Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

「第二の家」ブログ|藤沢市の個別指導塾のお話

世界一簡単な大学受験の始め方

2018.06.06 15:00


「じゃあ先生、世界一簡単な大学受験の仕方教えてよ」


勉強犬ツイッターでの「ビッグ・ファット・キャットの世界一簡単な英語の大百科辞典」のつぶやきを見た高校一年生が、謎の「じゃあ」を発動させて質問してきました。


「仕方ない」と意気揚々と語ろうとしたら、「あ、明日も小テスト2つあるからまた今度ね」とあっさりかわされました。そりゃそうですね。


ちょっと寂しそうにしている私を見て、「じゃあ先生、ブログに書いといてよ。見とくから」とやさしいんだかやさしくないんだかよくわからないフォローをしてくれたHくん。君のために今日このブログを書いています。


というわけで、今回のテーマは「Hくんたった一人に宛てた大学受験の始め方」です。そのせいもあって(このブログの読者の方はもう慣れっこかもしれませんが)表現などゆるい部分ありますのでご了承ください。



大学受験は「目的地のある散歩」みたいなものです



「目的地があるなら散歩じゃないじゃん」という君の突っ込みが聞こえてきそうですが、その突っ込み待ちでした。いわゆる掴みというやつです。ちょっとぐらい矛盾があったほうが頭には入りやすいのです。


説明しなくてもなんとなくわかってくれそうなもんですが、大学受験というのは長丁場です。本気で喩えるなら「旅」や「マラソン」なんかが良いでしょう。私が犬だからこそ、あえての「散歩」です。


目的地」が「大学」です。「散歩」が「受験までの道のり」を指しています。ちょっと強引ですが、この喩えを使って説明していきましょう。「大学受験=目的地のある散歩」は、大きく分けて3つのステップに分かれています。


それが「目的地を見つける」「行き方を考える」「行く」の3つです。ね、シンプルでしょ。


ちなみに、この「お散歩」はいつでも始めることができます。早ければ早いほど得しそうなものですが、一概に早けりゃいいということでもありません。個人によって歩き始めのベストタイミングは変わってきます。ただ「もうちょっと早く歩き始めておけば良かったのにな」という人が多いのも事実です。


せっかくこれを読んでいるなら、頭の片隅に「お散歩」のこと、どしんと居座らせてあげてくださいな。100メートル走でボルトに勝つには30秒前にスタートしちゃうことです。そして大学受験において、それは別にズルではありません。


それでは、早速3つのSTEPを見ていきましょう。



1 目的地を見つける



歩き出すには、まず目的地を決めなければなりません。


「なんとなくあっちの方とかじゃ駄目なの?」と君は言いそうなので、先に言っておきます。もちろんそれでもオッケーです。大雑把な方角だけ決めて歩き出すのもいいでしょう。ただ、もちろんいつかはキチンと目的地を決めなければなりませんが。


兎にも角にも一番大事なことは、方角であれ場所であれその理由であれ、すべては君が決めることです。これは他の誰でもなく、君の人生なのだから。


ただ、「そうはいってもどうやって目的地を決めればいいのさ」なんて言いたくなるのもよくわかります。世の中には情報が溢れていますからね。ここでは、考え方のヒントだけ渡しておきましょう。


まず最初に考えるポイントは、「何のために大学に行くか」です。大学以外の選択肢だってもちろん君は持っています。専門学校、短大、就職、海外に行くなどなど。その中で大学を選ぶ理由とはなんでしょう。ここはじっくり考えてみなくてはなりません。


身近な大人や友達、信頼できる人に聞いてみましょう。本やネットで調べてみてもいいですね。「なんで大学って行くのかな」。答えは色々だと思います。その中で自分がしっくりくるものを選べば良いのです。いくつでも、なんとなくでも。


