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退屈と惰性と 改

TL レオプライム レビュー

2023.04.26 12:47

 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、

“TLー25 レオプライム” です。


 “ビーストウォースⅡ 超生命体トランスフォーマー” に登場したサイバトロンの 

“総司令官 ライオコンボイ” こと “レオプライム” が、

レガシーで発売されました。


 実写映画最新作、ビースト覚醒の公開を控え、さらに約25年振りの無印版再放送で盛り上がるビーストウォーズ。

 ビーストウォーズⅡ(セカンド)は、無印ビーストウォーズとその続編(シーズン2)であるメタルスの間の空白期間を埋めるために、日本でセルアニメとして制作された和製ビーストウォーズ作品の1つです。

 3DCGアニメの制作には膨大な時間がかかるため、連続での放送ができなかったんですね。

 結局、日本でメタルスが放送されたのはⅡの続編であるネオが終わってからでした。

 で、Ⅱですが、タイトルこそ無印版の続編を思わせるものになっていますが、直接の繋がりはありません。

 ただ、時代設定は初代アニメの時代から数万年後ということで、一応G1の世界線には乗った物語となっています。

 内容的には日本独自のものですが、サイバトロンのリーダー、ライオコンボイとデストロンのリーダー、ガルバトロンのみが完全な新キャラクターとしてトイも日本独自で新規開発。

 ほかのキャラクターは無印ビーストウォーズ放送時に日本では発売されなかったトイやG2トイから流量するかたちで登場しています。

 ライオコンボイはそのヒロイックなデザインから海外でも人気を博したようで、当時もガルバトロンとともに海外でもトイが限定発売されたようです。

 ライオコンボイはのちにレオプライムの名でほかのシリーズにも度々登場していますが、オリジナルの姿でリメイクされるのはマスターピース以来ですね。

 それでは、レビューしていきます。


総司令官 レオプライム

 以下の設定はビーストウォーズⅡでのものなので、固有名詞等は日本版準拠でご了承を。

 サイバトロン宇宙警備隊惑星ガイア方面軍司令官。

 救難信号に見せかけたデストロンの罠により惑星ガイアに漂着。

 ガイアの大気で瀕死の状態になるも、白いライオンとアンゴルモアエネルギーに助けられ、白いライオンをスキャンした新たな姿で復活。以後、部下を率いてデストロン機甲軍団との戦いを繰り広げることになります。

 司令官としては常に冷静で的確な判断を下す一方、状況把握を重視して決断が遅れる場面も。

 しかし一度決断すると行動は迅速でした。

 また、部下の自主性を尊重する一面もあります。


ロボットモード

 右肩にライオンの頭を乗せた、非常にヒロイックなデザイン。

 広い肩幅と分厚い胸板、むっちりとボリュームのある下半身。

 アニメだと、もう少しシュッとしたスマートな印象だった気がするのですが、今回は随分マッチョなボディラインになっています。

 ただこれはこれで力強くていい。

 というか、これはかなり格好いいのでは?

 ライオンのたてがみなど、ゴールド部分がほぼ成型色でむしろ黄色に近いのですが・・アニメの色味の再現と思えばいいか。

 いやしかし、ゴリラから変身するコンボイにもびっくりしましたが、ライオンからコンボイになる彼にも驚かされましたね。

 しかも胸部や腕部など、赤い部分が多いからゴリラよりも断然コンボイらしい。

 その赤い部分はビーストモードでは一切見えなくなるわけですが、一方でビーストモードの名残がある脚部など白い部分とのコントラストも美しい、やはり唯一無二のデザインですね。

 日本的なヒーローロボットの流れというような気がします。


 伝統のコンボイ顔は全塗装。

 ゴリラよりも初代に近い雰囲気です。

 耳のように見えるアンテナ(?)の外側にさらにシルバーの突起が生えてるのが特徴。

 ちょっと目が奥まっている感じとか、アニメの顔付きが忠実に再現されていると思います。

 

 メカニカルな雰囲気ながらしっかりと割れた胸筋と腹筋が妙に生々しい上半身の前面ディティール。

 画像では写っていませんが、パンツも含めこちらも前面はほぼすべて塗装で再現されています。

 胸部は右側のみ開閉。

 蓋の裏側にもしっかりディテールが入っています。

 内部にはエネルゴンマトリクスが再現されていますが、ちょっと小さいかな。

 埋め込まれているという設定なので、取り外すことはできません。


 右肩にはビーストモード時の頭部・・ライオンの顔がそのまま配置されています。

 問題のお顔については、またビーストモードの紹介のときに。

 そのライオンの頭部と、左側の腰部、それぞれ肩アーマー状に配置されているパーツは変形のための可動を利用して後方に逃がすことができるので、腕部を真上に上げることも可能です。

