TL ブレークダウン レビュー 2023.04.21 09:47 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、“TLー24 ディセプティコン ブレークダウン” です。 “戦え! 超ロボット生命体 トランスフォーマー” などに登場したディセプティコン スタンティコンの一員、“斥候 ブレークダウン” がレガシーで発売。 スタンティコンのメンバー5人がついに集結しました。 新生スタンティコンのトリを飾ることになったブレークダウン。 でも、トリなのに新規じゃなくて流用ですよ。 5人のうち、彼だけが完全新規造形とはいかず、同じ脚部担当のワイルドライダーのリデコで済まされています。 いやなんで・・ ある意味、ワイルドライダーも巻き込まれて迷惑ですよ。 腕担当のドラッグストリップとデッドエンドもリデコ関係にあるならばともかく、なんでここまで来て・・ しかも、当初はレガシー1年目のラインナップに入っていたはずなんですが、間に合わなかったのか、海外、日本ともに2年めのレガシー エヴォリューションのWAVE1に組み込まれるかたちでの発売になりました。 でもパッケージの仕様はレガシーのままで、当然エヴォリューションギミックもなし。 というか、スタンティコンはエナジョンウエポンもないんですけどね。 合体ギミックがあるから要らないだろう、ということなんだろうか? あと日本での商品名にも、一人だけ “ディセプティコン” て入ってるし。 なんかいろいろと扱いが酷い・・ まぁともかく、レビューしていきます。斥候 ブレークダウン 地球のスポーツカーを強奪し、メガトロン自ら改造、その後ベクターシグマによって悪の魂を与えられたことで誕生したディセプティコンの新メンバー、スタンティコンの一員。 有能ながら自信過剰かつ自意識過剰な性格で、2010のエンディングでもそのように歌われてますね。 ランボルギーニ・カウンタックLP500Sに変形。 メナソーへの合体では右脚を担当します。ロボットモード ワイルドライダーの流用で、頭部を始め一部が新規パーツに置き換わってますが、基本的なシルエットはワイルドライダーから変わっておらず、ワイルドライダーの時点でタイヤが肩にはなく、ボンネットとまとめて背負うかたちになるタメ、アニメ劇中のデザインとの相違点はそのまま。 しかしまぁ、カラーリングが正反対の白色メインになったこともあり、案外ワイルドライダーからイメージは変わっています。 真っ赤な顔面が特徴的な顔。 オリジンルトイではバイザータイプでしたが、ちゃんとアニメデザインに準じたツインアイになっています(オリジンルトイのパッケージイラストでもなぜかツインアイ)。 そのツインアイは一応裏打ち式のクリアパーツなのですが、がっつり黄色で塗装されているので意味なし。まぁ、よくあることですね。 しかし、わりとクセの強い顔付きが揃っているスタンティコンのなかにあっては地味ですね、彼は。赤いけど。 胸部も新規パーツに変更されています。 腰部も新規。 ワイルドライダーよりわずかにボリュームのあるパーツになっています。 背面。 ワイルドライダー同様、ボンネットの左右が展開している状態がデフォルトですが、やはり閉じておいたほうが少なくともオリジナルトイのイメージには近いかなぁ。 脛裏側(ビークル時のリア部)の外装は新規造形。 フィン状ディティールの面積が広くなったほか、5㎜穴の位置が変更されています。 これは、ビークルモードでとあるパーツを取り付ける関係もあっての変更ですね。付属武器振動ライフル 手持ち武器は新規造形。 アニメで使用していた武器のデザインが忠実に再現されています。 ただ、ほかの腕脚組の3人には同形状の武器が2丁ずつ付属していたのですが、ブレークダウンにはこれ1丁しか付属しません。 なぜか・・理由として考えられることは一つなんですが、それについてはまたのちほど。 あと、銃身先端部は5㎜径なのですが、銃口に3㎜軸はありません。ビークルモード オリジナルの設定では先の通り、ランボルギーニ・カウンタックLP500Sに変形するのですが、今回はワイルドライダーとほぼ同型のスポーツカーにトランスフォーム。 基本的にワイルドライダーのビークルモードのリカラーなのですが、ボンネットの塗装とリア部の新規造形、そしてウイングパーツの追加でまぁまぁそれっぽく見えるようにはなっています。 構造についてはワイルドライダーとまったく同じなので、変形の際に注意が必要なのも変わらず。 説明書の手順に従うと各部にけっこうな負荷がかかります。 個人的にベターと思える手順をワイルドライダーのレビューで紹介していますので、よければ参考にしてください。 のちほどの比較画像の項でリンクを貼ってあります。 で、リアウイングですね。 