代表的なものをいくつか挙げておきましょう。参考までにね。


「勉強したいことがあるから」。こんな理由で大学を選べたら素敵ですね。学ぶというのは本来楽しいことです。ちなみに僕は心理学を学びたくて大学に行きましたが、やっぱりとっても楽しかったです。


「将来なりたいものがある」「就職のため」という人もいますね。お医者さんや薬剤師さんのようにそもそも大学を出ないとなれな(なりにく)かったり資格の受験資格がもらえなかったりするお仕事もあります。また日本は新卒の価値も高い国なので、就職率も重要な観点ですよね。


「選択肢を広げるため」という方もいるでしょう。基本的に大学には偏差値というレベルが振られているので、偏差値が高ければ高いほど選択肢が広がるというのはなんだかんだあります。就職するにも有利だったりしますね。


こういった「なんで大学って行くのかな」の答えが、具体的な目的地つまり大学を決めるときに役に立ちます。


例えば、「CA(キャビンアテンダント)になるために」という生徒は、CAへの就職率が高い「関西外国語大学」や「青山学院大学」を目的地の候補にします。そこからさらに各大学のキャンパスや学費やカリキュラムや先生や就職先について調べたり実際に足を運んだりして目的地を絞り決めていくのです。


経験上、この目的地が決まる時期は本当に人それぞれです。早い子なんかは小学生で決まっている子もいます。


ただ先述の通り、決まるのが早ければいいというものでもありません。具体的な目的地については途中で変わったってもちろんいいし、最後の最後の最後まで悩み抜く子もいます。


どちらにしても大学受験の準備は時間がかかりますから、まずは行きたい方向だけでも考えておきましょう。


君は「向かうのは、前」なんて言いそうで怖いけど、その心意気は大事。



2 行き方を考える



目的地がなんとなくでも決まったら、行き方を考えましょう。


僕の頭の中のHくんは「ダッシュで行きたい」なんて言ってますが、あんまり急ぎすぎても道に迷うかもしれません。この散歩はマラソンのような長丁場。いきなりダッシュではエネルギーの無駄遣いかも。安心して辿り着きたいなら、計画をしっかり立てなくちゃね。


そこで重要になるのは「現在地」です。


自分がどこにいるかで、目的地までの行き方は変わってきます。


例えば目的地が「江ノ島」のとき、現在地が「藤沢駅」なら電車で一本ですが、現在地が「アメリカ」だったら飛行機を使わねばなりません。


そしたら時間もかかります。お金もどれぐらいかかるかな。ん、待てよ。そんなに長旅になるなら必要なものも増えるな。えーっと、何が必要なんだっけ。あれとこれとそれ。もしかしてパスポートも必要か。知識も色々必要になるぞ。…行くのやめようかな。


大学受験においても、こうやって途中で目的地を変える人はいます。そしてそれは一概に悪いこととは言えません。もちろん、君自身が判断を下すならね。でもそれが遅くなれば遅くなるほどリスキーなのはわかるよね。


ですから、行き方については早めに考えておきましょう。


今の時代、目的地までの行き方は、ネットや受験本などでいくらでも調べることができます。ただ、全体像が掴みづらく、「結局どうしたらいいかわからない!」と困る生徒が多い印象です。


自分で調べて無理そうであれば、早めに学校や塾で相談をしましょう。


目的地までの地図もなく歩き始めても、もしかしたら明後日の方向に進んでしまうかもしれません。絶対にわからない行き方などありはしません。調べれば必ずわかりますから、面倒臭がらず目的地が決まったと同時に調べてしまいましょう。自分なりの地図を創るのです。


「そうは言ってもどうすれば…」って君はうつむきそうだから、ここでも考えるためのヒントを出しておきますね。


「目的地までどうやって行くか?」。現代の大学受験においては、大学の選抜方法も多岐に渡っています。AOや指定校推薦や一般受験など行き方はたくさんありますから、現在地を踏まえて検討してみましょう。


