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この道往けば act2

岐阜遠征 馬坂峠 後編

2023.04.19 02:54

これはあくまで再訪ですので、僕はこの峠がトンネル峠だということはわかっていました。

馬坂隧道(うまさかずいどう)

昭和8年竣工、路盤整備には当時の小学生まで動員されたというまさに一大プロジェクトでした。

かつては郵便車や歩荷が行き来し、地域の往来を支えた峠。

昭和1桁の竣工はその重要さがよくわかります。

だからこそごみのポイ捨ては許せません。

まぁなんもなくてもダメですが。

ゴミはちゃんと持ち帰りましょう。


そしてその奥に見える林道は峠に至るようには見えませんでした。

どこへ行くか気にはなりましたが、ピストンの可能性も全然ありそうです。

そして峠にはお地蔵様。

これも愛され、使われ続けている峠の特徴です。

手を合わせて入洞させていただきます。

なんかいつも霧吹いてるイメージなんですよね、この隧道。

それだけ湿度が高いということでしょうか。

雨上がりなんかにはまさに「噴き出している」というに相応しい光景が見れます。

そもそも徳山ダムエリアは霧多発地帯なんですが。

今回は非常に晴れているといってもいい状況です。

霧っぽかったのは入口のアーチ部分のみ洞内は平穏そのものです。

むしろコンクリートの巻き立てでちょっと拍子抜けするくらい。

昭和8年生まれというには物足りなさも感じます。

隧道を抜けると別の林道が走っていました。

やはりこれが本来の馬坂峠へ至る道なのでしょうか。

この辺は今後の課題ですね。

まぁぶっちゃけ3mあれば、乗用車ならほぼほぼセーフでしょう。

乗用車なら特に問題なく通行可能です。


さて、そろそろ下るとしましょうか。

高原の峠は片峠の可能性が高い。

こちらの方が長い可能性は往々にしてあります。

めっちゃ鬱蒼としてる

ジャングルにいるような息苦しさ。

植物が度を越えて生き生きしている。

光合成してるから酸素は多いはずなんですが、妙な息苦しさを感じる光景です。

非常に目には優しい道ですが、陸上で溺れる感覚です。

これは道の狭さにも関係しているのでしょう。

もっと広ければ爽やかさを感じられていたのかもしれません。

爽やかさは・・・ないな。

そもそも樹冠が覆いかぶさると日光が遮られて暗くなります。

そうなるとシダ植物などが植生として広がるので、森の印象としてはどうしても陰鬱になります。


この場合、シェッドがさらにいい味を出してくれているので不気味なことこの上ない。

本当にいい仕事してくれてます。

切通しからのヘアピンカーブ!

えぐい合わせ技で一気に高度を下げていきます。

両端の削り方はかなり急です。

両側壁のヘアピンはなかなか味わえません。

九十九折れのようにヘアピンは続きます。

しかし一気にふもとの予感を感じる光景になりました。

光の入り方がそう見せているのでしょうか。

まぁ麓に近づこうがそこまで道は改善しません。

かなり山深いですからね、この場所。

ちょっと道が崩れちゃったくらい。

テヘペロで済ましてきます。

前言撤回

まだまだ全然高いはここ。

一時的なステップで下ってきたと錯覚していたようです。

大体こういう感覚は外さないんだけどなぁ。

ここはまんまとやられてしまいました。

がっつり九十九折れ続いてます。

ただし、植生が人工林になりました。

これは人の手が入っている証拠に他なりません。

こうなってくると息苦しさはなくなります。

良いヘアピン!

やはりRの小さなヘアピンは美しい。

先程の切通しヘアピンには及びませんがかなりの高得点です。

あ、ちなみに僕基準です。

結構な勾配で転がるように下ります。

ちょっと暗峠を思い出すレベルのこの勾配。

まぁさすがにタイヤ空転とまではいきませんが、かなりのものです。

これはさすがに下ってきた。

こういう空き地はかつての集落跡であることが多いのです。

ここもおそらくその類。

それには1つ理由があります。

お地蔵さまの存在。

このお地蔵さまは峠のものではなく、集落との境界に設置されているお地蔵さまと考えられます。

つまりこの場所こそがかつての麓と山の境界線。

いよいよ僕は結界の中へ帰ってきたというわけです。

ここで古びた橋を渡ります。

昭和中盤ごろと思しき作りですが、霧を見てもらえばわかる通りの湿度でかなり苔むしいい味出しています。

振り返り見た古橋と峠方面。

逆から来た場合、これがこの馬坂峠のファーストインプレッションとなるわけです。

やっぱりなかなか陰鬱だな・・・。

現役かはわかりませんが、建物が現れました。

これはいよいよ麓とって問題ないでしょう。

ここから先はどこに出るかという問題だけです。

まさに山際。

むしろ山と里を隔てているのが、この県道といっても過言ではありません。

いよいよ集落にはいってきま塩田。

ここは岐阜県本巣市(もとすし)、平成の大合併前は本巣郡根尾村(もとすぐんねおむら)の村域でした。

まさに村という長閑さです。


この辺りは根尾の薄墨桜が有名ですね。

道の駅もあり、利用したこともあります。

この辺りは巨木が多いのでしょうか?

巨木というのは古木であり、それだけ人の手が入り杭場所ということを示します。

屋久杉を代表とする未開エリアや神社境内といった宗教関係に多いのですが、こうして道の真横にあるというのは結構レアです。

もしかしたら近くの神社の御神木かもしれませんが。

そして国道157号にぶつかって今回のレポは終わりを迎えます。

この交差点を左に行けばかの温見峠、青看板も教えてくれています。

教えてくれているのはいいんですが、本来の目的地は峠の先の福井県大野市ではと思ってしまいますが、それは越えられるもんなら越えてみろという挑戦と受け取ってよいのでしょうか。

今日は行きませんが・・・。


さて、今回の岐阜遠征のレポは一つのみとなります。

コロナ期間中はなかなか動けず、遠征自体も少ないものとなってしまっていました。

しかし、先日初めての都道府県への遠征も敢行してまいりました。

新作公開のペースも上げていきたいもんです。


以上、岐阜遠征 馬坂峠編