ギャルが怖い、その後
こんにちは。
精神科医の諸藤えみりです。
こちらの記事で
わたしの黒歴史を紹介しました。
ギャルが怖いお話もしました。
そんなわたしに試練が訪れました。
またギャルが現れたのです。
病棟に入院した高校生の女の子。
ギャル。
前回、
「次また同じ状況になったら
話しかける。」
と決めたわたし。
緊張しつつも
覚悟を決めて話しかけます。
「好きな食べ物は何ですか?」
(我ながら「小学生か?!」と
ツッコまざるを得ない質問😇)
静まり返る場。
キョトンとするギャル。
赤面するわたし。
あ〜〜〜、
初対面で何の話題を出せばいいのか
サッパリ分からん!!
最近の10代ってどんな話をするの?
ナンパ師のメンタルを
リスペクトするわ泣
アワアワするわたし。
そんなわたしを見かねて
「お母さんが作った
ハンバーグです。」
と、答えてくれました。
え?この超つまんない話題を
拾ってくれるの?
天使?天使なの?
プルプルしてると、
「先生は何が好きなんですか?」
と会話を広げてくれる。
「焼肉です。」
「わたしも好きです。」
~会話終了~
グダグダなスタートでしたが、
そこから打ち解け
世間話をするようになりました。
好きな芸能人、
家族のこと、
つらいこと、
生きたくないこと。
10代特有の
多感で繊細な心を教えてくれます。
派手な見た目の裏で
傷ついている。
傷ついた心を隠すために
派手な見た目を
しているのかもしれません。
どんなに強がっていても、
本当は愛が欲しい。
「この子なりに
一生懸命、生きているんだな。」
と思いました。
わたしの病院は
社会に疲れてお休みするために
入院する方が多いです。
この子も
家や学校で疲れてしまった。
居場所がない。
病院という環境にはなるけれど、
この子が安心して
過ごせれたらいいなと
思いました。
ゆっくり休んで
また元気になったら普段の生活に
戻ればいい。
病院は言わば止まり木。
また飛び立つ日を待っているだけ。