そうなんですよ。今回のカウンタックにはリアウイングがあるんですよ。 シージのときのサイバトロンモード サイドスワイプに始まり、アースライズで発売されたサンストリーカー、さらにキングダムで投入されたアースモードのサイドスワイプ、レッドアラートと、カウンタックモチーフのビークルになぜか頑なにリアウイングを付けてこなかった最近のジェネレーションズラインですが、ここへきてついにリアウイング解禁(?)となりました。 ただし、取り外し可能な外付けパーツとして。 やはり、カウンタックのリアウイング再現にはライセンスの取得とか、なんらかのややこしい条件があるのかもしれません。 今回は外付けオプション扱いでギリギリセーフとかいうことなんだろうか? わかりませんが。 ウイングを外すとこんな感じです。 かなりシンプルな見ためになりました。 なお、ロボットへの変形時にはウイングパーツは取り外す必要があります。 で、このウイングパーツのために付属する銃が1丁だけになったとしか考えられないんですよね。 ロボットモードで余剰になるウイングパーツは、そのまま手に持たせてブーメランに見立てることが可能。 軸が短いので上手く持てませんが。 さらに、ライフルと組み合わせることでソードっぽい形態にもできます。 逆から見たほうがよかったかな。 ビークルモードでは、ライフルはボンネットの裏側にマウント可能(ワイルドライダーにも同様にマウントできます)。 腕脚組で唯一、ビークルモードで武器を本体に収納できるわけですね。 しかし逆に、車体表面に取り付けることはできません。5㎜穴がウイングパーツ用のものしかないので。 ほかの腕脚組はビークルモードで同型の武器2丁を表面に取り付けることで、なんとなくオリジナルトイの武装ビークルモードを再現できていたのですが、ブレークダウンではそれもできなくなっているんですよね。 そもそも既存の金型を流用しているので開発コストはほかの連中より安く上がっているはずで、ならば銃ももう1丁付けて、5㎜穴もあと2つ開けるくらいはできたと思うんですが・・ ちなみにウイングパーツは、ER サンストリーカーのビークルモードにジャスフィットします。 サイドスワイプ型にはリア部に5㎜穴がないので付けられません。 ワイルドライダーにも、5㎜穴の間隔がわずかに違うので取り付けられません。合体モード メナソーへの合体では右脚を担当。 というか、脛フレームの後ろ側に貼り付くだけなんですけどね。 変形はもちろんワイルドライダーのそれとまったく同じ。 オリジナルトイではなくアニメデザインに忠実に、ボンネットが下に来るかたちになります。 フレームには矢印の通り、上部は5㎜軸、下部はダボをそれぞれはめ込んで固定。 取り付けると同時に赤丸で囲んだ突起がフレーム側の紫のスイッチを押し込み、前面のパネルパーツが閉じる仕組みです。 フレームに取り付けたさせた状態がこちら。 説明書ではフロントウインドウを上げた状態で、リアウイングパーツも取り外していますが、 ウインドウを下ろし、リアウイングも付けておくほうがすっきりしますね。 接続方法はワイルドライダーとまったく同じなので、左右入れ換えての合体も可能です。 ということで、ついにメナソー完成。 1年めで完成させる予定が少々ずれ込んだわけですが、日本展開的にはとくに影響はなかったですね。 1年めのWAVE4最終アイテムと2年めWAVE1の複数のアイテムがこの3月に一気に発売されましたから。 でもそなるなら、パッケージの使用に合わせてナンバリングを調整してほしかったなぁ。 つまり、このブレークダウンをTLー21にして、ドラゴンメガトロンをTLー22に、以降、TLー23からエヴォリューション仕様としたほうが綺麗だったのに・・ そういうとこ、気になるタチなんですわ。 なお、メナソーについてはまたあらためてレビューしたいと思います。比較画像 流用基のワイルドライダーと。ロボットモードで正面から。 変更点は頭部、胸部、腰部。 色的にも正反対になっているので、けっこう印象が変わっています。 ブレークダウンのほうが気持ちがっしりしているように見えますね。 膨張色だからかな。 後ろからも。ボンネットはどちらも閉じた状態で。 脛裏側の外装のみ変更。 5㎜穴の位置もまったく違っています。 あと、ワイルドライダーのほうがほんの少し頭が長いようです。 それと、なぜか足パーツも変更されており、立っている状態で見える部分は同じなのですが、ブレークダウンには足裏に5㎜穴が追加されています。 なんの意味が? ビークルモードでも。 基本的な形状はほぼ同じなのですが、やはりカラーリングの変更、そしてリアウイングの追加でかなり印象が変わっています。 でも、どうせならボンネットも新規造形にしてほしかったですね。 