神の貧者達2-フランチェスコ裸で神の道へ
2018.05.25 11:18
故郷に帰ったフランチェスコはいつもの陽気な男に戻るが、静かなところへ行って祈るようになった。ローマに巡礼して、乞食の真似をしたこともあったという伝記もある。何もかも捨てた快感を覚えた。今までの生活が空しくなった。すると声が聞こえた「いままで愛していたものを憎みなさい」。
何のことかと考えている彼の目の前にハンセン病患者が居た。とっさにビビったが、神の言葉を思い出して、馬から降り、彼の手に施しを与え、臭いに耐えながら指に接吻した。その瞬間、えも言われぬ快感が走った。翌日は施設に行って大勢に触れられた。声はそのことに満足したのか次の課題を与えた。「わたしの家を建てなさい、倒れかかっているから」。
この言葉にはもっと大きな意味があったのだろうが、フランチェスコは眼の前のサン・ダミアノ教会のことだと思った。そこで日向ぼっこをしていた老司祭に、自分の持っていたものを着物まで与えて帰っていった。家に着くとそこにあった高価なものを持ち出してあげてしまった。父が帰ってきてびっくり仰天、大激怒。
父は市に訴えたが却下。今度は司教に訴えた。司教は父と息子をひきあわせた、面白そうだとヤジ馬もやってきていた。「父のものは返しなさい」息子はそのとき、服も何もかも脱ぎ捨てて言った「父のものはすべて返します、今からはピエトロ・ディ・ベルドーネを父と言わずに、天におられる私の父と言うでしょう」。
下は映画「ブラザーサン・シスタームーン」より父との別れ