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WUNDERKAMMER

マクロシメオン

2018.05.31 09:15

高校生の頃のある休日、仲良かったオタ友が自宅に遊びにきた。

オカルト話にも興味のある子だったので、自分が見た気になる夢の話をした。

「つい最近自分の夢の中に『マクロシメオン』という言葉がでてきたけど、

 なにを意味するのか調べても全然解んないんだよねw」

そう言ったとたん、友と二人きりの客間の右上天井隅のあたりから、

けっこう大きな若い男の声で『光の粒子の名前だよ』と聞こえてきた。

声音はなんだか笑いをこらえているような悪戯っぽい感じだった。

あまりのことに一瞬固まってしまったが、すぐに「今の声聞こえた!?」と友に確認したところ、

彼女にはまったく聞こえていなかった。

その日は父も弟も外出中で、家には彼女しかいなかったので、家族のいたずらではあり得ない。


リアルでこの話と単語を教えたのは件のオタ友だけだけど、

数ヵ月後にこの時の話を持ち出したところ、

出来事は覚えていても、問題の単語についてはきれいさっぱり忘れていた。

そんな彼女を見て、「なんだか軽々しく口にしていいものじゃないのかな?」と思ったため、以降、家族や他の友人・知人にも話したことはない。

その後あの声が聞こえたこともありません。


高校時代を思い出すのも難しいくらいの年齢になったけれど、あの出来事とあの声はいまだに忘れられない。

ちなみに、その後『光の粒子』で調べてみても検索しても、

夢の中のその単語が書かれている(ヒットする)本やサイトは一度も見たことがない。


「シメオン(Simeon)」で調べると、

ユダヤ語がギリシャ語化されたのが「シモン(Simon)」、

これが英語読みになると「サイモン(Simon)」。

「サイモン 光 粒子」でググると、掛かるのが「サイモン・ホワイト」という存命のイギリスの天体物理学者。

wikipediaでこの人のことを見てみると、その声が教えてくれた「謎の粒子名」が。

もしかしたら、ひょっとするかもしれないかも?…というロマンに掻き立てられる。