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Hana ノ Namae

南部の ミヤマエンレイソウ

2023.04.18 09:25
花の後

(2023/4/17 青森県階上町)

深山延齢草(みやまえんれいそう)

シュロソウ科エンレイソウ属/多年草


「延齢草(えんれいそう)」の、やや大型で標高の高い山奥で見られるタイプなので『深山延齢草(みやまえんれいそう)』。

白い花弁を持つので"シロバナエンレイソウ(白花延齢草)"という別名もあるが、場所によっては薄桃色の花を咲かせるものもある。


同じ青森県内でも、西の日本海側(津軽地方)の里山には花弁を持たずエンジ(臙脂)色の3枚の萼片を開かせるエンレイソウが多いが、東の太平洋側(三八上北・下北地方)の山地に咲く延齢草は、先に白い3枚の花弁を開かせるシロバナエンレイソウが多く見られる。

花弁が落ちると後には萼片が残るが、エンレイソウ程エンジ色にはならず、ほぼ緑色の儘でいるようだ。

このように、同じ日本列島の同じ緯度上にあって似たような山林内にあっても、太平洋側と日本海側とによる植生・種類の違いが見られ、本州北端の青森県内では東西でこの両方を観察することが出来る。

原因として考えられるのは先ずは気候風土の違い…特に大きいのは冬の積雪量の違い。

ただ、それが何故、同じエンレイソウの東西の種類の違いに現れるのか…よくわからない。


同じ場所でエンレイソウとミヤマエンレイソウの両方を観察できたことはあまりないので、東西少し離れて地域別に棲み分けしている可能性がある。