 まぁ、見ためがあれなんであまり使わない手かな。


 背面。

 こちら側はほとんどメカ要素が見えません。パンツくらいですね。

 正面から見たとき同様、マッチョ感に溢れています。

 ただ、前腕の後ろ側にたたんであるライオンの前肢が、全体にバランスからしてかなり嵩張る感じはしますね。

 前腕の裏側には変形ためもあってわずかに空間があるのですが、そこはその前肢のおかげであまり目立ちません。

 ほか、肉抜きらしいものもなし。みっちり密度のある仕上がりです。


 背中のガワパーツには後述のライオミサイルをマウント可能。

 飛行用ブースターの見立ても兼ねているのだと思います。

 なお、このガワはとくに本体には固定されません。


 個人的にちょっと残念に感じたのが、脛と足首の接続方法。

 コストカットの影響でしょう、最近よく使われる後嵌め手法ですが、表面から見えない部分ならまだしも、がっつり見えてしまうのはちょっとねぇ・・

 ジョイント部分がシルバーで塗られていたらまだ目立たなかったんですが、成型色の白のままだし。

 仮に塗っていたとしても擦れて剥げるでしょうが。

 そもそも膝関節は左右から挟み込んでいるのに、なんで足首も挟み込まなかったのか?


武装・ギミック

ライオンクロー

 左右前腕に折りたたんでいるビーストの前肢を前方に回し、さらに2枚のクローを展開させる格闘武器。

 オリジナルトイではスプリングギミックで飛び出しましたが、今回は手動です。そして若干小振りになってしまったかな。

 でもビーストの前肢が肘の部分でロール可動するので、比較的自由度は高いです。

 なお、これが今回のレオプライムのエヴォフュージョン。

 いや、普通に基本の武装なんだけど・・


 あと先にも言いましたが、通常時たたんだ状態で前腕にぶら下がっているパーツとしてはかなり嵩張ります。

 一応基部はボールジョイントである程度動かすことはできるのですが、さらに青丸の部分が動けば、もうちょっとすっきりした位置に調整もできたろうに・・

 そもそもここ細いし、折れないか不安ですね。


ライオビーム

 右肩のライオンの頭部のたてがみ部分が展開して現れる2基のビーム砲。

 砲口は3㎜軸になっています。

 これもオリジナルではスプリングで・・以下略。

 取り外して手に持たせることもできますが、ピストルサイズでかなり小さいですね。

 なおこれは仕様なのか?

 右手の穴の内側に小さなでっぱりがあって、それが邪魔で5㎜軸を通すことができませんでした。

 このライオビームのように短い軸なら問題なく保持できるんですけどね。

 左手の内側にはここまでのでっぱりはなかったものの、なにか名残のようなものはありました。

 金型の不備かしら? あとで削ろう。


ライオミサイル

 先ほど背中のガワにマウントできると紹介したほうの武器です。

 上の画像ではたてがみの側面に付けているものですね。

 ライオビームと似たサイズ、形状ですが、わずかに長いのと、接続が5㎜軸ではなくダボになっています。

 こちらも先端は3㎜軸。

 たてがみ側面に取り付ける以外にも、前腕側面のたてがみパーツを展開したうえで取り付けることも可能。

 手で保持することはできません。


ビーストモード

 ホワイトライオンに変身。

 惑星ガイアに漂着したところを救ってくれた白いライオンの姿をスキャンしたものですね。

 オリジナルトイではアニメの雰囲気を再現した、顔付きなどは若干デフォルメされたライオンでしたが、今回はキングダムから続くビースト戦士リメイクの流れに従い、リアルなライオンの姿が再現されてます。

