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相模原の子どもと教育を考える会

相模原なるほど学校クイズ【31】

2023.04.16 22:00

新学期が始まり、新入生の皆さんの楽しみのひとつが「給食」ではないかと思います。

そんな給食に今年、変化があったということで給食に関するクイズをくまさんが作ってくれました。

Q.2023年度がはじまりました。
今年度より、相模原市の学校給食において大きな変化がありました。次のうちのどれでしょうか?

 ①主食を全て米に

 ②牛乳のストローレス化

 ③給食費の公会計化


答えは画像の下にあります。

《答えと解説》

答え:②牛乳のストローレス化

   ③給食費の公会計化

◎牛乳のストローレス化について

2023年度より給食で出される牛乳のパックの形が変わりました。ストローなしで、直接口をつけて飲むことのできるストローレス容器になりました。ストローを無くすことでプラスチックの使用の削減をすることができます。

多くの学校で、ストローを使わずに牛乳を飲む形をこの4月から取っています。

一方で直接口をつけることに抵抗があったり、牛乳をこぼしてしまう心配があるなど、デメリットもあります。容器はストローレスになりましたが、全校で最初から全員ストローレスにしたわけではなく、

等々、学校毎に判断し、対応しているようです。

他の自治体でもストローレスの流れを取っているところが多い様です。


◎給食費の公会計化について

デリバリー方式の給食実施校を除き、相模原市ではこれまで、①学校の指定口座からの引き落とし②集金袋による現金徴収、のどちらかの方法で給食費を徴収していました。現金徴収の場合は、教員が集める、または保護者の係や当番をお願いして集めてもらう、のどちらかでした。公会計化にともない、学校が徴収する方法から、口座振替等により市が徴収する方法に変更となりました。

②の現金徴収は、集金袋を配る、台帳(帳簿のようなもの、公簿扱いなので大事)を整理する、盗難や紛失などに気を配る、未払いへの対応などが、担任の仕事でした。校務分掌(係)が給食会計に当たっている教員は、全給食費の金額確認と台帳確認、金融機関への納金などを行っていました。①の口座引き落としの場合も、これらの一部の仕事は行っていました。

公会計化により、教員がこれらの仕事から解放されることで、子どもたちと関わる時間や余裕が生まれます。また、子どもたちにとってもお金の紛失などの心配をしなくて良い、保護者のみなさんにも集金の役割をお願いしないで済むなどのメリットもあります。


新年度の給食が始まり、いきなり牛乳がストローレスになっていて驚いたという子どもや保護者さんもいらっしゃるのではないかと思います。解説にある通り、ストローを使わずに飲むことにした学校、今まで通りストローを使って飲むことにした学校、さまざまあるようです。

さて、ではなぜストローレスの容器を導入することになったのかというと、プラスチックごみの削減が目的。相模原市で給食のストローを使わなくなることでどれだけの削減ができるのかというと

プラスチックストローは1本当たり重量が0.5グラム
相模原市の1日の学校給食時のストローの使用本数は約5万本
年間給食日数が185日

0.5g × 50,000本 × 185日 = 約4.6t

つまり、ストローレスにすることで年間約4トン以上のプラスチック削減になります。

これを先生や子どもや保護者が理解しておくと批判の声は上がりにくい気がしますが、川崎市の教員採用公式アカウントがTwitterにストローレスパックの動画をツイートしたところ、批判的な声が多く上がってしまったようです。

今までのストローと違い、やはり「こぼしそう」という不安は子どもにも先生にも保護者にもあると思います。こぼして飲めなくなってしまっては給食の意味も無くなってしまいます。どの子も不安なく、給食の時間を楽しめるようになったらいいな、と思います。


公会計化については、働き方改革の一環でもあると聞いています。また、保護者が集金に行っていた場合、名簿によって「毎月忘れている子」や「アレルギー等により減免している子」の情報が守秘義務のない保護者に知られてしまうというリスクもありました。

しかし、口座引き落としになると未納率が上がるというデータもあります。(相模原市の2020年の給食費未納率は0.04%)公会計化することにより、どのような変化が生じるのか、注目しておきたいと思います。