末端のケア
指先や足先のトラブルは、なぜあんなにツライのでしょう。
指先のささくれをちょっと剥き過ぎただけで、痛くてずーっと気になります。
足の小指をぶつけたときの激痛といったら・・・。
手足先の縁や裏を蚊に刺されると、体の幹より痒くて痒くて
「よりによってそこ!?お願いだから、もっと別の場所から吸って!」
と言いたくなります。
私たちの感覚は、末端ほど増幅されるようです。
危険の中で生き残るために研ぎ澄まされたしくみなのでしょう。
前にテレビで、新人保育士さんの奮闘映像を観たことがあります。
子どもたちのお昼寝に手こずって、ぐずる子を必死に寝かしつけようとするのですが、眠ってくれません。
すると、ベテラン保育士さんが現れて、眠そうな子から次々に眠らせていきます。
そのうち、ぐずっていた子も他の子たちにつられるようにスヤスヤ。
ぐずる子はひとまず置いておいて、寝落ちの早い子から部屋のお昼寝モードを作っていくのがコツなのだそうです。
体のケアも似ているなぁと思いました。
痛みの酷いところを触っては、「ほぐれない。緩まない。痛みがとれない。」と手こずったりします。
そこはひとまず置いておいて、末端のケアから快感で自分を満たしていくのも1つの手ですね。
何せ、末端への刺激は増幅されて感じますから、効果的です。
例えば、足のくるぶし周りを擦るとしましょう。
腰痛や坐骨神経痛でお尻や太もも裏がツライときは『お尻ペンペン』もおすすめですが、くるぶし周りのケアも良いです。
足底や踵の神経はくるぶしの奥でまとまって、脛の裏側を通って坐骨神経へ繋がっています。
その先はもちろん脳です。
ですから、くるぶしを擦りながら、お尻へ腰へ脳へ、そこから繋がるあらゆるところへケアの波動が伝わっていきます。
人に大切にされると嬉しいものです。
自分で自分をケアするときも同じです。
少しの手当て、短い時間だとしても、
「大切にされて嬉しいなぁ。」
という気持ち良さを味わいながら触れていただきたいです。
脳は穏やかになって、優しい波動は周囲の方へも伝わります。
少しずつかもしれません。
歯が立たないこともあるかもしれません。
でもきっと、痛みやトラブルを減らしていく助けになると信じます。