沖縄県 「今」も見る価値がある修復中の首里城
2019年9月18日、沖縄県の事業でユニバーサルツーリズムに携わる旅行会社、車いすユーザーがモニターツアーに招聘され、私もメンバーの1人として首里城を訪れました。
(2019年9月18日 首里城)
参加メンバーは、事業を運営されたNPO法人沖縄バリアフリーネットワーク会議の親川修理事長、車いすユーザーの立場で参加された(一社)山形バリアフリー観光ツアーセンターの加藤健一代表理事、現在は沖縄に移住された車いすトラベラーの三代達也さん、そして現在は(一社)WheeLogの事業推進室をプロボノで活動されている元HISの薄井貴之さんです。
通常の動線でしか見学したことがない方は、あの階段を昇っていく首里城がバリアフリー?と思われるかもしれませんが、敷地内には階段を回避するバリアフリーコースがあり当時からバリアフリー沖縄ツアーでは必ず立ち寄っていた施設です。
訪問からわずか1ヶ月、2019年10月31日の火災は直前に訪問した者として心苦しく感じたことを今でも覚えています。
あれから3年半、修復が始まったことは知っていながらも、まさか修復の様子を公開し「見せる復興」というテーマで普通に見学できることは恥ずかしながら知りませんでした。
4月6日(木)朝ホテルを出て首里城の視察に向かうと、たまたま「首里城60分ぐるっとツアー」のスタート5分前だったので申し込んで、解説を聞きながら見学をしました。
参加して良かったのは、火災直後から始まった修復の過程なども説明いただけることや、通常だと表から見学する「大龍柱補修展示室」も中に入って見学できることです。
本来、「奉神門」を抜けたここからは、正殿前広場「御庭(うなー)」が広がっていました(上の画像参照)が、現在は復元工事の建物があり壁面に復元後の姿が描かれていました。
私はこのような修復作業現場は、特別に申請をした関係者だけが見学できるものと勘違いしていました。まさか、通常見学でこの様子を見ることができるとは!
2026年、3年後には正殿は復元され首里城が復活します。
「今」も見る価値がある、というのは長い歴史の中でこの復元作業を見学できるのはわずか数年だけという価値だからです。復元された後は何もなければ数百年変わらぬ景色になるでしょう。
高齢者施設、特別支援学校、障がい者団体、車いすでも十分この価値を見学できますよ。
一番東側にある「東のアザナ」の手前まではバリアフリーコースとして車いすでも見学できます。