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「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

塾と物語②

2023.05.02 15:05


塾と物語というシリーズを始めました。


その舞台は、どこかの街にある小さな塾。塾長一人に、講師が数名いるようです。もちろん注意書きにあるようにフィクションです。


物語を通して、色んなことが読んでくれた人に伝わるように、あれこれ模索しながら書いています。よかったら気軽にご覧いただけると幸いです。


第二弾は「ある推理」というタイトルです。


午後十時半。ひとりぼっちの教室で、俺は考え込んでいた。 今日は塾長がお休みで、留守を任された講師の俺だったが、 掃除をしていざ帰ろうとすると、下駄箱に俺の靴がない。 残されていたのは、同じ黒色の誰かの靴。 はたしてこれは一体誰のものなのだろうか。 足のサイズを考えると、女子生徒は省ける。 小中学生も違うな。いや、野球部のあいつの可能性はあるか。 今日は高校生も講師も多かった日だから、犯人候補は沢山いる。 それにしても、この靴。 たしかに似ているが、よく見れば違うメーカーだとわかる。 犯人は相当おっちょこちょいな奴なんだろう。 となると… しばらくその靴と睨めっこしながら考えていると、 下駄箱隣の入り口に貼り紙が貼ってあるのに気づいた。 「誰かが私の靴を間違えて履いていきました。  仕方がないので、今ある靴を履いて帰ります。  安物の私の靴を履いていってしまった誰かさん、  明日私はお休みなので、明後日以降で交換しましょう。塾長より」 とりあえずすぐ謝りました。 …それにしても塾長、意外と足でかいな。



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