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マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission 7-①

2018.05.29 23:00

「ああ、わかった。なるべく要望に応えるよ」




恭介がいる病室に、隆二が戻ってきた。




「ん?誰からだった?」




「登坂くんからだ」




「臣が⁉︎なんだって?」




「RYUJIにあまり危険なmissionをさせるなと言ってきた」




「そう…」




「それから、あまり隆二を泣かせるなとも言っていた」




「臣が?恭介に言ったの?」




「そう言いながら、それとなく俺が無事なのか探りを入れたかったんだろ」




「臣が?何のために?」




「お前の様子が尋常じゃなかったから、心配してのことだろう」




「ヤケに臣の気持ちが理解できるんだね…」




「そりゃ…」




大切な人の安逸を願う気持ちが、




恭介にはよく理解できた。




「お前、仕事は?」




「うん」




「重要なレコーディングやライブのリハーサルは行くけど、他の音合わせやロケなんかはRYUJIに行ってもらうことにした」




「…俺のことなら、心配しなくても」




「んなこと言って、俺がいなくなったら、また研究所の美少年連れ込むつもりでしょ?」




「……」




「そうはいかないよ」




「…なにも、お前が責任感じなくても」




「そんなんじゃないよ」




「俺が今、恭介の側に居たいんだ」





「……」




隆二はベッドサイドの椅子に腰掛けて、恭介の顔を覗き込んだ。




「なんか食べたい物ある?リンゴとか…」




「いや、いいよ」




「それよりも、ドアのロックをかけて中においで」




「…重症なんだから、変なことすんなよ」




恭介はなにも返さない。




隆二は特別室のドアの鍵を、中からかけた。




振り向くと、恭介が掛け布団をめくり、隆二を中へと誘っている。




隆二は上着を脱いでTシャツ一枚になり、恭介の隣に潜り込んだ。




ベッドに仰向けに寝っ転がると、恭介がヤケドを負った方の手で顔に触れてくる。




隆二はその手を取って、愛しそうにキスをした。




「…元通りになるの?」




「皮膚の移植手術をすれば、若干のひきつれは残るが、ほぼ元通りになるそうだ」




隆二はヤケドを負った部分に、優しく唇を這わせた。




「隆二…」




恭介はその手で隆二の頬に触れ、口づけをした。




「ん…病人は…大人しく寝てなきゃ…」




「キスだけだ」




「泣かせて悪かったな」




「恭介…」




「またウルってしてるぞ」




「恭介が心配させるからだろ…」




「…すまなかった」




下になっている隆二から恭介を抱き寄せた。




…戻ってきた




…もう、離さない…




恭介はまた優しく口づけをした。






真っ白な病室で、静かな時が流れていった。






to be continued…