「必要な持ち物は何?」。大学の選抜試験は、大学ごとで必要な科目や知識が違います。どの科目のどんな内容が受験には必要なのか、目的地に合わせて探ってみましょう。


「いつ持ち物の用意をするか?」。必要な持ち物がわかったら、それをいつまでに準備するのか計画を立てましょう。ここが一番考えるのが難しいポイントかもしれません。


例えば「英語の知識」が必要な持ち物だとしたら、それがどれだけの量や質で必要なのか調べます。偏差値や点数など数字を使って知れるとわかりやすいですね。赤本や受験本、学校や塾でもらえるデータ等で調べられます。


それがわかったら、それをいつまでに用意するか決めます。◯月までには文法を繰り返して、◯月までには長文問題を解きまくって、◯月までには赤本をマスターして、受験に挑む!みたいな感じです。


「スケジュールは?」。入試日がいつ頃で、模試がいつで、大体いつまでに何をやらなければならないかを考えておきましょう。見える化しておくと楽チンです。こんなアイテムをあげるからさ。


またHくんの大学入試においては、今話題の教育改革がからんできます。そちらについての詳しいお話はこちらの記事を参照ください。もしくは僕に聞くように。


考えることはいっぱいですね。


でも、この行き方を具体的にしておけばしておくほど、お散歩の足取りは軽やかになります。


目的地までの道のりは基本どこも険しいですが、確かな地図があれば、安心して力強く一歩を踏み出すことができるのです。


そして、もしも自分で調べるのが難しいようなら、信頼できる大人に頼りましょう。でもでも丸投げは駄目よ。それに一緒に考えておけば、もしも目的地が変更になったときも、自分で考えられる分焦らなくて済みます。それを定期的にその信頼できる大人にチェックしてもらえば万全ですね。


Hくんの場合、それが僕だと嬉しいです。




3 行く



散歩では「行く」。大学受験では「勉強する」ということです。


2の「行き方を考える」がしっかりできていればできているほど、この3が迷いなく楽チンにできるはずです。ま、歩くこと自体は決して楽ではないのですが、希望に向かう道を一生懸命歩くというのは気持ちのいいものですからね。


道中、様々な困難が君を襲うでしょう。落ち込んだり悩んだり迷ったり苦しんだり、心折れて諦めそうになる日も来るかもしれません。だけど、その道の先にある確かな輝きを放つ目的地は、君をいつだって奮い立たせてくれるはずです。力を、勇気を、足元を照らす光をくれるはずです。


それにね、君は一人で歩いているわけじゃないからね。僕は、時には前から、時には後ろから、そして時には横から、口を出したり応援したり引っ張ったり注意したりするからさ。犬だけに。


一緒に、君オリジナルの君だけの君らしい素敵で素晴らしい道を歩もう。お散歩を、苦しみながら楽しもう。色々あるよ。これから、笑顔も涙もズッコケもガッツポーズも。


でも、それらを全部ひっくるめてちゃんと、その道中は君の人生の中でも特別光り輝く、大切な思い出になるからさ。


さぁ、行こう。



エピローグ



そういえば今回のブログのタイトルは「世界一簡単な大学入試の始め方」でした。たった一人のために書いた記事にしては、大層なタイトルですね。


ぜひともHくんに面と向かって記事の感想を聞いてみたいものです。実際聞いたら「うーん、長い」とか言われそうですが、折角だからどうなるか空想を広げてみましょう。


私は訊きます。どうかな、この3ステップが、僕の考えた「世界一簡単な大学受験の始め方」。


脳内の君がこんなことを言い出します。「でもさ、一番簡単な大学受験の始め方って、とりあえず今やってる勉強を一生懸命やることじゃね」


世界一簡単な大学受験の始め方、早くも更新。


本日もHOMEにお越しいただき誠にありがとうございます。

世界一じゃなくても、君の参考になれば幸いです。というか、してください。