 表面上メカ要素が残るのは後脚の踵にあたる部分だけですね。

 まぁ、ここは仕方がないかな。

 後脚のかたちがちゃんと本来の四足動物のものになっていところに、動物系TFの進化を感じます。


 ではあらためて、いろいろと物議を醸している顔なんですが・・

 ぬぼーっとした間抜け面だとか、骸骨みたいだとか、まぁそんなふうに言われても仕方ないかな。

 パッケージイラストはこんなに勇ましいのに・・

 でも実際の雄ライオンって、普通にしてるときは確かにこんな感じの顔なんですよね。

 白いから余計に呆けた感じに見えてしまうのかなぁ。

 石膏像みたいな感じもする。

 ただまぁ、しばらく眺めているとこれはこれで可愛く見えて、なんとなく愛着が湧いてきました(笑)。

 目の周りなど墨入れするとぐっと引き締まるようなので、気が向いたらやってみようと思います。


 口はわずかですが開閉。

 この2本だけ飛び出している牙も、もうちょっとシャープに削ってやればまた随分と印象が変わってくると思います。


 ロボットモード時同様、たてがみを展開するすることでライオビーム、ライオミサイル発射状態に。

 ミサイルについてはもちろんロボット時と同じ位置に取り付けることもできますが、この状態のほうがオリジナルトイの雰囲気には近いですね。

 これも一応エヴォフュージョンなのかな? どちらにせよオリジナルトイでは普通に(むしろよりダイナミックに)できていたギミックですけどね。


比較画像

 オリジナルトイと。ロボットモードで。

 今で言うリーダークラス相当のオリジナルトイ、でかいですね。

 今回はボイジャークラスで相応に小さくなりましたが、デザインは当然ほぼ変わらず、プロポーションはバランスよく、かつメリハリのあるものに調整されています。

 たてがみが回転するライオンタイフーンこそオミットされましたが、そのほかの武装展開ギミックはすべて手動ながらちゃんと再現されているのは嬉しいですね。


 ビーストモードでも。

 やはり一番の違いは頭部造形の方向性。

 オリジナルはアニメ調のはっきりとした造形で、目張りに瞳も入っていてキャラクター性の強い顔付きです。

 今回のは・・やっぱりちょっと怖いな(笑)。

 あとは後脚の向き。今回はちゃんと本来のかたちになっています。

 ちなみに変形パターンはかなり似た部分が多いです。


 いろいろなレオプライムと。ロボットモードで。

 向かって左がトランスフォーマープライム版で、右がレジェンズ版。

 どちらも独自のデザインになっていますが、共通してかなり年季が入った感じのキャラになっています。

 プライム版なんて、完全に髭生えた老人だし。右脚義足だし。

 レジェンス版も相当恰幅がよくなっています。


 ビーストモードでも。

 当然みんなライオンに変形するわけですが、やはり外見はバラバラ。

 ちなみにレジェンズ版はまさかのブロードサイドのリデコ(発売されたのはレオプライムが先)で、このライオン以外に空母に変形します。

 つまるところジェット機がライオンに代わったと・・あらためて、すごい流用だなぁ。


 息子であるライオジュニアと。ロボットモードで。

 このジュニアはオリジナルですが、まぁまぁいいサイズ感ですよね。

 造形的にもさほど違和感はないです。

 ジュニアはスカイワープ、サントンの2人と合体してマグナボスになるのですが、そういえばキングダムのコマンダークラスでマグナボスが出る・・なんて噂もありましたね。

 結局デマだったわけですが。

 なぜかスカイワープだけエアラザーのリデコで出ましたけど。

 本当にリメイクしてほしいな。


 ビーストモードでも。

 子ライオンかと思えばむしろバランス的には親よりも立派なたてがみがある・・

 こちらもなかなかいいサイズ感です。


 ライバルのガルバトロンと。ロボットモードで。

 このガルバトロンも当時日本独自に新規で造られたオリジナルトイです。

 オリジナル同士の並びだと同じクラスということもあって相対的にライオコンボイがでかくてメージに合わなかったのですが、今回のレガシー版と並ぶとちょうどいいサイズ感のように思います。

 ただやはりプロポーション的には違和感が。

 ガルバトロンもリメイクしてほしいな。

 きっとリーダークラスですね。


 ビーストモードでも。

 前作はゴリラ VS ティラノサウルスでしたが、このライオン VS メカドラゴン(さらにドリルタンク)もけっこうキツめの対戦カードですね。


 前作の司令官、ゴリラコンボイことオプティマスプライマル(KD版)と。ロボットモードで。

 背の高さはだいたい同じくらいなんですね。

 頭身から、ライオコンボイのほうが背が高いだろうと思っていたのですが。

 しかしなんというか、デザインに日米の感覚の違いが如実に現れている感じ。


 ビーストモードでも。

 リアルなライオンとゴリラ。サイズ感もなかなかリアルなように思います。

 で、やっぱり日本じゃ主人公クラスにゴリラは選ばないよなぁ。

 アメリカでゴリラというと、キングコングのイメージが強いんですかね?

