春の終わりと植木屋
サクラも散ってツツジやハナミズキが咲く頃になると春もそろそろ終わりかなと思いますが、かといって初夏はいいすぎだろうとも思いますので、季節の空白期間かなと感じております。
さて、この時期は落葉樹が新芽を揃えて常緑樹も新芽と古い葉が重なり植物が重たく見えます。春まではお庭もすっきり感と言いますか軽やかな印象がありますが、新芽や雑草が目につお庭の様子も様変わりしてゆきます。
しかしこの時期の剪定はあまりお勧めしません。植木や植物はこの時期とても活力に満ちていますので、大きくなりすぎた木を極端に小さくする強剪定や少し元気の無い植木に活力材や肥料を与えたりなど、植物のサポートやお庭の若返りの為のメンテナンス的な作業がお勧めです。
上画像はいつものお庭で芝生のエアレーション及び目土とサッチ(芝生の枯れ葉)分解促進剤の散布作業です。芝生のメンテナンスメニューの代表的な作業です。
こちらはお寺さんで大きくなりすぎたキンモクセイの強剪定作業です。この時期であれば大胆にカットしても植木が枯れたり傷んだりすることはありません。数年に一度のような剪定サイクルですと3月中頃から4月が最適かと考えます。
こちらは同じお寺さんにてサクラの伐採作業です。こちらに限らず世田谷あたりでもソメイヨシノの老朽化は問題です。剪定に不向きな樹種なのは有名ですからご存じの方も多いかと思いますが、寿命も60年とか70年といわれています。戦後に植えられたサクラはそろそろ寿命を迎えつつあるのかも知れません。
今回の伐採はクレーン車を有効活用できましたので安全かつスムーズに作業ができました。上画像が伐採後の切り株(殺菌保護材済み)ですが、切り株の中心は腐食により空洞化しています。とても太くて立派に見えますが健全な部分は切り株の30%位でしょうか。
伐採はあまり好きな作業ではありませんが、今回のサクラは倒木やそれに伴う事故になる前に伐採しておくしかないように思います。
以上、春の終わりを感じる庭竹でした。