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Evidence Based Physical Therapy - 理学療法士 倉形裕史のページ

『英語を読むこと』と『英語論文を読むこと』は少し違います。英会話に関して思うことも少し書きます③

2018.05.31 21:30

おはようございます。夢のまち訪問看護リハビリステーション 都賀の理学療法士の倉形です。

前回も、脱線したまま終わってしまいました。。。


結論としては、  

① あまり英語医学論文読み慣れていない方はとりあえず何でもいい(?)から読むとよい。  

② もし何を読むか迷ったら、システマティック・レビューなどの二次資料から読む

  ことをお薦めします。  


と書きました。

昨日の記事で、『英語を読むこと』に関して書きました。

趣旨は、・・・

 皆さんの

  ①英語に関する知識

  ②ネット上の無料辞書を使って単語を調べる

  ③リハに関する背景知識

  を使うことで、効率の差はあるものの、大意は読みこなせると思いますというものでした。

では、今日は『英語論文を読むこと』に関して書きます。

私が考えているのは、大意をとった後に・・・・

『その論文に書かれている内容が意義のあるものかどうか判断すること』=『英語論文を読むこと』です。

そのために必要なのが

 ①研究デザイン

 ②統計

  の知識です。

この二つを駆使することで、その研究に書いてあることが妥当か判断できます。

 この二つに関して、たくさんの書籍が出ていたり、セミナーもあることから身につけるのが難しいイメージがあるかも知れません。もちろん統計『学者』になるのは高等数学を含む高度な知識が求められると思います。ですが、『臨床家』として統計を使うだけであれば、概念の理解と、使い方(例えばt検定では3群の比較はできないとか)の知識があれば十分事足ります。私たちが普段使っているもののうち、メカニズムがわかってないものはたくさんあります。クーラー、テレビ、スマートフォンなど、使いこなしているにも関わらず、仕組みは理解できていません。それでも胸を張って『使えています』と言っています。ですから、統計の知識も『それでいいのだ(byバカボンのパパ)』と開き直ってもいいんじゃないでしょうか?

 もちろん、『数式の理解が意味ない』などという意図は毛頭ありません。ただ、『統計の式を自力で証明できないから、論文に手が出せない』とかはあまりにもったいないと思うので、まずはおおらかな気持ちで読んでみるのがいいのではないかと思うんです。読んでいくうちに『統計の知識がもう少しだけあればもっと深く読めるのに。キ~~!!』という局面が来れば、少し詳しく学べばいいと思います。その時は、必要に迫られているので、統計の本の記述も無味乾燥なものではなく、自分事として吸収できるはずです。

まずは手に取って大らかな気持ちで知識を吸収するという姿勢でいいと私は思います。そのうち、どこかで一緒に論文を読んでディスカッションをしましょう。

また、長くなりました。続きは次回・・・

今日も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。  

 理学療法士 倉形裕史