おもちゃ『ジョージラック2重パズル 犬小屋』
「またジョージラックのパズルですか?」というようなご意見が聞こえてきそうな気もしないではないのですが、単純に私が好きだからという理由だけではありません。ジョージラックのパズルは平面なものもありますが多重構造になっており、子供の平面的空間認知と立体的認知を繋いでくれる役割を果たしてくれます。巷で図形力を磨くためにパズルやタングラム、構成図形、積み木、折り紙などをたくさんさせましょうと耳にしますが、私はそれぞれの単一的取り組みをすることは基本形であり、それらの点と点の力を繋いでまとめる力こそが本物の図形力だと考えています。その長い図形力獲得の道のりの原点は子どもの遊びの中に存在し、このような質の高いおもちゃを手に取らせることが必要だと考えています。このような視点で今回のおもちゃを見て下さると嬉しく思います。
11ピースからなるジョージラックの2重パズルです。一見すると犬は1匹のように見えますが・・・もう1匹小屋の中にいます。
下段の4ピースから土台にはめ込んでいきます。2匹の犬の表情が微妙に違うのでどちらが上下になるのかを注意しながらはめ込んでいきたいものです。子供が小学校低学年だったと思うのですが、キティちゃんがなぜ世界的に人気があるのかを調べた時にキャラクターには黄金比率があることを知ったのです。その時にこのおもちゃを引っ張り出し議論したことがあるのですが、犬の顔は大変似ているのですが目の大きさが違うことで印象が変わることに気付きました。生徒さんの中にも注視力の育ちがあるお子さんはやはりこの点に気付きます。特に女の子が気付くことが多いのは将来子を産み育てる役割を持つ可能性を秘めているからなのではないかと解釈していますが、小さな変化に気付ける子の注視力は男女関係なく獲得して欲しいと思います。
下段のパズルの上に犬小屋と餌用の皿とホネをはめ込んで完成になります。単純な構成のパズルですが左右対象パズルに見えて微妙なカットの違いがあります。戸惑うこともありますが形に注視してはめ込むことで目と手の共応動作を獲得することにもなります。
このジョージラックのパズルは単純そうに見えて奥が深い本物のおもちゃなので是非手に取って遊んで欲しいものです。