 ネコ科モチ-フのタイガトロン、チータスことチーターと。ロボットモードで。

 横幅があるぶん、タイガトロンよりもレオプライムのほうがボリュームがあります。

 少なくとも見ためにコストカットの影響は感じませんね。


 ビーストモードでも。

 こちらも揃っていいサイズ感。

 なんやかんや、ネコ科ビースト戦士のリメイク率高いな。

以下、画像

 可動は良好。

 特筆すべき点はないですが、全体に過不足なく動いてくれます。

 足首の内側へのスイング幅はあまり広くありませんが、ロール可動もできるのと、足自体が大きめで踵パーツもちゃんとあるので自立は安定します。

 欲を言うと前後にも動いてほしかったですが。

 ライオンタイフーンの再現ができないのは惜しいですね。


 立て膝も問題なし。

 これは個体差かもしれませんが、腰のロール軸と股関節が妙に硬い一方で、膝関節は少し緩く、たまに膝から崩れるような格好になりました。

 後嵌めロール軸部分が抜け落ちるということはなかったです。


 すべての武装を両手で。

 クロー、ビーム、ミサイルと武装類が軒並みコンパクトなのでちょっと迫力不足ではありますね。

 本体のマッチョ感の再現にリソースを割き過ぎたのか・・

 ここは覚醒ウエポンの出番だな(まだ届いてない)。

 レジェンズ版レオプライムのソードも似合います。


 スタンドを使って。

 ライオンキーック!!

 スタンド対応穴は腰裏にあります。


 しょーりゅーけん!

 腕と脚の向きが違ったかも・・


 ビーストモードで。

 ビーストモードで動かせるのは、口と肘から先の前肢、後肢のみ。

 なのでちょっと不自由ですね。

 前肢は前腕にあたるパーツのジョイントを外せば、ボールジョイントでぐいっと前に持ってくることは可能です。

 中の赤いフレームが見えちゃってますが、案外気にならないかな。

 エヴォフュージョンだ!(たぶん)


 夢のダブルビーストコンボイ。


ゴリラ「君が新任の司令官か。メタルスが完パケするまでの繋ぎ、よろしく頼むぞ!

ライオ「繋ぎって言うな・・


 なにはともあれ、司令勧業を託されたライオコンボイ。

 さっそく部下の宇宙警備隊メンバーを招集しました。

 司令官以外はオリジナルトイです。

 まぁ、アパッチがちょっとでかいけど、案外違和感ないですね。


 ビーストモードでも。

 やっぱマンドリルがでけぇな・・

 それにしても、なかなかバラエティに富んだ面子ですね。

 イカとかタスマニアデビルとか、どういうチョイスなんだ?


 獅子は我が子を千尋の谷に突き落とす・・まではしないけど、わりとスパルタで教育しますよ。

 アニメでは息子ではなく1人の戦士として接し、父とは呼ばせませんでしたね。

 戦いが終わったあとはちゃんと親子として接したんだろうか・・


 VSガルバトロン。

 ふむ。やっぱりこれくらいのサイズ差は欲しいな。

 ガルバトロン、強そうだわ。


 ビーストモードでも。

 なんかじゃれ合ってるようにしか見えない・・

 ガルバトロン、これ完全に喜んでる顔だよ(笑)。


 以上、“TL レオプライム” でした。


 いろいろと違う姿で登場することも多いレオプライムですが、今回はオリジナルのライオコンボイの姿を再現した正統派リメイク。

 一部ギミックがオミットされたり、武装類がコンパクトになってしまったりという部分はありますが、アニメのイメージを再現しつつよりマッシブなプロポーションになったロボットモードに、キングダムからの流れを引き継いだリアルなライオンのビーストモードとビジュアル面は完璧。

 まぁ、ライオンの顔については賛否あると思いますが、なんだかんだ慣れてきますよ。そのままでも角度によっては格好よく見えるときもあるし(笑)。

 ロボットモードでの可動性も十分だと思います。

 個体差か膝関節が少し緩いですが、それ以外は保持力も問題なし。

 ビーストの前肢が繋がっているパーツの細い部分だけ折れないかちょっと不安ですが、まぁ無茶をしなければ大丈夫でしょう。

 ともかくも、ハッタリの利いたポーズがバシバシ決まります。

 一方ビーストモードは、同じネコ科に変形するチーターやタイガトロンのそれと較べてあまり動きません。

 あと手首と足首くらいは動いてくれればよかったなぁ。

 ともあれ、今回はロボットモードの格好よさが際立っている感じですね。

 コストカットの影響を感じる部分もあるのですが、ボリューム面ではさほど気にならないですし、そこはプライムの名に恥じないものになっていると思います。

 ただ、エヴォフュージョンとされるギミックが普通にオリジナルの武装、ギミックの再現(しかも劣化)であったことはちょっと残念でしたね。

 どうせなら、なにか新たな試みに挑戦してほしかったかな。

 でも、手頃で遊びやすい、非常によくできたリメイクだと思います。


 さて、レガシー1年めでキングダム遅刻組のクモとアリをリメイクし、無印ビースト勢はコンプリートというところで、2年めエヴォリューションからは和製ビースト勢にも手を伸ばそうしてくれているのかな?

 まぁ、和製といっても、Ⅱの面子はほぼ日本未発売ビーストの流用だし、リメイクするにもそれほどハードルは高くないように思います。

 需要があるかないかはまたべつの話ですが。


 といったところで、今回は終了。

 またのご訪問を。