痛みのパラダイムシフト(第2回目コンテンツ)ATSUSHI TAMADA
2018.05.26 17:13
痛みのミカタが変われば臨床が変わります!
第2回目のテーマも引き続き「痛みのパラダイムシフト」です。
Mechanism Based Treatment(MBT)という言葉を聞いたことがありますか?
『痛みのメカニズムに基づいた治療』という意味です。どこが痛みの現場なのか?生理的な痛みなのか?病理的な痛みなのか?炎症はあるのか?感作は起きているか?神経性の痛みはあるか?あるいは筋筋膜性の痛みか?関節の痛みか?内臓痛か?情動的な痛みは?痛みを抑える働きは低下していないか?自律神経系の働きは?痛みに対してどんな認知を持っているのか?
痛みのミカタでも「痛みのメカニズムに基づいた治療」が出来るようになるために痛みの多面性を色々な角度からお伝えしていきます。
前半部では実際にうみかぜカイロに来院された患者さんのケーススタディをもとに「痛みの分類」を行うことで、現状の西洋医学の痛みの診断における問題点を浮き彫りにしていきたいと思います。
『痛みのミカタ』では痛みの多様性を理解し、そのバランスの中で痛みの「質」を評価し、それに基づいてアプローチ法を選択するというプロセスになります。
まずは痛みの概念を理解し、痛みの分類を知り、分類ごとの痛みの生理学的なメカニズムを理解して、痛みの質の評価法を学び、最終的には痛みの質に基づいたアプローチ法を選択できるようになることが目標です。
後半部の痛みの生理学では前回の「静止状態」「興奮」に続き、「伝導」「伝達」をお伝えしていきます。伝導と伝達との違いは何でしょう?また臨床で改善が難しい病理的な普通ではない痛み(神経障害性疼痛)についてもお話します。さらに神経痛を改善させるために処方される「リリカ」の作用機序とその問題点についてお伝えします。