そしてブレークダウンもビークルモードで武器を装備させてやりたかった・・ TL ワイルドライダー レビュー ユナイトウォリアーズ(UW)版と。ロボットモードで。 UW版はこの時点では独自構造だったんですよね。 このあとサンストリーカーとかに流用されましたが。 ちょっと股関節にクセがあって、あまり格好いいスタイルではないんですけど。 ビークルモ-ドでも。 こちらは最初からカウンタックモチーフで造られていますし、ちゃんとリアウイングもあります。 やっぱり今回のものはカウンタック感では劣る感じですかね。 しかし、いつからリアウイングの扱いは厳しくなったのか? べつに厳しいわけでもないのかな? リアウイング問題の真相が知りたい・・ 初代アニメのエピソード、マスカレードにてブレークダウンに変装したサイドスワイプ(KD版)と。ロボットモードで。 ビークルモードが同じカウンタックというだけで、ロボットモードはとくに似ていません。 そもそも劇中でもミラージュのホログラムでそのように見せていただけで、変装していたわけでもないですしね。 ビークルモードでも。 リアウイングがないですけど、カウンタックらしい平たいフォルムの再現度はやはりサイドスワイプのほうが高いです。 というか、こうして並べるとブレークダウンはわりと普通の車だなぁ。 KD スカイワープ & サイドスワイプ レビュー 一応のライバル関係であるエアーボット(エアリアルオット)から、同じ右脚担当のスカイダイブ(UW版)と。ロボットモードで。 このスカイダイブがまた異様に肩幅が広いので、ブレークダウンの華奢さが・・ ビークルモードでも。 UW エアーボットの腕脚組4人はほぼみんな同じ構造なので、仮にリメイクされた場合どうなるのか気になります。以下、画像 可動に関しては流用基のワイルドライダーとまったく同じです。 なので細かい部分はワイルドライダーのレビューを見てください(怠慢ではないよ・・) まぁ基本的に可動性は良好です。 ちょっと肩周りが窮屈ですけども。 足首は内側へのスイングに加え、変形都合で前向きにも動かせるので接地性が高く、安定して自立します。 立て膝も普通にこなせます。 膝着いてないけど。 スタンドを使って。 スタンド対応穴は腰裏にあります。 左右に展開するボンネットはブースターに見立てるとけっこう格好いいです。 地上戦部隊なのに空中戦もこなせるぞ、的な。 まぁ、そもそもスタンティコンは普通に空飛べるんですけどね。 VS スカイダイブ。 相手は地上だ、攻撃は届かないなんて、タカを括ってると痛い目見ることになるよ。 エアーボットの優位性なんてない・・ブ「やぁやぁお待たせ。俺もやっとリメイクしてもらえたよ。 モ「そうか。いやめでたい。ワ「・・え? なんで? 俺のリデコじゃん・・ ワイルドライダーもびっくりしたでしょうね。 ここまでメンバー全員独自型できていたのに、最後に巻き込まれるというね・・ でもさ、やっぱり一番の被害者(?)はブレークダウン本人ですよ。 武器持たせても一人だけ浮いてるもの。 モータマスターは別としてね。 変形しても。 一人だけ丸腰は可哀想よ。 モーターマスターは別としてね。 以上、“TL ブレークダウン” でした。 最後の最後で流用かい! の一言に尽きます。 いやまぁ、合体戦士の腕脚担当・・今回はスクランブル合体ギミックはオミットされていますが、だとしても腕は腕、脚は脚のコンビでリデコ関係になる可能性はあるだろうと思っていましたし、そのこと自体を否定するわけではないんですが、デッドエンドがドラッグストリップと共用パーツのない完全新規だったので、ならばブレークダウンもと期待してしまうのは仕方がないでしょう。 まぁ、ドラッグストリップトデッドエンドではビークルモードの形状がまったく違いますから、流用のしようがなかったのかもしれません。 一方のワイルドライダーとブレークダウンのビークルだとシルエットはそこまで変わらないから、ある程度流用できるということなんでしょうが、だとしてもちょっとねぇ。 せめて特徴的なボンネットが新規パーツになっていればまだ・・というところです。 相対的にワイルドライダーの価値も下がった感じもあって、ワイルドライダーも気の毒。 そもそも型としては変形にコツがいるというか、気を付けなければならない点もありますし、なんともモヤッとする最後になりました。 しかしまぁ、合体時の安定性などに不安もあったUW版のリベンジ的な面もあったと思われるレガシー版スタンティコン、トータルで見ると非常に満足感の高いものになったのではないでしょうか。 そんなわけで次回、総論を含めたメナソーのレビューをお届けしたいと思います。 といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。