。しかし回復すると、教皇の呼びかけたドイツとの聖戦に行きたくなった。父の揃えた金ピカの武具で「殿様になるぞー!」と出かける。スポーレートに来たとき、天から声が聞こえた。「どこへ行くつもりか?」「アプーリアへ行って騎士になるんです」「故郷へ帰れ、お前にはなすべきことがある」
下はアシジ大聖堂前のフランチェスコの召命像