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世界の料理人を魅了・日本の打刃物~一生ものに出会う旅~

2023.01.27 21:47

【自分の好きな暮らしに出会う旅へ~くらし更新シリーズ第四回】

【700年続く伝統の手仕事。世界の料理人を魅了する打刃物の魅力】

福井県、越前鯖江(えちぜんさばえ)。日本で有数、世界で有数のものづくりの場が集まるこの街がいま改めて、開かれた産地として注目を集めています。

伝統的な産業や工芸の産地に、若い力が次々と加わり「デザインの力」、「産業観光」をいかした街づくりが進んでいます。

鯖江といえば、の有名な眼鏡をはじめとして木工、漆器、焼きもの、和紙、たんす、刃物など伝統産業が、毎日の生活の中で使いやすいデザインとなり美しい商品が、日々多数生み出されています。

今回は、この産業の中で「打刃物」に光をあてていきます。私たちの暮らしのなかでも身近な存在である、打刃物。数ある産地の中で、ここ越前の打刃物は昭和54年に、全国で初めて刃物産地として伝統的工芸品の指定を受けました。「刀は人を殺すための武器ではない」という職人の願いからはじまった、軽くて薄い、そして強くて永切れする、越前打刃物。今回は日本が誇る、越前打刃物の奥深い世界。「切れ味」はもちろん、「美しさ」と「使いやすさ」を追求・後継し続ける、「龍泉刃物」の三代目代表にご出演頂きました。

安い大量生産品ではなく、「付加価値の高い製品」である龍泉刃物。機械を使わない伝統的な手仕事から、革新的な製品づくりに至るまでの過程や、世界の料理人を魅了するまでの数々の取り組みについてもご紹介。長く使うためにぜひ知っておきたい「今日から使えるお話」や、いくつものデザイン賞を受賞した、美しい打ち刃物の数々、そして、幻想的な火を使った作業風景。クロストークでご出演頂いたのは、TSUGI代表/デザインディレクターの新山直広さん。

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「くらし更新~あなたの暮らしを、変える旅」オンラインイベントシリーズ

この取組は、「7つの伝統産業が集積するクラフトツーリズム推進事業」として観光庁 サステイナブルな観光コンテンツ強化モデル事業(令和4年度)として推進されています。

世界で有数の、ものづくりの産地が集積する地・鯖江。つくり手、つかい手が出会う、貴重な機会の中で本当に自分が好きなもの、好きな暮らしを、改めて見つけるきっかけとなる旅を、まずはオンラインでお届けするシリーズです。

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【ゲストご紹介】

◇増谷浩司さん

越前打刃物「龍泉刃物」3代目。株式会社龍泉刃物 代表取締役社長。1960年、福井県武生市(現・越前市)生まれ。1978年に龍泉刃物製作所(現・株式会社龍泉刃物)に入社し、刃物職人としての道を歩む。2008年より代表取締役に就任。国内外の新たな市場展開を見据えた新商品開発に積極的に取り組み、2013年、フランス料理の世界コンクール「ボキューズ・ドール」において同社製のカトラリーが採用。その後の海外企業との取引に弾みをつけた。現在、越前打刃物産地協同組合連合会理事、越前打刃物協同組合専務理事を務めるなど、産地活性化の活動にも取り組んでいる。

~株式会社龍泉刃物について~

越前の国と呼ばれた、ものづくりの里・福井県にある龍泉刃物。土地に息づく越前打刃物の700年以上に及ぶ歴史と技術を受け継ぎ、その手技を活かし、熟練の職人が一つひとつ手間と時間を惜しみなく費やし、包丁をはじめとした刃物を製造しています。切れ味はもちろん、日常の道具としての美しさと使いやすさを追求し、研ぎ直し等のアフターサービス含め、末長く愛用できる一生ものの道具をつくりつづけています。

https://ryusen-hamono.com/

◇山本 由麻さん

高校生の頃、出身の静岡にある美術館で工芸の美しさに出会い、漆の色彩に魅せられ、東京藝術大学にて漆芸を専攻。在学中のインターンで訪れた鯖江市河和田地区で、初めて産地と職人に触れるなか、鑑賞用ではない実用のための「生活工芸」に共感を得る。大学卒業後は河和田を拠点に、加賀蒔絵師の田村一舟氏、辻漆器店店主の辻利和氏に師事。結婚を機に山謙木工所に入社。蒔絵師の技術を活かし、「柄」の新しい側面を生み出していく。

~株式会社 山謙木工所 (柄と繪)について~

象牙細工師から轆轤(ろくろ)木地師となり、明治45年、山本謙治木工所として創業。現在は和包丁の柄(ハンドル)を専門に製造しており、全国的にも珍しく福井県では弊社のみ。主力商品は唐木三大銘木のシタン材を用いて、全国の包丁メーカー、鍛冶屋などへ出荷している。「越前打刃物の和包丁を地元の方にもっと広く身近に感じていただきたい」「打刃物工業団地に人が集まり賑わいが溢れるようにしたい」そんな想いから、2020年にファクトリーショップをオープン。弊社所属の蒔絵師による一品ものの包丁やアクセサリー、小物の限定商品も取り揃えている。

https://etoe2020.com/

◇新山直広さん(TSUGI代表/デザインディレクター)

1985年大阪生まれ。京都精華大学デザイン学科建築分野卒業。2009年福井県鯖江市に移住し、鯖江市役所を経て2015年TSUGI llc.を設立。地域に特化したインタウンデザイナーとして地場産業のブランディングを行っている。また通常のデザインワークだけではなく、眼鏡素材を転用したアクセサリーブランド「Sur」、福井のものづくりとデザインを体感できる小さな複合施設「TOURISTORE」、産業工芸観光プロジェクト「RENEW」の運営など、領域を横断しながら創造的な産地づくりを行っている。一般社団法人SOE副理事。京都精華大学伝統産業イノベーションセンター特別共同研究員。

https://tsugilab.com

【RENEWとは】

「RENEW(リニュー)」は、福井県鯖江市・越前市・越前町で開催される、持続可能な地域づくりを目指した工房見学イベントです。会期中は、越前漆器・越前和紙・越前打刃物・越前箪笥・越前焼・眼鏡・繊維の7産地の工房・企業を一斉開放し、見学やワークショップを通じて、一般の人々が作り手の想いや背景を知り、技術を体験しながら商品の購入を楽しめます。

〇RENEW イベントご紹介サイトhttps://renew-fukui.com/

2022年は10月7日(金)~9日(日)に開催されました。

【一般社団法人SOE(ソエ)とは】

越前鯖江地域(福井県鯖江市・越前市・越前町)で産業観光をメインとした、持続可能な地域を作る観光地域づくり法人。越前鯖江を通年で楽しめる産業観光を推進するために、観光コンテンツ開発や宿運営、スクール開設など新たな事業を展開します。